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テーマ:タイガース党(8611)
カテゴリ:阪神2008
復帰の今岡がサヨナラ勝ちの主役だ!
阪神が3戦連続のサヨナラ勝ち!主役は復活の今岡誠内野手(34)だ。2点を追う初回には一死一塁から左中間席へ同点2ラン。4-4の九回一死満塁では、劇的逆転勝利を締めるサヨナラ押し出し四球を選んだ。1軍復帰即スタメンで結果を出した背番号7。虎に頼もしい男が帰ってきた。 ◇ ◇ 夜空の月にぶら下がって、甲子園で大騒ぎの中心になっている自分を見下ろしている。そんな感覚だったのだろうか。大歓声のサラウンドの中でのお立ち台。「ついさっきまで鳴尾浜にいたんで、夢をみてるみたい」。こんなこと、想像だにしてなかった。今岡に始まり今岡に終わった筋書きのない3試合連続サヨナラ劇が、34歳の誕生日に天から降ってきた。 2点ビハインドの九回、マウンドにはヤクルトの守護神・林がいた。黒星はもうそこにみえていた。だが、先頭の代打桧山から3連続長打で一気に同点。さらに安打と四球などで一死満塁となり今岡に打席が回ってきた。カウント0-3からの4球目、外角へのボールを見送った。勝利が確定すると、バットを放り出し両手で万歳。一塁ベースに到達した瞬間、ナインからもみくちゃにされた。 もう忘れかけていた。心の底からの笑顔も、体を熱い血が駆けめぐる感覚も。5月25日に不調のため登録抹消され、すでに3カ月以上が経過した。当然、心穏やかにファーム暮らしをしてきたわけではない。背中を痛めるアクシデントにも見舞われた。その当時、指導にあたっていた加藤育成コーチは「自分の思うような打撃ができず、体も動かんようになって落ちこんどった」と証言したほどだ。しかし、それでも野球の神様は今岡を見捨てることはなかった。 この日はいつものように鳴尾浜での2軍練習に参加。若手に交じって汗をかいていると、昼ごろ携帯に着信が入った。発信の主は岡田監督。「お前、誕生日やろ」というお祝いとともに1軍昇格を命じられた。「急きょ、今から来いということで1日が始まった」。急いで身支度を整え、甲子園に到着した。V争いを展開しているナインは、長期離脱していた自分を温かく迎え入れてくれた。 「これだけチームを離れると、独特の雰囲気があった。そんな中で金本さんや矢野さん、下柳さんにあいさつにいった時、気さくに迎えてくれた。それで気持ちが楽になった」 チームメートの思いやりに心が熱くなった。3番・三塁スタメンに燃えないはずがない。2点ビハインドの一回一死一塁、最初の打席で仲間への感謝を結果で示した。カウント2-2からの8球目だ。4本のファウルでタイミングをつかみ石川の131キロ、スライダーをジャストミート。あいさつ代わりの3号同点2ランを左中間にぶちかました。 本当は試合が始まる午後6時から、家族と誕生会をする予定だった。しかし「いい意味で予定が変わってね。家族も喜んでくれてると思う」と最高の誕生日をかみしめた。夢みたいだが、夢なんかじゃない。これから日本一という本当の夢をつかみとるため、今岡はチームに戻ってきた。 矢野「必死」の同点打に喜び爆発!! よっしゃ!阪神・矢野が二塁ベース上で握り拳を固め、珍しいくらい喜びをあらわにした。3戦連続のサヨナラ勝ちを呼び込む同点打。お立ち台では「めっちゃうれしかったです!」。4万超の大観衆に向かって、歓喜の雄たけびを上げた。 「必死でした!」。お立ち台での第一声には、お決まりの言葉が1つ足りなかった。「ここ(のど)まで出かかってたけどね。使いすぎたらアカンと思って」。元祖を自称する「必死のパッチ」の“封印”理由を、ちゃめっ気たっぷりの笑顔で語った。 9日の第1戦でのサヨナラ本塁打に続き、敗色濃厚の中でも、無類の勝負強さを発揮した。