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テーマ:お酒大好き(5105)
カテゴリ:日本酒・茨城県
「大観」を醸す森島酒造は、日立市の北部で、太平洋までは直線距離で約30mと聞いたいたので心配しましたが、建物、商品等に被害があったものの人的被害はなかったとのことです。
「復興に向けてスタッフ一同力を合わせて参ります」とコメントされています。 森島酒造ホームページ ただ、横山大観の師匠で、東京芸術大学美術部の前身を創設した「岡倉天心」が、自邸敷地内に建てた「六角堂」(登録有形文化財建造物)は、海岸べりにありましたが滅失してしまったようです。 近代日本画の歴史をたどる貴重な史跡が今回の大地震と津波によって失われたことは残念です。 大洗町でオーガニックな酒造りに励む「月の井酒造店」は、蔵の玄関近くまで津波がきましたが、水に浸ることなく難を逃れ、社員全員無事だったようです。23日から営業を再開することができたとのことです。 また、那珂市で「菊盛」や地ビールを造る木内酒造は、地震で相当な被害を被り、瓦屋根損壊2棟をはじめとして壁への亀裂などとあわせ、商品には瓶詰完成品500本の破損、梅酒800Lの流失があったとのことです。 ただ、幸いにも人的被害は無く、業務は再開されています。 木内酒造・地震関連情報 笠間市で「郷乃誉」を醸す須藤本家も、建物に一部被害があったものの、全従業員・家族とも無事で、むしろ伏流水をボトルに詰めて、水道の来ていない地域の方々へ届けられたようです。 須藤本家ホームページ そのほか実に多くの蔵で棟屋の一部損壊など被害を多数受けていますが、「自分たちの被害は他場所に比べたら軽微だ」として、前向きに復旧に向けて力を合わせおられます。 東北の津波と福島の原発事故が無ければ、大きく取り上げられるほどの損壊と言えるでしょう。 さて、多くの蔵のホームページで、「放射能測定結果報告書」なるものを掲載されています。 仕込み水や商品に、基準値以上の値が検出されていないことを証明されているわけです。 ほうれん草問題で、一気に茨城県の農業は大打撃を受けましたが、露地ものかハウスものかも一切触れないで発表し、マスコミも一切質問をしないまま「茨城のほうれん草は汚染されている」という流れを作ってしまわれたことに、大いに無念さを感じました。 翌日の検査でハウスものも、一部基準値以上の値が出たようですが、もともとパイロットやキャビンアテンダントが浴びている放射性物質に比べたら、どうでもいいような数値です。 ズーッと1年間食べ続けることとなると考えますが、1回や2回食卓に上ってもどうということはありません。 流通業者が返品したり、収穫済みの野菜を廃棄処分にするくらいなら、私は積極的に食べたい、それが被災者に対する支援にもつながる、と思ったのですが、店頭からはすでに姿を消していました。 行政も、マスコミも、流通業者もすべて責任回避のような気がするのです。消費者への啓蒙よりも。あとで何か言われないように。 明日の現金収入である売上げが無くなり、将来いつになるか分からない補償を農業者は漠然と待つだけなのでしょうか。 その間の生活はどうするのでしょう。(緊急融資みたいなもので繋ぐのでしょうか。) 募金という行為は尊いですが、それだけではなく大人などは(乳児は別として)貴重な大地や自然の恵みを、冷静に大切に扱うことも忘れてはいけないと思います。 勿論元凶は原発事故であり、まずはそれの収束とその後の徹底的な究明・反省がなされなければなりませんが、今なにが本当の支援なのか、直接的な自然災害ではなく、同じ日本国民、特に大都市圏の人たちに裏切られたような気持ちにさせられている農業従事者、そして今後懸念される漁業従事者の皆様に深い同情を寄せるものであります。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/03/28 11:56:25 AM
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