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カテゴリ:政局・政治家・
旧統一教会が韓国で行ってきた、「従軍慰安婦プロパガンダ」の呆れた実態
9/20(火) 8:02配信 現代ビジネス・YAHOOニュース ---------- 自民党は所属国会議員のうち179人が旧統一教会との接点があったと調査結果を発表した。火消しに躍起になる自民党だが、調査内容への不満が高まり火に油を注ぐ結果となっている。保守政治家の矜持はいったいどこへいったのか。保守政治家と旧統一教会との関係がいかに矛盾に満ちているかを、元足利市長で旧統一教会ウォッチャーの大豆生田実氏が解説する。 ---------- 韓国へ嫁いだ日本人信者たち 旧統一教会の信者たちが、8月18日に韓国ソウル市の一角で数千人規模のデモを行ったことは記憶に新しいところですが、そのデモの際に旧統一教会の韓鶴子総裁が参加者に向かって、「(韓国に嫁いだ)7000人の日本人女性の皆さん」と呼びかけたことをご存じでしょうか。 彼女たちはおそらく、私が前回寄稿した「旧統一教会による『もうひとつの拉致』事件を忘れてはならない」で取り上げた、A子さんに似た境遇を持っている方々でしょう。 つまり、日本で旧統一教会の勧誘を受け、マインドコントロールされた上で合同結婚式に参加し、韓国人に嫁いだ女性たちだと推察されます。 そのデモに参加した日本人の女性信者たちの行動を見るにつけ、私は過去にも同じようなことがあったことを思い出しました。 韓国在住の日本人信者である彼女たちが表立って、とある主張をはじめたのは、ちょうど10年くらい前の2012年ごろ。日本と韓国の関係が特に悪化し始めた時期のことでした。 その主張とは、「従軍慰安婦」について日本政府に謝罪を求めるものでした。 従軍慰安婦問題と言えば、多くの方は1980年代の朝日新聞の報道が思い出されるでしょう。吉田清治氏が、「太平洋戦争中に軍の命令を受け、朝鮮で若い女性を慰安婦にするために自身が強制連行した」と証言したのが発端でした。 それからおおよそ30年後の2014年8月5日に朝日新聞は「吉田証言」を扱った記事を取り消して謝罪したわけですが、この慰安婦問題がいまだに日韓の外交問題の火種になっているのはご承知の通りです。 一方で、旧統一教会によって、韓国で「従軍慰安婦」問題が喧伝されていたことはあまり知られていないのではないでしょうか。 「日本人を代表してお詫びします」 2012年8月14日のソウルで、日本の植民地支配からの解放を祝う「光復節」を翌日に控え、和服や韓服を身にまとう約500人の女性が市内中心部に現れて「日本人を代表してお詫びします」と、従軍慰安婦問題の謝罪文を配り始めました。 それを中央日報や東亜日報など韓国の主要紙が報道し、日本でもネットニュースや週刊誌などで報じられました。日韓双方の一部メディアで、この女性たちは旧統一教会の信者であると見方が示されています。 また韓国の大手通信社「聯合ニュース」もその日、韓国の全国13ヵ所で約1200人の日本人女性信者が街頭に出て慰安婦問題について謝罪したことを報じています。 ちょうど在韓日本大使館前に慰安婦像が立てられたのもその少し前で、韓国内では日本に対して激しい歴史認識問題が湧き上がっていた時期でもありました。 日韓関係の悪化と連動するように、旧統一教会は韓国で従軍慰安婦の問題を広げていったのです。 こうした日本人女性の謝罪活動は2012年の光復節前後に繰り返されていました。 2012年6月28日の中国情報サイト「サーチナ」は、韓国紙の記事を引用し、ソウル市の国会議事堂前で「歴史問題を克服し、日韓の一体化を推進する有志の集い」と名乗る団体の日本人会員40人余りが集まり、日本軍従軍慰安婦問題への謝罪集会が翌日に行われると報じています。 同団体は、「過去の日本帝国主義の時代に、日本が韓国の若い女性たちを本人の自由意志ではなく、強制的に『日本軍強制慰安婦』と言う名前で、異国の地に連れて行き、悲惨な経験をさせたことに対して、同じ女性として、日本人として心から謝罪する」と、韓国メディアに集会の趣旨を説明したとのことです。 そしてこの集会は実際に行われたことが、韓国の日刊紙『天地日報』に報じられています。