テーマ:企業の成長戦略(88)
カテゴリ:経済
当たり前のことだが、かつて「勝ち組」と称された 企業が停滞、迷走していることで、常勝ビジネスモデ ルなどないということが体現されている。 デフレ環境下の外食産業の雄とされた日本マクドナ ルドも低迷が続く。 同じハンバーガー市場では規模が大きく違うものの、 愚直に味を追求するモスバーガーの躍進が伝えられる。 好調を伝えられてきたCoCo壱番屋は、2015年12月 にハウス食品グループになった。 GEに倣って、高付加価値でステークホルダーとな れる領域に選択と集中をすすめた東芝、シャープは、 市場から消え去ろうとしているかに映る。 製造業を絞り込んでいるソニーの尻目に、GEは、 脱金融をはかり、製造業回帰に舵を切っている。 人の真似をすることの最大の欠点は、時間(タイ ミング)の遅れ、環境の変化とずれること。 楽天の危機…停滞鮮明で成長「演出」に必死 ヤフーの猛攻でトップ陥落 2016年1月3日 Business Journal 編集部 …(略)… 楽天市場の停滞は出店店舗数に現われている。 15年9月末時点のそれは4万2601店。 14年12月末の4万1442店から1159店しか増えていない。 ヤフーの猛追 ヤフーの第2四半期(15年7~9月)のeコマース国内流通総額は前年同期比18.5%増の3335億円。 内訳は、主力のヤフオク!などオークション関連の取扱高が同5.8%増の2032億円、Yahoo!ショッピングなどショッピング関連が27.3%増の1139億円。 買収したオフィス用品配達のアスクルのネット経由の取扱高が163億円だった。 特にショッピング関連の取扱高が大きく伸びた。 15年9月末時点のストア数(出店者数)は34万店。 14年9月末の19万店から15万店、80%も増えた。 商品数は1.2億点から1.8億点に49%増えた。 上半期にカルチュア・コンビニエンス・クラブ、ソニー、大丸松坂屋百貨店が新規出店した。 楽天市場とYahoo!ショッピングの出店者数に大きな違いが生じたのは、ビジネスモデルの違いによる。 楽天市場は出店料で稼ぐ。 出店料は月額1万9000円からとされ、さまざまなオプションなどを付けると年間出店料は実質58万2000円に上るという。 …(略)… ユニクロはブラック企業から脱したかに見えたが、再び業績は低下。 ユニクロ、連続客数減地獄に突入か …値上げの一方で巨額広告費、失敗or長期利益拡大? 2016年1月2日 Business Journal 文=大崎孝徳/名城大学経営学部教授 国会議員をTOPにいだくブラック企業ワタミは、 価格政策で迷走、業態が時代と合っていないことを 認識していないとエコノミストから指摘される始末。 『平家物語』は、「驕れる者久しからず ただ春の 夜の夢の如し。猛き人もついには滅びぬ ひとへに風 の前の塵に同じ。」とうたった。 デフレと少子高齢化で経済が停滞している社会にし ては、企業を取り巻く風向きは、沙羅双樹の花の色の ように短期間で激変している。 マクドナルド同様、労働組合を排除するアマゾンや ウォルマートのビジネスはいつまで続くのだろう? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年08月14日 08時03分45秒
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