カテゴリ:L 【言語】【日本語】【他言語】
過激な社内英語化を進める樂天だが
下記の様な関連記事がある なお 私は, 「英語第二公用語論」 に、かなりシンパシーを感じる方である 日本に比べて韓国の英語教育はずっと進んでいるし 韓国人の学生は,だいたい、英語をしゃべる それに、海外留学志向が強い 私の知人の韓国人達 (シンガポールで一緒に遊んだ人達) の息子達はみな、海外留学経験者 日本は、英語においては 韓国に後れを取っていると思う それに、若者達の海外志向も ―――― ◇ ―――― 英語はビジネスマンの必修科目 突き進む楽天“英語化”の狙い 「残り5ヵ月でTOEIC800点を取れなければ、会社を辞めてもらう」 ?2012年1月末、楽天の社長室に呼び出された約10人の役員たちは、三木谷浩史会長兼社長から英語でそう言い渡された。 楽天が社内で英語を公用語化すると決めたのは10年2月のこと。英語公用語化を完全施行する時期を12年4月と決め(その後、東日本大震災の影響で12年7月に延期)、それまでの2年間は準備期間とした。 だが、英語の勉強を課される一方で、業務が軽減されることはない。そのため、準備期間中の英語力アップの取り組みはまちまちで、中には本業の合間程度にしか勉強しない役員もいた。 執行役員である濱野斗百礼氏はそんな1人だった。同氏のTOEICスコアは10年時点で420点。12年1月末でも590点と、目標の800点からは大きく懸け離れていた。だが、「目標未達なら首」と宣告されたことで、もはやなりふりを構ってはいられなくなった。 平日午前中は英語学校に通い、わずかでも隙間時間があればすべて英語学習に充てた。「1日平均で5~10時間は勉強した。人生の中でこれほど勉強したことはなかった」と濱野氏は振り返る。 火事場のばか力というべきか、尻に火のついた冒頭の役員たちは皆、期限内にTOEIC800点を超えることができた。 役職ごとに目標点数 3年で230点上昇 英語化で苦しんだのは役員だけではない。 グローバル人事部に所属する小泉朱里さんが、2人目の子どもの産休から職場復帰したのは11年4月。久しぶりの職場は、会議から社内メールまですべて英語。産休前とは状況が一変していた。 小泉さんのTOEICのスコアは550点で、会社が求めたスコアは700点。だが「目の前のTOEICというハードルすら越えられないようなら、母親と仕事の両立なんてできない。もしも800点を取れなければ会社を辞めよう」と、背水の陣を敷いた。 ◇ 全社員を800点へ導こうとする楽天の試み 毎朝4時に起床して洗濯しながら1時間勉強し、さらに往復3時間の通勤時間は「電車内でストップウオッチを手に問題集を解いた」。こうして1年半後には目標だった800点を超えた。 「会社が背中を押してくれたから、ここまでできた」と、小泉さんは寝食を忘れて英語勉強に没頭した期間を振り返る。 楽天がこれほど急速に英語強化にかじを切った狙いは3つある。 1つ目はグループ企業における情報の共有だ。楽天は海外M&Aなどによりグローバル展開を急加速しており、世界27ヵ国・地域でビジネスを行っている。全社員に占める外国人の比率は約10%に上る。 会議などで通訳を介していれば時間とカネのロスになるし、インターネット業界では最新のニュースやテクノロジー情報の多くが英語で発信されるため、スピード感を持ってライバルと競っていくには英語の理解が必須といえる。 2つ目は、さらなる海外展開に向けた国内人材のグローバル化だ。すでに海外勤務者の比率はグループの約3割を占めており、今後、英語を話す機会は全社員に訪れる可能性がある。いざ英語が必要な業務に携わってから勉強したのでは間に合わない。 3つ目は優秀な人材の確保だ。世界の強豪に打ち勝つには優秀な人材の確保が欠かせない。だが、日本語を条件とすれば人材市場は限られてしまう。実際、外国人社員は増え続けており、新卒採用者の約3割、エンジニアの7割がすでに外国人である。 社内英語公用語化に際して、TOEICのスコアを昇格要件とした。 