テーマ:少子化について(82)
カテゴリ:読書
『地方消滅 東京一極集中が招く人口急減』 「少子高齢化」の中で人口減の主因となるのは少子化。
少子化の動向を若年女性人口の予測データをもとに地域別に人口動向導き出し地方が消滅するメカニズムと、「消滅可能性都市」を明らかにした。 大都市集中型社会の非継続性、危険性について啓発し、その状勢を踏まえた処方箋を提示する。 地方に人々がとどまることができ、子どもを産み育てやすい社会へと変えるための方向性を提示する。 建設省、岩手県知事3期、総務大臣を務、2011年より日本創成会議座長を務めた本書は科学的なデータに基づいて分析された「人口急減社会」、「極点社会」を避けるための施策の方向性を示した提案は具体的。 目 次 序 章 人口急減社会への警鐘 第1章 極点社会の到来―消滅可能性都市896の衝撃 第2章 求められる国家戦略 第3章 東京一極集中に歯止めをかける 第4章 国民の「希望」をかなえる―少子化対策 第5章 未来日本の縮図・北海道の地域戦略 第6章 地域が活きる6モデル 対話篇1 やがて東京も収縮し、日本は破綻する 藻谷浩介/日本総合研究所主席研究員 増田寛也/日本創成会議議長 対話篇2 人口急減社会への処方箋を探る 小泉進次郎/復興大臣政務官 須田善明/宮城県女川町長 増田寛也/日本創成会議議長 対話篇3 競争力の高い地方はどこが違うのか 樋口美雄/慶應義塾大学教授 増田寛也/日本創成会議議長 おわりに ―日本の選択、私たちの選択 参考文献 メンバー紹介 全国市区町村別の将来人口推計 P32 このような姿は、まるで、東京圏をはじめとする大都市圏に日本全体の人口が吸い寄せられ、千穂が消滅していくかのようである。その結果現れるのは、大都市圏という限られた地域に人々が凝集し、高密度の中で生活している社会である。これを我々は「極点社会」と名づけた。 P34 そうなると大都市圏のみが存在する「極点社会」の延長線上には、日本全体の人口減少がさらに加速していく事態が想定される。まるで宇宙空間で多くの星がある一点に吸い寄せられていく現象のようであり、「人口のブラックホール現象」と呼ぶことができよう。日本全体の出生率を引き上げ、「人口減少」に歯止めをかけるためには、人口の大都市圏への集中という大きな流れを変えなければならない。 P194 私は企業も考え方を改めるべきだと思います。たとえばネッスルの本社は、レマン湖畔の小さな街にあります。社長以下そこに暮らし、社員は暇なときはヨット遊びに興じる。それで完全にグローバル展開ができているわけで、東京に拠点を置かないと情報が取れないなんてことは、ありえない。 ちなみに、米国企業のトップ100のうち、ニューヨークに本社を置くのは4分の1。日本では7割が東京です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年06月09日 21時00分07秒
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