|
テーマ:タイガース党(8271)
カテゴリ:阪神2009
阪神、3位守った!投打に若手が主役
今季の甲子園最終戦。金本らベテランが目立つ場面はなかった。岩田が7回を無得点に抑え、桜井が先制の12号ソロ。投打ともに若手が主役で、阪神が単独3位に再浮上した。 岩田は序盤は直球、カットボール主体の投球。中盤以降は決め球のスライダーを軸に組み立て、投球に変化をつけた。散発2安打。得点圏に走者を背負ったのは六回だけ。「ちょっとボールを見てきているかなと思った」と相手を見渡す余裕もあった。これで中日打線には25イニング連続無失点と、完全に手玉に取っている。「与えられた試合できっちりと投げるだけ」と岩田は涼しげに言った。 左腕を援護したのは桜井。三回に先頭で中田の低めの145キロをとらえる。打球は高い放物線を描き、左中間席に吸い込まれた。「上がりすぎた」と桜井は素っ気ないが、和田打撃コーチは「最初の球からタイミングを取って振っていけるようになった。成長した」とうれしそうだった。 2日間の休養を挟み、残り3戦。8、9日は大一番のヤクルト戦が控える。先発が予想される岩田は「きょうみたいな投球ができれば」と静かに言った。 阪神・岩田が気迫スラ!投魂竜倒で7勝目! 闘魂みせた! 阪神・岩田稔投手(25)が、今季の甲子園最終戦で中日に7回無失点の快投。三回には自ら三塁打を放った左腕の気迫が、5-0の完封リレーを導いた。ナイターでヤクルトが敗れて再び単独3位に。最短で7日に決まるクライマックスシリーズ(CS)進出へ、執念の勝利だ。 崖っぷちの虎を救った。投げて落合竜を黙らせ、打って激走-。聖地最終戦で魅せた岩田の闘志。CS進出をグイと引き寄せた。 「与えられた試合をきっちりやるだけでした。最終戦に結果を出せてよかったです」 7回を散発2安打の無失点で7勝目を飾った。序盤は140キロ後半の直球とカットボールなどが主体。中盤以降は得意のスライダーを軸に切り替え、竜打線を幻惑した。唯一、得点圏に走者を背負った1点リードの六回一死二塁も井端を空振り三振、荒木を中飛と強気の攻めで退けた。 これで中日戦は25回連続の無失点、阪神では2005-07年の安藤以来の中日戦4連勝(安藤は5連勝)。“竜キラー”の名にふさわしく、手玉に取って完封リレーへつなげたのだ。 闘争本能をさらけ出した。激走した。三回に剛球右腕の先発・中田から左翼線へ快音を響かせた。クッションボールがフェンス際に転がるのが一瞬、目にはいると二塁ベースを蹴った。「たまたまです。二塁(付近で)見た時にボールがそれていたので」。プロ入り初の三塁打。虎投では02年5月31日のヤクルト戦(千葉)で助っ人・ムーアが右中間に放って以来だった。 必勝への熱い思いが口グセだった。「もう残り1試合1試合という気持ちはずっと前から変わっていません。やるしかないんで!」。けがもかえりみず、無我夢中で滑り込んだ三塁ベース。左ひざにべっとりとついた黒土が捨て身の証しだ。 前夜(3日)はヤクルトとの直接対決に敗れ、同率の3位。負けられない一戦だった。「(岩田を3日の)ヤクルトと(4日の)中日のどちらに当てるか迷ったが、中日の方が相性がいい」。久保投手コーチの“勝負手”に応えた。真弓監督も「相手打者が自分のスイングをできていない」と称える狙い通りの87球だった。 ナイターでヤクルトが巨人に敗れ、再び単独3位に立った。阪神が7日の広島戦(マツダ)に勝ち、ヤクルトの5~7日の3連敗が前提ながら最短で7日にCS進出が決まる。岩田は次回9日のシーズン最終戦(対ヤクルト、神宮)の先発を経て、中日とのCS第1ステージ(17日からナゴヤD)へ。竜を圧倒し続ける左腕の存在が心強い。 