|
カテゴリ:記憶言語学
「意識」や「Consciousness」を扱うYouTube 動画で、面白いと思えるものが、無くなって来た。
皆、関心は高い様だが、同じ所をグリグルと回っていて、何の進展も見えない袋小路に入っている印象を受ける。 未だ、世界は、真実を理解する準備が出来ていないのだと最近、真剣に思う。 「意識/Consciousness」を認識システムの一部である知覚的なクオリアと言語意味的な時空間の、少なくとも二層に分離する必要を誰も感じていない。 主観的な現実と言うのは人間が言語によって、認知システム上に一つの宇宙の創造に匹敵する新しい離散的な時空間を生み出した事による事を知らない。 もし、この宇宙、つまり物理化学的な時空間がビッグバンで生まれたとすると、その後、生物認知的な時空間と更に言語意味的な時空間の誕生と言う二つの次元の違うビッグバンが連続して起きている。 三つ目のビッグバンは、生まれてくるヒトの数だけ新しく起きていて、ヒトを人間に変換してくれる。 生命には、系統発生と個体発生がある。 言語にも似たようなものがあるが、どの知覚運動チャンネルに特化するかで大きく変わる。 視覚身振りチャンネルに特化した手話の場合、個体発生が、そのまま系統発生の起源となり得る。 しかし、それはヒトが、人間社会で生活する事が絶対条件である。 聴覚発声チャンネルに特化した音声言語の場合、個体発生が系統発生の起源にはならなず、既に機能している言語を新しく生まれてくるヒトが習得する事で、そのヒトが自らの生物認知的な時空間上に言語意味的な時空間を生み出す事によって、既に確立された言語が新しい世代に引き継がれていく事になる。 新しく生まれてくる人類の個体であるヒトは、手話でも音声言語でも、特定の言語を習得する事で、ヒトから人間に変換されるのだが、彼らは一人一人が、その言語が既にカバーしている意味を変更したり、その言語には存在していなかった全く新しい意味を追加する事によって、その言語の進化に貢献する。 言語の記号のシニフィアン、つまり言語の形の側面は、言語の自己同一性を維持するだけでなく更に進化させる役目を持っている。 手話の場合は、人類共通に分節した身体と動きの軌跡を時間軸上に離散的に分節する事によってシニフィアンが確立されるが、音声言語の音韻体系は言語に固有なものとなる。 特定の音声言語に固有な音韻体系は、他の言語からの新しい意味を借用する際に、大活躍する。 つまり、元の言語の音韻体系によって発音された単語や表現を、聴覚によって認識し、自分の言語の音韻体系に合致する形で取り込む。 これは、視覚的な文字表記を通して行われる場合もある。 今の段階では、音韻体系が他の言語の意味を取り込むための装置であることは理解できたが、音韻体系は文法の構築にも重要な役割を持っていると考えている。 これに関しては、現在、考察中である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.04.12 17:47:03
コメント(0) | コメントを書く
[記憶言語学] カテゴリの最新記事
|