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カテゴリ:虎に翼
女性に社会的地位がなかった時代
女性でありながら男性社会に挑んで行くヒロインの物語― というのは、割とよくある。 よくあるけど よくある様で ちょっと捻った感のあるドラマだな というのが第一印象。 悪くないな、って感じ。 …ひじゅにですが何か? 「はて?」寅子 第1週『女賢くして牛売り損なう?』 女性は結婚してこそ幸せ。 できなければ地獄… そんな中、結婚に夢が見い出せないヒロイン@寅子。 お見合い中に居眠りしちゃったりと、最初はギャグだけど 賢くて外国にも通じていて女性にも寛大な”新しい男” …を気取っている見合い相手が 寅子の発言にアカラサマに不機嫌になり 「女のくせに」発言をして本性をバラし =器の小ささと頭の悪さを曝け出してしまうところは ちょっと面白かった。 勿論、こうしたエピソード自体は斬新というわけではない。 寧ろベタ。 でも、何ちゅーかさ 頭の良い女性という設定を表すのに割とよくあるのは 妙に理屈っぽかったり、攻撃的だったり とにかく突っ張ってる感を出すことが多い気がする。 ましてや朝ドラ・ヒロインとなると 明るく元気、何かとしゃしゃり出るってのが定番だから この2つが組み合わさるとウザいだけ…って結果になりがちじゃん? 少なくとも今のところ、寅子はそれらに当て嵌まらない。 ちゃんと場をわきまえて話をするし 言葉や態度も丁寧だし 引く時は引くし、謝る時は謝るし、相手の気持ちも思いやる。 それから、こういう不平等さを描く時 その理不尽さを強調するあまり 男=敵みたいにしがちだと思うんだけど 今作はそこにちょっと捻りがある様に感じる。 ☆親友の花江― 朝ドラに付き物の親友は その設定の割にモブで終わってしまったり ヒロインの絶対的な味方だったり 逆にヒロインを戒める立場だったりする。 最後のは滅多にないけどね。 順ちゃん@『ちりとてちん』は今でもレジェンド(笑) 花江は最初はこの時代の典型的な女性のイメージ。 寧ろヒロインを逆の方向へ諫めたりしている。 「やりたい事があるならともかく」 という前置きに少し希望が感じられたけど。 それが最後に緩やかなどんでん返し。 「どうしても欲しいものがあるならば、 したたかに行きなさいってこと」 時代に染まっているのでも流されているのでもなく したたかに泳いでいる(笑) 勿論、寅子はそれだけでは我慢できないわけなんだけど そこも花江は理解していて 自分の幸福のために結婚式が終わるまではと口止めしていたのを 「もう良いからね、いつでも」 式は一応終わったものの、まだ会場でウェディングドレスでいるうちに 寅子にGOサインを送り 「我慢してくれて、ありがと」 と礼まで言う。 好きになれないタイプかと思ったら、なかなか良い子じゃないか …と、ひじゅにの態度も和らいだじゃないか(笑) ☆穂高重親 女性VS男性という単純な図式にせず 寅子の最初の理解者が男性というのも良いと思う。 まあ、導くのが男性でなければ この時代の中で身動きできないからかもしれないけどもね。 ☆両親 それこそ、父親=時代の象徴として ヒロインに最初に立ち塞がる壁として描きそうなところ アッサリ認めて支持してくれるところが面白い。 妻の尻に敷かれまくっていて 当時の「強い」男性像とは正反対のヘタレ親父にも見えれば 実は多くの男性が家庭ではこうだったのかも…とも思わせて そこも面白い。 母親がラスボスというところもね。 「頭の良い女が確実に幸せになるためには 頭の悪い女のふりをするしかないの」 花江にも片鱗が伺える様に 女性達は愚かで弱いというわけではなく 「したたか」だということで そこが同じ女性として面白味を感じる。 勿論、そんな「したたかさ」よりも 堂々と自分の道を歩んで行くことが寅子の望みなわけで そこにはやはり一番共感が湧く。 最初の方と最後の方に同じ橋のシーンがあった。 無邪気そうな女学生達 男性より一歩遅れて歩く女性>若い人も中年の人も 大きな荷物を背負う年配の女性 …女性の人生をまんま映した様な背景が 最初はちょっと惨めな印象を受けたけど 最後は、その真ん中に決意を固めた寅子が断つことによって 明るい印象に変わった気がした。 そこが良かった。 あ、それとね 甘党の松山ケンイチって Lへのオマージュか!?(笑) ☆トラックバックは何がなんだか…ひじゅに館へお願いします☆ http://yakkunchi.blog90.fc2.com/tb.php/4026-6e8e93f5 ☆応援クリック、よろしくお願い致します☆ にほんブログ村 人気ブログランキングへ ドラマ・ガイド だんご 三淵嘉子の人生 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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