「きょうのような投球を常にできるように頑張ります」-。岩田の視線のその先に聖地が見える。必ず帰ってくる。DGを撃破して日本シリーズへ。執念をみせた左腕が虎を栄光へと導く。 阪神・岩田、利き足は右だった!? 左投げ左打ちの岩田のユニホームの左ひざ、左太もも裏についた黒土は三塁打を放った際に付着したもの。一転、普通に思えるが、違う。「右足が利き足なんです」。そのため、右足から滑り込み、折りたたむ左足が汚れたというわけ。日常生活は左中心だが、サッカーでは右足でシュートを打つとか。「僕は変わり者ですからね」とちゃめっ気たっぷりに笑った。 阪神・アッチソン、今季73試合目を無失点 アッチソンが八回、2番手で登板。連打を浴びて無死一、二塁とピンチを招いたが、英智を一直併殺。代打・立浪を遊ゴロに打ち取って、切り抜けた。「中日もいい投手がそろっているチームだが、ウチもそう。CSで全力で戦いたい」と早くも決戦に胸を躍らせた。今季73試合目でウィリアムスの持つ外国人シーズン最多登板記録(75)にあと「2」と迫った。 阪神・桜井が先制V弾!聖地ラス闘締めた 甲高い打球音が、快晴の空に響く。「上がりすぎた」。二塁ベース付近までは必死に走った。浜風にも乗った打球は左中間最深部へ届いた。桜井の先制12号ソロが流れを引き寄せた。 「少しバットの先でしたけど、満員のファンの声援がスタンドまで運んでくれたと思います」 甲子園での最終戦。試合後には、PL学園高の大先輩・立浪のささやかな引退セレモニーも行われた。「きょうみたいにタイガースファンの中でも、すごく応援されていた方。尊敬しているし、そういう選手になりたいと思いました」。中日にとって敵地でありながら、両軍がベンチ前に整列し、桧山が花束を渡した。スタンドからは『立浪コール』が降り注いだ。「あいさつに行けば、バッティングのアドバイスもしていただいたことがある。『ちゃんと見ていてくれたんだ』という感謝の気持ちがあります」。気にかけてくれた大先輩の前で、成長した姿を見せた。 まさに“甲子園男”の活躍だった。三回先頭での一発は、6試合ぶりの本塁打。今季の聖地では35試合に出場し打率.378、4本塁打、14打点。2試合連続安打&打点で負けられない虎の士気を鼓舞した。真弓監督も「打席の中で自分のスイングができてきた。ボールに対して、合ってきている」とほれ直した。規定打席未満ながら、打率.301はレギュラー格の中ではトップだ。 豪快な一振りだけではない。1-0のままで迎えた七回無死一、二塁。バントのサインははい。「何とかヒットを打とうと思ったけど、ちょっと引っかけて結果的に進塁打になってよかった」。追い込まれたカウントでも二ゴロを打ち、走者を進めた。この回3得点につなげ、勝利を確定的にした。 クライマックスシリーズに進み、中日と巨人を倒せば、また聖地に戻ってこれる。甲子園で戦う日本シリーズ。それが虎党の願い。そのためにも、残り3試合、全力を尽くす。 阪神・平野、貴重な追加点「気合の一打」 阪神の平野が1-0の七回に貴重な追加点をもたらした。 1死満塁で代打桧山が空振り三振。好機を逸しかけたところで、続く平野が左前打。今季中の復帰が絶望的な赤星に代わって1番に入る平野は「1番の仕事ができていなかったので、ここで打たなきゃと思った。気合の一打」と笑顔だった。真弓監督も「あそこで点が入らないと嫌な流れになった。ものすごく楽になった」と褒めた。(甲子園) 阪神・桧山(試合後、立浪に花束を手渡し) 「ユニホームを脱ぐのは寂しいことだろうけど、本人が決めたこと。