「向こう(ヤクルト)にとっては完全な勝ちゲーム。3連勝と2勝1敗では全然違うからね」。最終回、桧山、葛城の連続長打で1点差に迫り、なおも無死三塁。外角の直球を逆らわずに右へ。右翼線ギリギリに落ちるこの日3本目の安打は、試合を振り出しに戻す価値ある一撃となった。 この3連戦、初回に得点してからなかなか追加点を奪えない展開が続いた。それでも、強さが戻ってきたことを肌で感じている。「3試合とも重くて、しんどくて、苦しい試合だった。今日も誰か1人が頑張っても勝てない試合。どんな形でも勝ちたい、と、みんな思ってる」。一戦必勝。1つの目標に向かい、チームが1つになっている。 矢野自身も本来の姿が戻ってきた。北京五輪代表としてチームを離れ、その間チームは低迷。悲願の金メダルも逃した。「オリンピックで使命を果たすことができず、すぐ切り替えろ、って思うんだけど、なかなか切り替えられない部分もあった」と、苦しかった胸の内を明かしたが、勝利という薬が体を癒やした。 「勝つことですべてがいい方向に向かうから」。優勝へのビッグウエーブに乗りきれない、そんな時間はもう終わった。さあここからだ。「必死のパッチ」で突き進む。 リーソップ 5回2失点上々の来日初先発 快刀乱麻とは言えない。だが勝利への道筋をつけたのだから、十分に合格点を与えられる。「ベストじゃなかったが、チームが勝てたのが一番よかった」。来日初先発を5回を5安打2失点でしのいだ阪神・リーソップは、穏やかな口調の中に込み上げる充実感をにじませた。 スタートは苦しんだ。先頭の福地は空振り三振に仕留めたが、宮本、青木の連続長短打などでいきなり2失点だ。それでも緊張が解け始めた二回以降はMAX154キロ速球に、カーブ、チェンジアップを要所で交えて、確実にゲームを作った。 「初回は早く投げたいという気持ちからああいう形になったが、徐々に自分の投球ができた」 リリーフ一筋の男だ。当初はチームも、北京五輪で離脱する藤川の「代役」として期待を寄せた。だが計4試合で結果を出せず、8月15日の横浜戦を最後に2軍降格。そして再調整の間に「先発転向」を指示された。 米国時代の先発経験はマイナーで今年の2試合のみだ。2軍で2試合、計7回を無安打無失点の試運転をこなしたが、「試合前は期待と不安の両方があった」と背番号69。見切り発車ではあったが、岡田監督は「次への先発のメドが立った」と、ローテ入りを明言だ。 スタンドで見守るカーラ夫人にも、新たな「魅力」を見せつけた。「もっと長いイニングを投げれるように体作りもしたい」。V奪回への最終段階。頼もしき助っ人右腕が、必ずやラストスパートを加速させる。 ジェフ復活0封!上から投げた 完全復調を印象づける3人斬りが、奇跡を呼んだ。1軍復帰後いきなり訪れたマウンド。阪神・ウィリアムスが鉄壁の快投で、劇勝のお膳立てを整えた。 「負けてる試合だったから、何とか3人で終わらせて攻撃につなげようと思ったんだ」 流れを手繰り寄せる熱投だった。2点劣勢の九回。1番・福地から始まる好打順を、熱のこもった投球で寄せ付けない。最後の青木にはカウント2-2から、これまでより腕の位置を上げたスリークオーターからの124キロスライダー一閃(いっせん)。鳴尾浜仕込み?の新兵器で空振り三振を奪い取った。 「スライダー?あれはシークレットだよ」。周囲をけむに巻く表情に、満面の笑みがにじむ。「優勝に向けて大きな1勝になるよ。巨人が見て『もうダメだ』と思わせる試合になったね」。鉄壁左腕に輝きが戻った。歓喜のカウントダウンへ、役者はそろった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 14, 2008 09:08:13 AM
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