三鷹、聞いたか、吉祥寺、二子玉川 and Shibata

今朝のフジテレビは、先週にひき続きまた４人組の登場でした。
さすが、政権べったりのフジテレビですね。
冒頭司会者が、決選投票で河野VS高市となるように、河野が票をまわす動きがあるなんて言って物議をかもしていました。

今回は、原発問題がテーマでした。
番組の大半を使って、テレビにしては割と突っ込んだ議論をしていました。
再稼働はみんな賛成なので、焦点は核燃料サイクルの可否です。
河野VS岸田、高市、野田という構図で、これまで権力に取り入るために持論を封印してきた河野がやっと脱原発を展開です。




冒頭河野が番組が用意した核燃料サイクルの表を、これは間違っていますと一撃です。
MOX燃料工場は日本になく、現在はフランスの再処理工場で産出したプルトニウムを現地で加工して輸入しています。
処理コストや加工費はブラックボックスですが、先方の言い値で相当高くついていると考えます。
米国などは再処理はコスト高なので、計画をやめて今は直接処分です。

また、岸田が述べていた再処理すると核のゴミが３００年で無害化するというのはでたらめと明確に指摘です。
実現性の薄い話を、あたかも可能なように話した岸田の反論はありませんでした。
更に、高市が主張する小型原子炉についても、導入を検討していたインドネシアなどが軒並み中止、
世界で１０００個くらい売れなければ採算が取れないと一蹴です。
ＩEAが今年の３月に、非効率の評価を発表したとも述べていました。

長年この問題に関して取り組んでいただけあって、河野の弁舌はなめらかでした。
それにしても、核融合炉がすぐに実用化できるようなことを語る高市は信用ならないです。





実は、数日前「行き詰まる核燃料サイクル」という題のブログに

1.再稼働を容認しても新増設を認めないならそのうち原発は全部停止でしょう。
プルサーマルと言っても使用量はわずかで、使い道がないのは明らか。
もんじゅが破綻した今、即刻やめるべきです。
使う当てのないプルトニウムを作り続けるのは、外国から疑念を持たれますね。
不祥事を繰り返してきた原燃が安全に操業できるとも思えません。

電力会社の雄東電も今や三流会社に成り下がり、柏崎刈羽原発は再稼働の目途さえ立っていません。
たびたびの不祥事で推進派の市長も今ではそっぽを向くありさまです。 

 

2.下北の再処理工場を稼働させたら6～8Tのプルトニウムが出てきます。
もんじゅがダメになった今、稼働させたらますます積み上がるだけです。
お金をかけて危険物を作るのはやめてほしいです。

再処理工場の解体は原発以上に困難で１００～２００年かかるという試算もありますから絶対に動かしてはダメです。
東海もいまだほったらかしです。
もっともこちらは、廃炉の方ものびのびです。

以前ネット右翼に、プルトニウムの将来的な受払見通しをたずねたことがありますが、ゼロ回答でした。

外国に依存していたＭＯＸは高額でしたが、技術のない日本はどうなのでしょう。ずいぶん高いものになるのではと推測されます。

いずれにしても、原発なしでもやれることは証明済で、もう国民をだますことはできないでしょう。

 
と、２本のコメントを書かせていただきました。

番組では、下北の工場のプルトニウム産出量が年７トン、プルサーマルによる消費量が年２トンと表示していました。
これでは、稼働させれば毎年５トン積み上がることになります。


岸田は核燃料サイクル継続は党でも内閣でも決定事項と恨めしく述べたのに対して、
河野は、直接処分の検討も選択肢に入っているとこれも一蹴していました。


弁舌鮮やかな河野ですが、これは自民党の総裁選なので、原発推進派の票はこれで逃げてゆくことでしょう。
現に青森選出の代議士はそっぽを向いているようですが、他の原発立地でも反発が起きているようです。

「脱原発」に揺れる立地党員 河野氏持論に警戒感、論戦には期待も

西日本新聞　2021/09/26 

9日に開票される自民党総裁選は、脱原発が持論の河野太郎行政改革担当相が出馬し、原発を巡る議論が争点の一つになった。九州電力玄海原発（佐賀県玄海町）と川内原発（鹿児島県薩摩川内市）を抱える地元では、選挙戦で優勢が伝わる河野氏に多くの自民党員が警戒感をあらわにする。他方、国政選挙で回避されがちな原発論争の深まりに期待する党員もいる。

「歴代の自民党政権が推進してきた政策。いまさら脱原発を言うのは、私たち立地地域のはしごを外すのに等しい行為だ」

23日、玄海町。自民党員で町議の井上正旦さん（66）は河野氏の姿勢を批判した。総裁選は原発維持の主張が明確な高市早苗前総務相に投票するつもりだ。

町の人口は5300人余り。原発関係者は少なくない。町は昨年、コロナ禍の経済対策で8万円の商品券を全町民に配った。原発の交付金があるからこそできた政策だ。

21日は町議選が告示されたが、定数10に9人しか立候補せず、全員が無投票で当選。町で原発を議論する機会が奪われた。

党員の別の町議は21日、当選祝いに訪れた県選出で自民の山下雄平参院議員に「なぜ河野さんを応援するのか」と詰め寄った。山下氏が河野氏の推薦人に名を連ねたからだ。「原発の地元議員としてあり得ない」。町議は憤った。

玄海町にも河野氏に投票した党員はいる。男性（74）は国民人気が高い河野氏の「選挙の顔」としての効果を重視したという。脱原発の主張は相いれないが「河野氏は再稼働を容認した。トップになれば暴走はしないだろう」と話す。

◇ ◇

川内原発のある薩摩川内市でも、多くの党員が河野氏の勝利を懸念する。

「河野さんが首相になったらと考えると正直怖い」。市内で機械メンテナンス会社を営む中間則行さん（47）は「怖い」を繰り返した。従業員は25人。受注のほとんどが原発関連だ。「脱原発」はたちまち経営を直撃する。「河野さんは今は多少封印しているのかもしれないが、信念は変わらないと思う。脱原発を言うなら、住民が食べていくための代替産業を示さないと無責任だ」と手厳しい。

原発の法定運転期間は原則40年。川内原発は1号機が2024年7月、2号機は25年11月に期限を迎える。手続きを踏めば20年の延長が可能で、九電は遠くない時期に延長を求めるものとみられるが、ときの首相が反対すれば難しくなる。

「総裁選で河野氏だけには入れないでほしい」。60代の党員は、九電関連会社の関係者から頼まれた。「河野氏が首相になることへの電力業界の危機感を強く感じた」という。

一方、「河野氏の出馬で、原発の議論が活発になったのはよかった」と考えるのは、市内で宅地建物取引業を営む党員、松永博志さん（72）だ。地元経済のほか日本の電力事情も踏まえ「しばらくは原発は必要」と河野氏以外を支持したが、福島第1原発の事故以来、将来は脱原発に移行しなければならないとも考える。「フクシマは人ごとじゃないから」

薩摩川内市では、国政選挙で原発が争点になることは少ない。各候補とも賛否両派の支持取り込みを狙うためだ。「総裁選が原発を真正面から議論するきっかけになってくれるといい」。松永さんは語った。 （金子晋輔、湯之前八州）

「脱原発」に揺れる立地党員 河野氏持論に警戒感、論戦には期待も (msn.com)

町は昨年、コロナ禍の経済対策で8万円の商品券を全町民に配った。
だなんて驚きです。
やっぱり原発は、やめられないのでしょうね。
でも、その原資は九州電力の利用者の負担です。