近いうちにまた、ユニホームを着て頑張れよと言った」 阪神・久保(今季初めて救援登板) 「少しでも(中継ぎ陣の)手伝いができて良かった」 阪神・葛城(七回、平野に続いて適時打) 「初球から思い切って、平野の流れに乗っていきました」 阪神・平野だ葛城だ!竜殺追い撃ち連打や 今季最後となる甲子園の『ラッキー7』に、2人の執念が大きな3点を刻んだ。平野、葛城。試合を決め、CSをグッとたぐり寄せる連続タイムリーに、超満員の聖地がわき上がった。 「気合いの一打です。よかった」 1番・平野が顔を紅潮させた。1-0で迎えた七回。一死満塁から代打・桧山が三振に倒れ、二死から打席が巡ってきた。2球目。河原の145キロをとらえた打球が三遊間を破ると、一塁ベース上で力強く両手を叩いた。 「1番としての仕事ができず、責任を感じていたんで。三回も、岩田が打ったのに、返してやれなかったから…」 桜井弾の飛び出した三回。一死から岩田が三塁打を放ったが、自身が浅い左飛に倒れ、追加点を逃していた。打率.274。赤星の穴を埋める奮闘を見せながら「仕事ができず」と自らを責めるのは、.226という得点圏打率の低さか。「(七回は)ここで打たなかったら、エライことになる」-。背水の思いがバットに宿った。 なお二死満塁。続いたのは代打・葛城だった。6打数連続三振(2四球)の不振で9月20日に登録抹消され、前日3日に再登録。その復帰初打席。切り札らしく初球を振り抜いた。「たまたま。高めだったし。初球から行ければ、というのはありました」。9月10日・中日戦(甲子園)以来の安打が、左前へ弾む貴重な2点打となった。 「チームがこういう状況なんで、やるべきことをやろうと。仕事をきっちりしましょう、と」 戦いの輪へ、帰ってきた。あと3試合。そしてその先へ-。見せ場は十分すぎるほど、残されている。 阪神・関本がトドメ弾!規定打席に到達や 満員の大声援にもかき消されない衝撃音。左翼フェンスの向こうへ消える打球を見て、関本がゆっくりベースを回った。今季の甲子園ラストゲームを飾る3号ダメソロ。観客席の興奮を、同じように味わっていた。 「マグレですよ。(今年)最後の甲子園のお客さんの前で打てたから、よかった」 八回のマウンドは同い年31歳の山井。3球目に150キロを振らされ、追い込まれた。通算9打数で、2005年の1安打しか打てていない難敵。グリップエンドをコブシ一つ分ほど余らせて握ったまま、開き直った。 「とにかく球がメチャメチャ速いから、イチ、ニのサンで…」 6球目、高めの150キロを振り抜いた。短く持てば当てやすいが、飛距離は出にくい。そんな物理学を超えた大きなアーチを描いてみせた。前日3日のヤクルト戦(甲子園)で今季446打席に到達。プロ初だった昨年に続き、目標のシーズン規定打席をクリアして臨んだ一戦。8月に右内転筋筋挫傷で戦列を離れたが、1軍で常時働いた証し。1日遅れの自分への祝砲だ。 反省も込めた。わずか1点のリードで迎えた七回無死一塁。送りバントを2球連続ファウルしてしまった。昨年38犠打を成功させた名手がまさかの“筆の誤り”。気を取り直して三遊間を破り、チャンスを広げたが…。 「僕のバントがヘタなだけ。(安打は)結果オーライやから。バントはバントで決めないと」 ベンチに借りを返したい。男気の“マグレ弾”で、CS進出に望みをつないだ。 今季、4月3日の開幕戦(対ヤクルト、京セラD)でも1号弾を放った。ホーム試合の最後も一発締め。もちろん、これで終わりではない。もう一度、聖地へ。本当の締めくくりは日本シリーズで放ちたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 5, 2009 12:39:56 PM
コメント(0) | コメントを書く
[阪神2009] カテゴリの最新記事
|