部長相当の上級管理職となるためには780点が必要であり、派遣とアルバイトを除く全社員に630点以上を課している。 英語化の進捗は徹底的に数値管理されている。全社員は、目標スコアとの差によって、ゴールドゾーン(目標スコアを超え、かつ800点を超えている)、グリーンゾーン(目標スコア以上)、オレンジゾーン(目標スコアを1~99点下回っている)、イエローゾーン(目標スコアを100~199点下回っている)、レッドゾーン(目標スコアを200点以上下回っている)の5グループに分けられる。 社員の英語力は年々上昇している。11年3月において、目標スコアに満たないオレンジゾーン以下の社員は全体の71%もいたが、13年10月時点ではわずか14%に減少した。 その結果、全社員の平均スコアは10年10月の526.2点から13年10月には761.1点と、3年間で約230点アップしている(楽天単体)。 なお、新入社員の平均スコアについては、12年4月入社時にすでに800点を上回っている。 全社員を800点へ 新たなテストも導入 こうした中、楽天は次なる目標として、全社員が16年12月までにTOEICで800点を上回ることと定めた。今後、役職ごとの目標点数は800点に向かって年々上昇していくことになる。 もちろん、TOEICの点数アップが英語化のゴールではない。 「リスニングとリーディングの試験であるTOEICで800点を超えていても、ビジネスで使える英語を話せる人はまだまだ少ない」(野田公一執行役員)として、海外への留学や研修を行ったり、スピーキングテストのヴァーサント(Versant)を導入したりなど、さらなる英語力の強化に乗り出している。 英語を社内公用語にまでした楽天の動きは、突出した事例ではあるが、今後、企業では英語力のある人材を求める動きはますます高まっていきそうだ。 英語強化に動くサントリー 実践力重視の双日と住友商事 「グローバルな成長を実現するためには、社員全員の語学力や異文化対応力をとてつもないスピード感で向上させなければならない」 サントリーホールディングスの佐治信忠社長は昨年4月17日、イントラネットを通じてグループ全社員にメッセージを伝えた。 同日、グループの中核企業であるサントリー食品インターナショナル(SBF)では「英語力強化宣言」を掲げ、全社的な英語強化活動「KEY(京橋・英語・やってみなはれ)プロジェクト」をスタートした。 KEYプロジェクトの目標は14年2月までにSBF京橋本社の全部署でTOEIC平均スコアを100点アップすること。対象者は、40歳以下の非管理職361人である。 英語化にかじを切った背景にあるのは事業のグローバル化だ。 SBFでは海外事業の買収などにより、この5年で海外事業のウエートが急増。売上高である約1兆円の約3割を海外事業が占めている。さらに海外事業の強化によって20年には売上高2兆円を目標に掲げている。 そこでグローバル人事グループが中心となり、英語強化の啓蒙活動を行ったり、月2回の模擬試験やチーム対抗戦など、英語力アップのための仕組みを構築した。また、部門ごとに約20人の英語リーダーを置き、自発的な取り組みを提案・実行させている。 英語力だけでなく 実践力に注力 社員への英語教育で最も進んでいるのが商社だ。 「業務がグローバル化した今は高いレベルの英語力が求められており、昔のような“海外に行けば何とかなる時代”ではなくなった」(阿部洋司・双日人事総務部課長) 双日では約2300人の社員のうち、約2割が海外に赴任しており、さらに国内の社員であっても海外拠点とのやりとりなどで英語が必要な機会は年々増えている。 こうした中、04年にはTOEICを導入。研修を含む海外赴任時のみならず、入社から約5年後の昇格時期までに全員が650点を取得することを義務づけた。 さらに11年には730点へ引き上げると同時に、スピーキングとライティングの試験であるTOEIC SWも追加。それぞれレベル6と7を要件とした。教育プログラムを拡充した結果、社員の英語力は目覚ましく向上した。 TOEICで730点以上の社員は、10年12月で全体の約4割にすぎなかったが、13年10月には約7割に達した。