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カテゴリ:小説&マンガreview
主人公@脳嚙ネウロは文字通り魔界に住む魔人。
謎(を解いた時に発生する特殊なエネルギー)を栄養源とするが 魔界の謎を食い尽くしてしまったため、人間界に到来。 父親を殺害された女子高生@桂木弥子と出逢い、父親の事件を解明した後 彼女を隠れ蓑に、数々の謎に挑んで行く― ☆★☆★☆ネタバレあり★☆★☆★ 日常の中に“異物”が入り込むことによって発生する物語…という意味では 『ドラえもん』等と同じパターン。 でも、要素要素はパターン崩し。 人間の姿を装っているが、実は鳥に似た奇怪な素顔のネウロを始め 魔界の住人は皆、不気味な姿をしている…というのは定番。 ところが、ネウロに謎を解かれた犯人達が曝け出す内面は 魔人以上に醜悪な形をしている。 この逆転が面白い。 そもそも、魔人の方が人間より身体能力は圧倒的に優れているのに 魔界で生じる謎は単純で 魔人よりも遥かに卑小な存在であるはずの人間の謎は 高度で味もカロリーも高い …という設定なんだもの。 人間の方が中身は複雑怪奇だということだよね。 人間にとっての酸素に相当する瘴気が地上では不足しているため ネウロの体力は段々弱くなっていく。 つまり、人間に近付いていく。 この設定だけでも斬新と言えると思うけど、それだけでなく 人間の犯罪者達が、もはや内面だけでなく身体的にもパワーアップしていく。 つまり人間離れしていく。 ハッキリ言って魔人化していく。 この逆転も面白い。 “相棒”弥子のキャラも良い。 最初は普通の女子高生に見えたけど 実は物凄い大食い…ってことで笑わせてくれるし 食に貪欲という面で、謎に貪欲なネウロと被る。 ネウロからのどSな扱いにも耐えるタフな女の子で 文句は言いながらもネウロの調子を気遣う母親的な面も持ち ネウロの苦手分野(人間の心に関する部分)を引き受ける 勇気、洞察力、繊細で冷静な分析力等の持ち主でもある。 ネウロとは魔人と人間の違いなだけで、表裏一体と言っても良いのかも? 2人の誕生日が同じ(年は違う)3月10日という設定が裏付けになっているかも? *ネウロ誕生日は公式(?)には16月344日 グレゴリオ暦に換算すると3月10日らしい ちなみに、ひじゅにも3月10日生まれなんですぜ。 名前に「や」も付きますぜ>だから何? 弥子を筆頭として、吾代や笛吹といった登場人物達が 成長し強くなっていくのも面白さの一つ。 それに伴い、人間を食料源としか見なしていなかったネウロが 少しずつ人間に興味を持ち始め 弥子のことも自分の都合云々でなく守る様になり やがて、自分が人間達から守られてもいることを自覚する。 この逆転も面白い。 ネウロ&弥子についてはXとIの関係ともリンクしている。 X1(イレブン)がIを思い出したことによって Xに戻っただけでなく、内面的には人間らしさをも取り戻した というところに。 自分の真の姿を探し求めていたXが 無自覚のままX1の姿に変わろうとしたことがあったのが Iの言葉で中断され、Iの好みの姿に留まったこと 最終的に、自分真の姿としてXの方を選んだこと …というところも象徴的。 だから最後は、そんなネウロが 弱り果てながらも必死に敵と戦い 本人は無意識ながらも自己犠牲の精神を発揮する。 敵は、人間なのに人間離れした能力を持ち 仲間や自分のクローンを犠牲にし 「新しい血族」と名乗るものの実質的には究極の魔人化した (と断定して構わないと思う)相手で それを心身共に人間に近づいた状態のネウロが倒す …この逆転が最高に面白い。 「面白い」「面白い」と書いたけど 面白いのは、こうした概要(?)だけでなく それぞれのエピや、それぞれの登場人物が、それぞれ面白い。 「クシカツ」には笑ったし 「HAL」には泣かされたし… ★☆★☆★☆★☆★☆ 作:松井優征 2005~2009年『週刊少年ジャンプ』に連載 全202話(コミックス全23巻) ☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆ http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/3426-cac860b4 ☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 人気ブログランキングへ 電子書籍>カラー版 全巻セット>中古 ねんどろいど 桂木弥子>中古 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.11.17 17:45:36
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