報道によれば約40人の日本人女性たちが「ふるさとの春」を合唱した後に、「エリカワ」と名乗る代表の女性がマイクを握り、こう表明したのです。 「強制的に精神隊(従軍慰安婦)という名前で遠い異国の地に引きずられていく方に同じ女性としてその惨めな立場を慰めることはできないが、日本から来たものとして心から謝罪する」 前述の2012年8月14日付の聯合ニュースでも同団体の代表の「エリカワ」と名乗る人物がインタビューを受けています。その名はハングルで、「エリカワヤスエ」と報じられました。旧日本統一教会の七代目会長の江利川安栄氏と同じ名前です。 旧統一教会系メディアとして知られる『世界日報』には、当時の同団体の活動の様子が写真付きで報道されており、そこには江利川安栄氏とみられる写真が掲載されたのです。 国益を重んじる保守政治家は、対立する従軍慰安婦問題を投げ出してまで統一教会の支援が欲しいのか。それがいかに矛盾することなのか。後編記事「自民党が旧統一教会と金輪際縁を切るための『リトマス試験紙』」で、さらに深掘りしていく。 大豆生田 実(元足利市長)/週刊現代(講談社) ※「旧統一教会によって、韓国で「従軍慰安婦」問題が喧伝されていた」 「日韓関係の悪化と連動するように、旧統一教会は韓国で従軍慰安婦の問題を広げていったのです」 「過去の日本帝国主義の時代に、日本が韓国の若い女性たちを本人の自由意志ではなく、強制的に『日本軍強制慰安婦』と言う名前で、異国の地に連れて行き、悲惨な経験をさせたことに対して、同じ女性として、日本人として心から謝罪する」 「強制的に精神隊(従軍慰安婦)という名前で遠い異国の地に引きずられていく方に同じ女性としてその惨めな立場を慰めることはできないが、日本から来たものとして心から謝罪する」・・・ 2022.09.19 自民党が旧統一教会と金輪際縁を切るための「リトマス試験紙」 反セクト法と脱会支援 大豆生田 実, 週刊現代 旧統一教会と自民党は本当に決別できるのか。前編記事「旧統一教会が韓国で行ってきた、『従軍慰安婦プロパガンダ』の呆れた実態」では、したたかに自民党への選挙協力を続けてきた旧統一教会が、韓国では日韓関係を分断するプロパガンダを続けていた実態を報告した。日本で収奪的な献金や霊感商法を行い、巧妙に与党政治家を操ってきた反日カルトと決別するための方法を、前編に続き元足利市長で旧統一教会ウォッチャーの大豆生田実氏が提唱する。 旧統一教会の「反日カルト性」 これまで見てきたように、2012年に韓国の全土で展開された日本人女性による「従軍慰安婦問題への謝罪」には、旧統一教会が深くかかわっていたことが分かります。 要するに、旧統一教会にとって、「従軍慰安婦問題」を焚きつけて日本外交の足を引っ張り、その結果、日韓の関係性がどうなろうとも、韓国内の支持が得られればいいということなのでしょう。 そういう手前勝手な反日カルト性を帯びた旧統一教会に対し、私は保守改革派の政治家として厳しい見解を持たざるを得ません。 安倍晋三元首相が凶弾に倒れて以降、旧統一教会の様々な問題点が浮き彫りになってきました。まさにこの「従軍慰安婦問題」もそのひとつですが、この事実を知ってもなお、旧統一教会と関係を持ってきた保守政治家の皆さんは、旧統一教会は政治的同志としてふさわしい存在だとお考えなのでしょうか。 自民党は旧統一教会と訣別を宣言し、「社会的に問題が指摘されている団体との関係は一切持たない」、「旧統一教会との関係を断てない議員は離党させる」などの方針を打ち出しました。 しかし、私にはいかにも“やってます感”をだして、鎮静化をはかろうとしているだけのように見えます。そんなレベルでは旧統一教会と自民党の関係性は絶対に解消しないと断言しておきます。 なぜなら、旧統一教会はこれまでのような表立った活動は控える一方で、上意下達の指示のもと、したたかに政治家本人、もしくはその側近と個人的な関係性を築き上げていくに違いないからです。それこそ、信者であることは悟られずに秘書やスタッフとして紛れ込んでくることさえあるでしょう。 そうなると、信者かどうか見分けることはもはや不可能です。同じ日本人の顔をし、日本語を話し、支援してくださる方の心の信仰までは誰も見極められません。 その意味で、岸田総理の言う「もう一段踏み込んだ実効的な体制の整備」が、前述のような取り組みだけではないことを祈っています。 