虎・マートン、同点&逆転打に“舌”好調
(セ・リーグ、阪神4-3ヤクルト、5回戦、阪神3勝1敗1分、19日、甲子園)昇り調子の阪神・マートンが試合を振り出しに戻し、さらに勝ち越しを呼んだ。「みんながチャンスで回してくれたので、なんとか打ちたかった。なによりもチームが早い回に逆転することができてよかった」
1点を奪われた直後の二回の無死二、三塁。右翼から左翼方向へ吹く浜風が、マートンの味方をした。ヤクルト先発・石川の外角変化球をバットの先で打ち返した飛球は、強い風で押し戻された。右翼線にポトリと落ちる同点打となった。
五回に2点を失い、ヤクルトに逆転を許したが、マートンが本領を発揮したのは1点を追う六回だった。2死一、二塁から今度は強い打球を右中間へ。逆転の2点二塁打を放ち、再び試合の主導権を奪い返した。この一打で奪った1点のリードを、先発・安藤を引き継いだ筒井、榎田、藤川のリリーフ陣が守り、逃げ切った。
マートンは17日のヤクルト戦(ほっともっと)で今季初の猛打賞&打点をマーク。18日の同カードでも1安打し、これで3戦連続安打。勢いに乗ってきた。チームはこのカードを2勝1敗と勝ち越し、まだシーズンは始まったばかりながら“首位”をキープした。
3打点の活躍でチームを勝利に導いたマートンは「いい形でヒットを打てて最高。ヤクルトに勝ち越して最高の気分です。毎試合、打つことは約束できないけど、全力でプレーしてチームに貢献したい」。お立ち台で打撃の調子について「まあまあ。ボチボチでんな」とこたえて、本拠地ファンの笑い、口の方も“舌好調”だった。
阪神・片岡打撃コーチ
(逆転勝ちした打線に)「1人(塁に)出れば何とかなるという雰囲気がある」
阪神・安藤、3季ぶりに本拠地勝利!
阪神の安藤が本拠地の甲子園では2009年9月1日のヤクルト戦以来となる白星を挙げた。6回3失点の内容とあって「もちろん格別だけど、きょうは野手、リリーフに勝たせてもらった」と控えめに喜んだ。
今季2勝はいずれもヤクルトからだが、この日は外角のスライダーを狙い打ちされる場面が多かった。「シュートや内角の直球をいかに意識させるかがポイント。もう少しやらないといけないところだった」と反省を忘れなかった。(共同)
筒井
(勝ち越した直後の七回を完璧に抑え)「今はいい感じで投げられている。1年間続けられるようにしたい」