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カテゴリ:新ソシュール記号学
少し前から注目している「Closer to Truth」というアメリカのテレビ番組のYouTubeチャンネルが最近多くの動画をアップしている。
これはその一つで、タイトルは「David Wallace - What Exists?(何が存在するのか)」。 この問いに対する私の答えは「自律的に生成且つ維持し、更に進化を続ける記憶」である。 この番組のタイトル「Closer to Truth」を訳すと「限りなく真実に近く」になる。つまり、アキレスと亀の競走のように、後から出発したアキレスは亀を追い越すことが出来ない。 私はここに西洋哲学の限界を見る。彼らは「Reductionism(還元主義)」、つまり「単位の科学」の虜になっているのだ。 「単位の言語学」は「宇宙の全ての事象は『粒』という独立した単位の属性を定義する事」で科学的思考を現在迄推進して来た。 それに異を唱えたのがスイスの言語学者ソシュール。彼は「言語には差しか無い」という有名な言葉を残したが、これが科学に適用されることを、多分彼自身も知らなかった。 現段階では「単位の言語学から差の言語学」へという目標を持っているが、最終的には「単位の科学から差の科学」へという方向を考えている。 この「差」によって生み出されるものは「価値」であり「善悪を判断する価値観」もこれに該当する。 つまりこれは最終的には哲学と宗教も取り込む事になる。 私が言いたいのは言語のメカニズムを理解しない限り今後の人類の発展は望めないという事。 理由は至って簡単。自分たちの思考に使っている言語というツールの原理を知らないのに、そこから生まれる思考を理解する事は不可能であるから。 私には単純な事だが、他の人にとってはそうではないらしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.05.07 19:12:59
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