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カテゴリ:イタリア語の研究
現在の学習文法が「間違っている」から、外国語の勉強の大きな妨げになっているのだと最近特に思う。
音声言語の場合、耳で聞いて意味や構文がわかる様になれば言語の上達は必至。聴き取れない言語は絶対に習得出来ない。日本人にとって「英語のストレスを追いながら音素を識別する」のは非常に難しいが、イタリア語は母音の数と種類がほぼ同じなので日本語の知識の流用可能でハードルが一気に下がる。 今は日伊の言語的な相似点を利用しながらイタリア語文法の書き換えをしているのだが将来的には英語等の別の言語にも応用出来たらと思う。イタリア語の場合、アクセントを中心に記述する事で知識が綺麗に整理出来るのだが、英語の場合もストレス(強弱のアクセント)を文法記述に反映出来たらと思う。 フランスに来て仏語文法を3年間みっちりと語学学校で勉強していた時、学習文法というのは、フランスで生まれ、元々仏語が話せる子供達に「正しい仏語」を学校で教える為に考案されたものであると理解した。だから始めから仏語を知らない我々日本人の様な外国人にはチンプンカンプンなのである。 と言っても、仏語文法はフランス人の子供にとっても易しいものではない。文法規則や正書法(正しい綴り)は、やはり覚えて実際に使える様にならなくてはならないから面倒くさいものである。これが出来なければ当然成績が下がる。フランスには社会生活での使用に耐える読み書きが出来ない大人が多い。 私は、フランス語を大学院レベルでマスターした後にイタリア語の勉強を始めたのだが、仏語で書かれている伊語文法が、仏語文法と「ほぼ瓜二つ」であったのには衝撃を受けた。文法文化と言うのは、水平展開している様である。 外国語を勉強する際、文法をどうするかが、いつも大きな問題になる。「文法なんか要らない」という人もいれば、「中学校や高校の文法をきちんとすれば十分だ」という人もいる。 私は、単純に、今の学習文法は、外国語学習者にとっては、障害になる可能性もあり、役に立っていないという考えである。 その最初の一歩として、イタリア語の文法の書き換えを今後も推進していきたいと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.06.14 02:41:00
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