テーマ:肺炎って・・。(15)
カテゴリ:ダイエット、健康
2月2日、新型コロナウイルスについて、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長は、国際的な緊急事態に相当すると発表。 さらに、過去数週間に前例のない感染の広がりに前例のない対応が取られていると指摘し、株式市場は収束の期待から盛り上がった。 だが、具体的な終息の目途はどこにもない。 中村智彦 | 神戸国際大学経済学部教授 1/30(木) 6:00 ・新型肺炎の影響は急激に拡大 新型肺炎の影響は、急激に拡大している。中国政府は、1月27日以降、中国から海外への団体旅行を事実上禁止し、旅行会社がセットしている個人旅行も同様に禁止した。 昨年、2019年1月の訪日外国人観光客数は、268 万 9 千人と2018年1月の250万1千人を約18万人上回り、過去最高を記録した。 航空路線の中国路線、台湾路線の拡充もあり、2月上旬の春節休暇で多くの人が日本を訪れた。 ここ数年の中国、台湾などからの春節休暇の観光客増で、国内の観光地や商業地などは「春節商戦」の好影響を享受してきた。 しかし、今回の春節は、新型肺炎による中国政府の出国制限や日本国内での患者の発生などから、その好影響は急速にしぼんでしまった。 ・SARSの時は日本人が海外に行かなくなっただけ 今回に類似しているのが2002年11月に発生したSARSだ。 SARSは、2002年11月に中国広東省で患者が報告され、その後、2003年3月に入るとベトナムや香港でも患者が発生し、32の地域と国に拡大した。 そのため、WHO(世界保健機構)は、SARSが国際航空路線によって拡大されているとし、旅行への注意喚起も発表した。 その後、4月にSARSコロナウイルス(SARS-CoV)の特定がなされ、WHOと各国政府の協力により封じ込めが功を奏し、7月に収束宣言が行われた。 当時、アジア諸国を中心にして海外旅行の自粛や航空便の欠航などが行われ、アジア諸国では観光産業が大きな影響を受けた。 しかし、現在と大きく違うのは、日本の場合、「訪日外国人観光客が少なかった」ということだ。 つまり、日本人が海外旅行に行かなくなっただけで、国内の観光産業への影響も小さかった。 ・訪日外国人数は2002年の6倍 2002年の訪日外国人数は約524万人、日本人の出国人数は約1,652万人だった。 SARSの影響が大きく出た翌2003年には、訪日外国人は前年度比0.5%減(約2万7千人減)と微減であったが、日本人の出国数は19.5%減(約330万人減)と大幅減少となった。 しかし、2018年の訪日外国人数は、約3,119万人とSARS当時(2002年)の約6倍に膨れ上がった。 ― 引用終り ―すでに海外を訪問する日本人よりも、日本を訪れる外国人の方が多くなっている。当然ながら、国内の観光産業に与える外国人観光客の影響は、非常に大きくなっている。 日本商工会議所の三村明夫会頭は1月30日の定例記者会見で、「(五輪に)影響がないよう収まることをひたすら願うばかりだ」と述べた。 7月24日まで半年を切り、JOC(日本オリンピック委員会)も同様、あるいはそれ以上に流行の長期化を懸念していることだろう。 2020東京オリンピックは「ない」のかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年02月12日 12時00分13秒
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