|
テーマ:タイガース党(8343)
カテゴリ:阪神2010
阪神・大和「いけます」に偽りなしの2盗塁
前日は苦手のチェンを鮮やかに攻略した阪神が、この日は接戦で白星を足でもぎ取った。 1-1の六回。内野安打の平野に、代走で大和を送った。俊足の平野に比べても「より確率が高い。初めから盗塁をさせるつもりだった」と言う真弓監督の采配(さいはい)。思惑通り二塁を陥れ、鳥谷の遊ゴロで三塁へ。続く新井の中前打で勝ち越しのホームを踏んだ。八回にも内野安打を放った大和が二盗を成功。新井の二塁打で貴重な3点目が入った。 今季、長距離砲がずらりと並んだ阪神は、この試合まで盗塁数は6。リーグで2番目の少なさだ。その中で大和は「打てる打者がいるので、僕らがどうやって足で稼げるか」と考えていた。初対戦のバルデスの投球をベンチで見詰め、真弓監督の「どうや」と言う問いに「いけます」と即答した。 ヒーローインタビューに、殊勲打の新井と並んで立った大和。初めてのお立ち台で「たくさんのお客さんの前でいいプレーをしようと頑張った」と初々しかった細身の22歳に、今季最多の4万6447人が埋めたスタンドから大歓声が沸いた。 虎将采配ズバリ!大和、2盗塁で初お立ち台 指揮官が描く理想の野球を若虎が体現した。こう着した投手戦に風穴を開けたのは大和の足だ。勝ち越し&ダメ押し点を導く2盗塁。プロ5年目の22歳は初のお立ち台で初々しい笑顔を見せた。 「球場にこんなにたくさんお客さんが入っているんで、いいプレーをしようとがんばりました」 満員の聖地を沸かせた。同点で迎えた六回無死だ。平野が内野安打で出塁すると、すかさず真弓監督が動いた。 「確率の高い選手をね。はじめから盗塁させるつもりでした」 指揮官は俊足ながら今季0盗塁の平野を下げ、代走・大和を指名した。背番号「66」は鳥谷の5球目に二盗を成功。勝ち越しムードを盛り上げ、新井の決勝打を呼んだ。 試合中のベンチ。中日・先発のバルデスから走れるかどうか2人で話し合っていた。そして六回の守備の前…。 真弓監督「どうや?」 大和「いけます」 短い言葉のやりとりだったが、指揮官の腹は、これで決まり。大仕事に結びついた。 大和の足はこれだけにはとどまらなかった。八回無死。遊撃内野安打を放つと、一死後、新井の初球に再び二盗に成功。3点目のホームを踏んだ。阪神で1選手の1試合2盗塁は、昨年7月28日の横浜戦(甲子園)での赤星以来。ここまでチーム盗塁数わずか6の虎に、確かな“新風”が吹いた瞬間だった。 虎将は就任時から走守でスペシャリストを求めてきた。が、昨年は描く野球が全く出来ず、今季も重量感が目立つ打線。しかし大和や藤川俊という存在が、これまでとは違う真弓色の“味つけ”となる。 「心の準備は出来ていました。プラス思考でいけたし、自信になりました」と、大和が手応えを口にした。真弓監督も「自信をつければ、もっと走れるようになる」と今後への期待をかける。 豪快な攻撃陣に、ここ一番のチャンスを切り開く「足」。新しい武器が加わった虎はもっと、強くなる。 阪神、新井“4番の仕事打ァ”で貯金3や! また新井で竜倒や! 阪神は六回、新井貴浩内野手(33)の中前適時打勝ち越し、中日に連勝。金本知憲外野手(42)に代わりに4番に入って5試合目の新井は八回にもダメ押し適時二塁打。前日に続いてお立ち台となった。これで貯金は今季最多タイの「3」。25日も勝って竜へ3タテくらわしたる! 炎の一打が、中堅へ一直線。誇らしく一塁ベースに立ったのは、またも「4番」だった。新井の連日の快打で連勝。今季最多、4万6447人が集結した甲子園の地鳴りが、最高潮に達した。 「打った瞬間にヒットになるとは思いました。表に能見がピンチでいい投球をしてくれたので。『よし、この回勝ち越し点を』と思いました」 1-1の六回一死三塁。初球だった。