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テーマ:タイガース党(8270)
カテゴリ:阪神2016
虎一筋18年!福原、さようならと感謝を込めて…剛球3球G斬り
福原はナインに胴上げされる。18年間、お疲れさまでした(撮影・森本幸一) (セ・リーグ、阪神6-0巨人、25回戦、巨人15勝9敗1分、1日、甲子園)フクさん、ありがとう-。今季限りでの引退を表明していた阪神・福原忍投手(39)が1日、巨人戦(甲子園)の八回で現役最終登板した。常にこだわった直球で左飛に打ち取った。後を受けて登場し、4年連続50試合登板を達成した安藤優也投手(38)は15年間、チームメートだった1歳上の先輩へ、惜別のメッセージを贈った。 リリーフカーに乗った福原は、地鳴りのような歓声に迎えられた 地鳴りのような大歓声のなか、リリーフカーが走る。福原が向かった最後のマウンドには金本監督が待っていた。ボールを手渡され、背中をたたかれた。思いと力を込めて別れの直球を投じた。 「本当にいつも以上の声援をもらって…感謝しています。(監督には)『思い切って投げろ』と言ってもらった。全部、ストレートだったんですけど、1球目は引っかけてしまった。でも、よかったです。最後、ストレートで終われて」 5-0の八回。いつも通りの直球勝負だった。立岡に対して初球143キロはボール。2球目141キロで見逃しのストライクを奪うと最後も直球。142キロで左飛。予定通り1人を投げ終えた。 三塁・鳥谷らがマウンドに集まり、握手を交わす。3番手・安藤がコールされて到着するまで、名残惜しそうに聖地を見渡した。通算595試合、83勝104敗、29セーブ、137ホールドポイント。これまでの1338回に「1/3」を足して、現役生活に幕を引いた。 あの雨がなければ、タテジマを着ていなかったかもしれない。1998年のある日。群馬・太田市へ大学全日本チームの視察に向かっていた虎スカウト陣が“道中”の埼玉・川越市にあった東洋大へ立ち寄り、福原を見つけた。同大・高橋昭雄監督(68)は「たまたま雨で、室内練習場でキャッチボールをしているところを見てもらえたからよかった。試合ではカンカン打たれたけど、キャッチボールはすごかったから」と振り返る。 虎入りが決まると、佐野スカウト(現統括スカウト)から「グラブから出している人さし指に癖が出ているよ」と指摘され、指カバー付きのグラブに替えた。1年目からフル回転して10勝7敗、9セーブ。そこから始まった18年だった。 この日に備え、ベッドでもスピーチを練習。いつも通りに送り出してくれた家族からは、球場到着後に『笑顔で投げておいで』とメールが届いた。夫人と、この日始球式も行った4人の愛息が見守った。 「本当にたくさんの方に支えてもらいました。C(キャプテン)マークを渡すとしたらですか? それは難しいですけど…。(藤浪)晋太郎とかにつけてほしい気持ちはあります」 別れの列では福留、能見、藤浪が涙をこらえきれず、福原が残したものの大きさを表していた。今後はコーチとして金本虎に入閣予定。自らの経験とスピリットを若虎に伝えていく。 (長友孝輔) 福原 忍(ふくはら・しのぶ) 投手。1976(昭和51)年12月28日生まれ、39歳。広島県出身。広陵高から東洋大を経て、99年D3位で阪神入団。1年目から中継ぎとして活躍し、同年4月4日の巨人戦(東京D)でプロ初勝利。04年に先発転向。11年に再び中継ぎに戻ると14、15年と連続で最優秀中継ぎ投手。今季は9試合で0勝0敗4ホールドポイント、防御率5・06。通算595試合で83勝104敗29S、137ホールドポイント、防御率3・49。1メートル80、96キロ。右投げ右打ち。今季年俸1億5000万円。背番号「28」。 【福原引退あいさつ全文】巨人戦でプロ第1球…最後の一球も伝統の一戦 晴れ晴れしい表情で引退セレモニー後の会見に臨む阪神・福原=甲子園球場(撮影・永田直也) (セ・リーグ、阪神6-0巨人、25回戦、巨人15勝9敗1分、1日、甲子園)今季限りでの引退を表明していた阪神・福原忍投手(39)が1日、巨人戦(甲子園)の八回で現役最終登板した。 