テーマ:火災・防火(16)
カテゴリ:EV 電気自動車
2021年4月、北米でテスラの「モデルS」が木に衝突して炎上。8月、フォルクスワーゲンの「ID.3」が充電後に発火、GMの「Bolt EV」も充電中に発火。 大量のリチウムイオン電池を搭載する「モデルS」は、鎮火までに4時間かかった。 一般の火災では、酸素供給を断つことと冷却することが有効。リチウムイオン電池は発熱すると、電極の活物質が熱分解して酸素を放出するため、酸素の供給を断つことは有効ではない。 さらに、電池内の燃焼成分を完全に消失させることができないため、一旦鎮火しても、電池内にエネルギーが残存し、再び発熱、発火する。鎮火した数時間後、ときに数日後に再発火する。このように連鎖的な自己発熱で火災が発生するため、通常の消火器で鎮火させることは困難で、大量の水でバッテリバックを徹底的に冷却している。 電動の四輪が燃えるなら、当然二輪の発火事故もある。 2023年3月8日、米国・ニューヨークのスーパーで電動スクーターが原因の火災が発生。7人がケガをした。スーパーの従業員が所有する電動スクーターのリチウムイオン電池が発火の原因とみられている。 英国・ロンドンでは2023年に入ってから電動自転車48台、電動スクーター12台が火災の原因となった。 急速にEVが普及した中国でも二輪、四輪の発火、火災が大量に発生していると思われるが、日本で報道に接することは少ない。 【火災相次ぐ】 2023年、電動自転車48台に電動スクーター12台が発火 英・ロンドン 2023年5月27日 FNNプライムオンライン イギリス・ロンドンの住宅で撮影された映像。 キッチンに置いてあるのは、電動スクーター。 突然、電動スクーターのボードの部分から煙が出てきた。 よく見ると、煙が出る瞬間に赤い炎が上がっている。 電動スクーターが激しく爆発 煙の量が少なくなってきた、次の瞬間…! 電動スクーターが爆発した。 電動スクーターの部品が飛び散り、炎が激しく燃え上がった。この時、スクーターは充電中だったという。 煙が充満してカメラの画面が暗くなる中、炎が赤く光り続けている。 スクーターの持ち主が煙を吸って病院に搬送されたが、重傷者はいなかった。 消防によると、ロンドンの首都圏では、今年に入ってから電動自転車48台、電動スクーター12台が火災を起こしたという。 ― 引用終り ― 民主主義の韓国は、ありがたくも都合の悪いことに関する報道も公開されている。 遅れている日本と違い、かつて韓国ではスマホが爆発したが、EV先進国なのでEV火災も多い。 韓国で相次ぐ電気自動車火災 …走行中、突然ボヤ 2022/12/29 KKOREA NWAVE 韓国で電気自動車の火災事故が相次ぎ、消費者の懸念が高まっている。カーボンニュートラルのために電気自動車の販売が必須となった自動車メーカーに問題の早期解決を求める声が高まっている。 ソウル市江北区(カンブクク)樊洞(ポンドン)の住宅街の路地で26日、充電中の電気自動車で火災が発生し、約8時間後に消し止められた。人命被害はなかったが、近隣住民が避難する騒ぎになった。電気自動車は中型ワゴン車モデルで、主にコミュニティバスや通学バスとして利用される車両だ。 ― 引用終り ― EV火災は、急激に激しく燃え上がり、鎮火に時間を要するため、しばしば報じられている。ハイブリッド車(HEV)も電池を大量に搭載しているので、危険性の大小は別として鎮火が困難なことはEVと同様。 ガソリン車も連続低速運転のフェラーリ以外でも燃える。米国のデータでは韓国・LG製のバッテリー搭載車にEV、HEV、ガソリン車の別に関係なく発火事故が多いようだ。 ワースト9に現代自動車が3車種、起亜が1車種の日本で見ることのない韓国勢4車種がランクインしている。 日本車では見ることの少ない現代自動車に似たHマークのホンダ・オデッセイが3位にランクイン。日本で同名のオデッセイが販売中止になったのは売行き不振のほか、米国版の火災発生のせいもあるのかな。 目立つEVの火災事故だが --次いでガソリン車 佐藤信彦 2022年01月17日 CNET Japan 米国の自動車保険比較サイトAutoinsuranceEZ.comは、火災を起こしやすい電気自動車(EV)、という印象が事実かどうか確認するための調査を実施し、結果を発表した。EVとガソリンエンジン車、ハイブリッド車(HV)を比べたところ、販売台数10万台あたりの火災発生件数はHVがもっとも多く、EVがもっとも少なかった。 AutoinsuranceEZ.comは、米国家運輸安全委員会(NTSB)、米運輸統計局(BTS)、リコール情報サイトRecalls.govから自動車火災やリコールに関するデータを集計。火災の発生件数などを調べたところ、販売台数10万台あたりの火災発生件数は、HVが3474.5件、ガソリンエンジン車が1529.9件、EVが25.1件だった。単純な発生件数は、ガソリンエンジン車が19万9533件、HVが1万6051件、EVが52件。 火災に至る危険があるとして届け出られたリコールについても、EVはガソリンエンジン車に比べ少なかった。リコール対象台数順の概要は以下のとおり。EVおよびHVの発火原因はいずれもバッテリーだったが、ガソリンエンジン車の原因は多岐にわたる。 1位: 対象台数:43万台 タイプ:ガソリンエンジン車 車種:Hyundai Elantra 発火原因:電気回路の短絡 2位: 対象台数:30万8000台 タイプ:ガソリンエンジン車 車種:Kia Cadenza & Sportage 発火原因:電気回路の短絡 3位: 対象台数:25万台 タイプ:ガソリンエンジン車 車種:Honda Odyssey 発火原因:電気回路の短絡 4位: 対象台数:9万5000台 タイプ:ガソリンエンジン車 車種:Hyundai Genesis & Genesis G80 発火原因:アンチロック・ブレーキング・システム 5位: 対象台数:8万2000台 タイプ:EV 車種:Hyundai Kona 発火原因:バッテリー 6位: 対象台数:7万台 タイプ:EV 車種:Chevrolet Bolt EV 発火原因:バッテリー 7位: 対象台数:2万7600台 タイプ:HV 車種:Chrysler Pacifica 発火原因:バッテリー 8位: 対象台数:4500台 タイプ:HV 車種:BMW 530e、xDrive30e、Mini Cooper Countryman All4 SE、i8、330e、745Le xDrive、X5 xDrive45e 発火原因:バッテリー 9位: 対象台数:2800台 タイプ:ガソリンエンジン車 車種:McLaren Senna & 720S 発火原因:燃料漏れ
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最終更新日
2023年06月05日 06時00分11秒
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