また、TOEIC SWについても、スピーキングでレベル6以上の社員は3割強から6割強と倍増し、ライティングでレベル7以上の社員も約4割から7割へと増加した。 一方、住友商事では、「TOEIC730点は基礎の基礎。そこまでは自助努力で勉強してもらう」(唐澤圭・人事部主任)として、一定の英語力を持つ社員を対象に、英語によるプレゼンテーションや交渉などの実践的なノウハウを教えるプログラムを設けている。 同社の総合職社員は入社11年目までにTOEIC730点を取ることを求めていたが、来年度からは入社5年目までに短縮する。 また、入社前の内定者に対して、オンラインの英語講座などを提供し、入社時までに730点を取得することを推奨している。 その結果、新卒採用者の入社時のTOEIC平均スコアはすでに約780点に達しており、「来年に入社する社員の平均スコアは800点を超えるだろう」(唐澤氏)という。 社員に対しては今後、TOEICのスコアだけではなく、コミュニケーション能力も基礎能力として課す。来年度からは英語のスピーキング能力を測るBULATS(ブラッツ)を導入。6段階で上から3番目のB2レベルを海外駐在の要件にする予定だ。 サントリー、双日、住友商事の英語強化の取り組みは、一つの事例にすぎない。多くの業界で事業のグローバル化が進む中、企業による英語強化の取り組みは今後、ますます高まることになりそうだ。 世界のエリートと仕事し 議論する英語力習得の「基本」 こうした動きを背景に、『週刊ダイヤモンド』2014年1月11日号では、「即効!英語勉強法」を特集しています。 英語教育で実績があって、“カリスマ講師”と呼ばれていたり、話題を集めていたりする講師陣に、効果的な英語勉強法を教えてもらいました。 『英語上達完全マップ』『CD BOOK どんどん話すための瞬間英作文トレーニング』『CD BOOK みるみる英語力がアップする音読パッケージ』など多くのベスト&ロングセラーを著している森沢洋介氏には、大人が「中学生英語から再スタートして、TOEIC900点を目指す」ための学習法を、懇切丁寧に解説してもらいました。 TOEIC対策指導で最も評価の高い神崎正哉氏(『新TOEIC TEST出る順で学ぶボキャブラリー990』など著書多数)、ロバート・ヒルキ氏(『新TOEICテスト直前の技術』など著書多数)の両氏には、TOEICと、TOEIC SWの傾向と対策を、模擬試験問題を基に、徹底的分析してもらいました。 また、国家公務員試験や大阪府の高校入試での採用が検討され、俄然注目を集めるTOEFLについても、「高得点をあげるために、何を、どう勉強すればよいのか」、トフルゼミナールのベテラン講師に、詳述してもらっています。 一方、ビジネスや生活で即役立つ英語構文180、とにかく短期間で英会話ができるようになるための「インド式英語で学ぶ方法」、スカイプを使って外国人講師から教わる「オンライン英会話」の選び方や活用法など、実践的な方法も紹介しています。 さらに、多忙のビジネスマンが「いかに隙間時間を使って学んだらいいか」について7人の経験者の体験談、グーグルを活用した「英作文力の伸ばし方」、2013年のベストセラー『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』の著者、戸塚隆将氏による、「世界のエリートと仕事し、議論する英語力習得の『基本』」などなど、超盛りだくさんの内容です。 年の初め、「今年こそ英語を話せるようになろう!」と思われた方も多いかと思います。 長年言われてきた経済や仕事のグローバル化、社会や会社のダイバーシティは現実になっています。英語ができれば、より面白い仕事や社会参画の機会が増えます。 皆様の初心貫徹に、本誌が一助となりますれば、幸いに存じます。 (「週刊ダイヤモンド」副編集長 大坪 亮) 1 2 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[L 【言語】【日本語】【他言語】] カテゴリの最新記事
|
|