本日はこのような素晴らしいセレモニーをしていただき、球団関係者の皆様、阪神園芸の皆様、チームメート、そしてファンの皆様、本当にありがとうございます。また、このセレモニーに残っていただいたジャイアンツの皆様、ジャイアンツファンの皆様、本当にありがとうございます。 僕がプロで第1球を投げたのは、東京ドームの巨人戦でした。そしてきょう、この甲子園の伝統の一戦で最後の一球を投げることができ、本当に幸せです。 18年間、ユニホームを着れたのも、きょう甲子園に来てくれた両親、兄、高校、大学の監督、そして辛いときも支えてくれた家族。野球をさせていただいた、たくさんの方々のおかげだと感謝しています。 この伝統の一戦が、いつまでも伝統の一戦と呼ばれるよう、ジャイアンツファンの皆様、そしていつも素晴らしい応援をしていただいたタイガースファンの皆様、これからもたくさんの応援を、よろしくお願いします。 伝統のあるタイガースのユニホームを着れたことを、僕の誇りと思い、引退のあいさつとかえさせていただきます。18年間、本当にありがとうございました。 甲子園が泣いた…阪神・能見、藤浪が福原引退セレモニーで号泣 特集:移籍・退団・引退 藤浪(中央)も涙をこらえきれなかった。福原がかなえられなかった日本一の夢を引き継ぐ (セ・リーグ、阪神6-0巨人、25回戦、巨人15勝9敗1分、1日、甲子園)ナインは福原の引退セレモニーをベンチ前で見つめた。中継ぎ、先発で奮闘した先輩の姿に能見が、福留が、藤浪が涙をこらえきれなかった。 「悲しいし、胸にくるし…。こういう年齢になると…」 普段はクールな能見が目頭を押さえた。登板時には「きょうは休めるやろ」とハッパをかけられ、その言葉に奮起して完投を目指した。敬愛する先輩との別れに「この時期は一緒にやっていた人がいなくなる。来年もこの時期が来るんでしょうけど」とつぶやいた。 4年ぶりに同じタテジマに袖を通した藤川は、引退セレモニーで花束を贈呈。若手時代に「同部屋で、起きられないから起こしてもらっていた」と秘話を明かした。こちらは涙はなく、笑顔で抱き合った。 能見(左)も涙をこらえきれなかった。福原がかなえられなかった日本一の夢を引き継ぐ 能見同様、「晋太郎の日は休み」と完投型投手への成長を後押しされていた藤浪は、人目をはばからずに号泣した。悩んだときに体重移動のコツなど、アドバイスをくれた福原の存在は大きかった。1つ年下の福留も目を真っ赤にして、何度も涙をぬぐった。 福原は引退会見で、ただひとつの未練に「日本一を成し遂げられなかったこと」を掲げた。誰よりも黙々と走り、チームの勝利のために準備を怠らなかった先輩のために、来季は残された者たちが日本一をつかみにいく。 (西垣戸理大) 左アキレス腱断裂でリハビリ中ながら、セレモニーに駆けつけた阪神・西岡 「投手と野手という違いはありますけど、すごく勉強させていただきました。心からお疲れさまといいたいです」 阪神・福原、現役最後の登板で金本監督が粋な演出! 8回、マウンドに向かう福原にボールを渡す阪神・金本監督=甲子園球場(撮影・安部光翁) (セ・リーグ、阪神-巨人、25回戦、1日、甲子園)今季限りで現役を引退する阪神・福原忍投手(39)が今季最終戦となる1日の巨人戦(甲子園)に5-0の八回から2番手で登板。直接マウンドに向かった金本監督からボールを手渡された後、立岡をカウント1-1から142キロ直球で左飛に仕留め、降板した。 【金本監督アニトーク】福原は「高校の後輩…(勝ち試合で送れて)よかった」 (セ・リーグ、阪神6-0巨人、25回戦、巨人15勝9敗1分、1日、甲子園) --福原をマウンドで出迎えた 金本監督 「高校の後輩で、優勝も一緒に2回しているわけだし。思い入れもあるしね」 --勝ち試合で送れた 「ホント、それが一番よかったかなと。いい展開で、点も入って」 --こういう試合がしたかった 「今年、何試合か理想的な試合というのはあったけど…。いろいろ“仕事”が多かった、きょうは(笑)。