甘く入った外のスライダーを、コンパクトに振り抜いた。快音ともに放たれた白球は、勝利の閃光。決勝打になった。直前に、能見が一死満塁を死守。力投に応える、『これぞ主砲』の一振りだった。 第1打席は死球。一塁に向かう途中、「謝れ」といわんばかりに、鋭い眼光でバルデスをにらんだ。思わずバルデスが帽子をとってペコリ。すぐに左手をあげて謝罪を認めたが、来日1年目の敵助っ投へ存在感を示した。そして“仕返し”はバット、最高の場面で、やりかえしてみせた。 八回には、トドメの一打。一死二塁から、中堅・セサルのはるか上への弾丸ライナー。2点差に突き放す適時2塁打で、勝利を確信させた。 「ホッとしました」 連日のお立ち台の第一声は、思わずこぼれたひと言。金本の連続フルイニング出場が途絶えて巡ってきた4番。背負うものは半端でない。それでも、先頭に立つ存在として、横に並ぶ大和を包むように、堂々と立った。 「(大和は)一生懸命な姿が伝わってくるので、ますます集中力が高まります」 後輩の硬い表情を笑顔に変えると、お次はスタンドだ。「お兄ちゃん(金本)が帰ってくるまで、しっかり頑張ります」と叫んだ前日(23日の)の裏話を披露した。 「ロッカーに帰ったあと(金本から)『気持ち悪い』といわれました」 聖地は、またも爆笑。アニキの分まで、虎党の心をホットにした。これまで、金本が笑いをとった“お立ち台劇場”。こちらもしっかりと受け継いでいる。 「このところチャンスに強いから。(新井の前に)何とかチャンスを作りたい」。真弓監督も“代役”以上の期待と信頼を口にした。頼れる4番のバットで、前回ナゴヤドームで3連敗の敵に連勝。貯金は今季最多タイの「3」になった。 「あしたもいいゲームが見せられるように頑張ります」 ヒーローが聖地の虎党に誓った。波に乗ったいま、竜に3タテを食らわして虎が貯金街道を突っ走る。 阪神・桜井「完ぺき」竜撃沈先制ダ~ン! 完ぺきです!! 桜井が放った会心の当たりは曇天で風向きが変わった聖地の逆風をものともせず、左翼スタンドに着弾。黄一色に染まる聖地は大歓声に包まれた。 「体もしっかり回転して完ぺきに打てたので、打った瞬間、気持ちよかったです」 8試合ぶりの一発に納得顔だ。0-0で迎えた二回一死走者なし。先発バルデスが投じた3球目、真ん中の148キロ直球をフルスイング。初対戦の竜の新助っ投をひるませるのには十分な先制4号ソロ。両手に残る心地よい感触を感じながら、満足そうにダイヤモンドを一周した。 初球から積極的にいくだけではない。「真っすぐ1本で待ってました」。状況に応じて狙い球を定め、じっくり待ち、そして仕留める。若き大砲は、より高い次元のバッティングを試み、結果を出している。 七回には3番手・浅尾に対し、3球見送った後、甘く入ったフォークを一振りでとらえ、中前打。今季6度目のマルチ安打を記録した。 金本の連続フルイニング出場が途切れた18日から7番に座る。5試合が経過し、19打数8安打4打点、打率・421。責任は増したが、期待に応える働きをみせている。 「明日も打ちたいですね」。自信をみなぎらせ打席に向かう背番号「51」の姿は、他球団を震え上がらせる。 阪神・平野、勝ち越し口火打! 勝ち越しの口火は平野の遊撃内野安打だった。六回無死から一塁へ猛然と得意のヘッドスライディングで出塁。一回の右前打と合わせてのマルチ安打は今季3度目。ただし、その六回の出塁では代走・大和を送られてしまった。俊足でありながら、今季盗塁が未だゼロという現実。攻守に加えて「足」での巻き返しを期待したい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 26, 2010 04:03:06 AM
コメント(0) | コメントを書く
[阪神2010] カテゴリの最新記事
|