旧統一教会との決別の「リトマス試験紙」 では「実効的な体制の整備」はどうすればいいのでしょうか? 8月29日に河野太郎大臣の肝いりで、霊感商法に関する対策検討会が立ち上がりました。これは主眼点が消費者被害とその対策ということであり、とても大事な切り口ですが、旧統一教会対策としては、ふたつの点で不十分だと言わざるを得ません。 ひとつは、旧統一教会の霊感商法による被害はあくまでも結果であり、その上流の原因をつくっているカルト問題に対する根本的な解決策になっていないということです。つまり、法規制の問題です。 もうひとつは、教育現場における教養として宗教教育の欠落、そして信者にさせられた人を脱会させ、救出する仕組みの欠落という点です。つまり、政治的・社会的支援の問題です。 ひとつ目の「法規制」ですが、旧統一教会の霊感商法などの違法な経済活動を行う宗教法人に対してはしっかりと課税をし、さらに罰則を用意するなどの宗教法人法の改正と、仮に加害者が末端の信者であっても組織的に違法行為を繰り返す旧統一教会に対しては、その認可を取り消すことができる反セクト法を制定し、宗教とカルトの線引きを明確にすべきです。 そして、そうした法規制の趣旨を踏まえた「宗教法人法の改正と反セクト法の制定」を公約として各政党及び各政治家が掲げられるかどうか、それが旧統一教会との決別の「リトマス試験紙」になりえると思います。 識者の中には、保守系と思える人であっても、そのような法整備について「信教の自由という観点から、それは難しい」だとか、「団体が地下に潜りかねないから、それは危険だ」などと難癖をつける人がいますが、それに対する反論は簡単で、私ならこう応えます。 「フランスでは反セクト法が制定されているではありませんか」 被害者家族への脱会支援を ふたつ目の点ですが、反セクト法を制定し宗教とカルトの線引きを明確にした上で、カルトに入らせない社会づくりの一環として、教育現場で宗教とは、カルトとは、どういうものなのかを教養として教えていくことが、カルト被害の予防にもつながると思います。 そして、旧統一教会のみならず、カルト認定された新興宗教に入ってしまった人を救出するための公的な支援がどこまでできるか、そのための国民のコンセンサスをどのように醸成することができるか、という視点も検討すべき課題として提起しておきたいと思います。 カルトに入った信者の脱会に向けた話し合いは、家族だけでできるものではありません。 たとえば、旧統一教会からの脱会に向けた家族の話し合いがあったとします。 旧統一教会の信者からすれば、家族に対して「家族のために献身して、旧統一教会の教えのとおり、献金をしたり、物を売ったりして頑張っているのに、何でわかってくれないの」となりますし、家族からすれば「なんでマインドコントロールされているのがわからないんだ。もっとこちらの話を聞きなさい!」となります。 加えて、どこの家庭にもある些細な過去の家族間のいざこざがあいまって、結局、話し合いにすらならない場合がほとんどです。 旧統一教会からの脱会に向けた取り組みは、何の社会的支援もないまま、小さなグループで断続的に行われているのが現状です。私の知る脱会カウンセラーの方は、脱会した元信者の方々やその家族の方々とともに、数十年にわたり脱会カウンセリングをボランティアでなさっていらっしゃいますが、それだけでは自ずと限界があります。 脱カルトのための脱会カウンセリングの公的支援が必要な理由がここにあるのです。 以上、この2点について、岸田政権が国家国民のために結果を出すことができれば、その時こそ本当の意味で、私は「自民党は旧統一教会と決別した」と評価したいと思います。 ※「したたかに政治家本人、もしくはその側近と個人的な関係性を築き上げていくに違いないからです。それこそ、信者であることは悟られずに秘書やスタッフとして紛れ込んでくることさえあるでしょう。 そうなると、信者かどうか見分けることはもはや不可能です。同じ日本人の顔をし、日本語を話し、支援してくださる方の心の信仰までは誰も見極められません」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.09.20 12:04:46
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