安藤やら植田海やら、望月やら。孝介(福留)も福原のために守りたいっていうから。代打の出しどころも難しかった(笑)」 --岩貞も10勝 「そう。それもあったし。まあ、10勝。彼は最初、そんなに興味を示さなかったけど、10勝というのを自信にしなきゃいけないし、してほしいし。決してこれが、絶対に慢心にならないように」 --望月は来季、戦力になってほしい 「もちろん戦力になってくれるに越したことはないけど、あまり急いでも、早く(投げて)というふうになると、けがをしたりとか、そういうのも出てくるだろうし。まだまだこのオフ、しっかり体を作るということが、まず先」 --今年1年間振り返って 「正直、しんどかった。思いもよらぬ出来事がいっぱいあった。まさかの連続だったよ」 --若手が出てきたのが一番の収穫では 「野手で言えば北條、高山、原口。投手で言えば青柳、岩貞。来年も当然さらなる飛躍というのは、この5人に。あとは中谷にしろ。過去の実績からすると、よくやった方だと思う」 --ファンへのあいさつは、監督からすると? 「まあ、どっかでは(やりたい)と思っていたから。毎年、していないの?」 --あいさつで、監督としての力の足りなさと言っていた 「結果は全部、僕の責任ですから」 --見返すという言葉も使っていた 「本当は選手が一番、思ってほしい。俺自身もあるし。(まず)僕自身がそういう気持ちでないと、選手がそういう気持ちになれない」 【福原へ惜別メッセージ】虎・安藤「僕にないものをフクさんが、フクさんにないものを僕が」 8回、最終登板を終え阪神・安藤優也(右)にボールを渡す阪神・福原忍=甲子園球場(撮影・永田直也) (セ・リーグ、阪神6-0巨人、25回戦、巨人15勝9敗1分、1日、甲子園)今季限りでの引退を表明していた阪神・福原忍投手(39)が1日、巨人戦(甲子園)の八回で現役最終登板した。後を受けて登場し、4年連続50試合登板を達成した安藤優也投手(38)は15年間、チームメートだった1歳上の先輩へ、惜別のメッセージを贈った。 フクさん、本当にお疲れさまでした。僕が入団した2002年から15年、ずっと一緒。しかも中継ぎから先発、また中継ぎと、ほとんど同じ流れで…。一緒にいる時間が長すぎて、ひと言で思い出は語れないです。 よく食事も連れて行っていただいて、野球の話をしました。僕はとにかくフクさんの投球スタイルがうらやましかった。高めの真っすぐで力勝負ができる。低めでゴロを打たせる僕とは真逆。フクさんに「お前のコントロールがうらやましいよ」と言われて「僕はフクさんの真っすぐがうらやましいです」って。 僕にないものをフクさんが持っていて、フクさんにないものを僕が持っている。それがまたうれしかったです。年を重ねても、常に1つ上に先輩がいるということは励みになったし、頼もしかったです。本当に寂しいですが…。長い間、ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします。 (阪神タイガース投手) 虎・福原の恩師、東洋大・高橋監督「立派な選手に成長した」 8回 最後の登板となった阪神・福原=甲子園球場(撮影・矢島康弘) (セ・リーグ、阪神6-0巨人、25回戦、巨人15勝9敗1分、1日、甲子園)今季限りでの引退を表明していた阪神・福原忍投手(39)が1日、巨人戦(甲子園)の八回で現役最終登板した。 福原はこの日、両親と恩師を球場に招待した。今岡、桧山、現役では緒方の恩師でもある東洋大・高橋昭雄監督(68)もスタンドから見守り「会見をする前の夜に電話をもらって『よくがんばったね』と伝えました。大学のころはマイペースでひょうひょうとしている子だったけど、ポイントごとにあいさつができる。立派な選手に成長した」とたたえていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 5, 2016 04:18:14 AM
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