テーマ:航空機(109)
カテゴリ:民間航空
旅客機はレシプロエンジンによるプロペラ機からジェットエンジンによるジェット機へと替わった。 速度速くなり、航続距離が伸びた。 次世代はSSTかと思っていたら、亜音速のボーイングB747に大量航空輸送の時代となった。 速度より、効率に軍配があがった。 現在さらに効率(燃費の向上、輸送効率の向上)が求められている。 しかし、より速く、より遠くは人類(航空宇宙人?)の尽きせぬ夢らしい。 効率一辺倒の世の中で、SSTの夢は再度花開く。 近年、機体形状により、超音速飛行時でもソニックブームをあまり出さない航空機が研究されている。 それに伴い、超音速旅客機の研究開発、計画も復活。 次世代超音速旅客機開発のためのデータ収集を目的とする、ロシアと米国の共同プロジェクトのためTu144(RA-77114)が現役に復帰。 1996年11月30日に米国NASAの手でTu-144LLが初飛行した。 以後1999年まで米国で試験運用された。 Tu-144LLは、エンジンをTu-160が装備するより強力なTu-160爆撃機向けに開発されたクズネツォフNK-321ターボファンに換装。 また、操縦系統等にデジタル技術を取り入れ現代化された。 2016年、米国コロラド州のブーム・テクノロジー(Boom Technology、2014年設立)が、超音速旅客機のサブスケール技術実証機、XB-1を公開。 飛行速度はマッハ2.2(時速約2,716km)。 2020年代の運行開始を目指す。 2017年、日本航空はブーム・テクノロジーと資本提携し、20機の優先発注権を確保する予定があると発表。 2019年、ボーイングが12人乗りの超音速ビジネスジェット「アエリオン AS2」をエアバスと共同開発するアエリオン・コーポレーションへの出資を発表。 超音速機のエンジンとしては、PDE(パルス・デトネーション・エンジン)が注目されている。 現在のターボファンエンジンよりも効率を向上させつつ、高速度での飛行も可能にする。 米国のNASAはマッハ5で飛行する航空機のためのPDEエンジンの研究を行っている。 PDEはスクラムジェットエンジンとは異なり、静止時からエンジンを始動できる。 燃焼行程においてデトネーションで行われるため、定圧燃焼を利用したガスタービンエンジンに比べ高い理論熱効率が想定できる。 日本のJAXAと東京大学の研究チームではマッハ5クラスの極超音速旅客機に搭載するエンジンとして、液体水素を燃料とするターボジェットエンジンに高温となった空気を燃料の液体水素で冷却する機構を追加した『予冷ターボジェットエンジン(Precooled jet engine)』(冷却器によってコアエンジンが耐えられる約300℃に流入空気を冷却して燃焼するエンジン)の研究を行っている。 次世代SSTの実用化の報はない。
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最終更新日
2019年11月19日 07時32分42秒
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