阪神に帰ってくるのは、嬉しいけど、やっぱり、まだ現役でいてほしかった
オリックスに、来てほしかったなぁ。。。
虎・藪C、星野監督の前で引退試合プラン
闘将の前でケジメの儀式-。阪神の2軍投手コーチに就任した藪恵壹氏(42)の“引退試合”プランが18日、浮上した。宝塚市内で取材に応じた南信男球団社長(56)が前向きな意向を示したもので、オープン戦甲子園初戦となる来年3月9日の楽天戦が有力。阪神時代の指揮官、楽天・星野仙一監督(63)の前でプロ野球人生の節目を飾ることになる。
元エースの新たな門出には大観衆が似合う。来年3月のオープン戦、藪2軍投手コーチに“現役引退試合”プランが浮上した。
「営業部と相談します。(最終所属は楽天だが)阪神の選手だという印象? そういう認識は強いです」
この日、宝塚市内で球団幹部とゴルフコンペに参加した南球団社長は前向きに検討する考えを明かした。
最有力となるのは本拠地初戦となる星野監督率いる楽天との3月9日のオープン戦。闘将の初甲子園見参となる試合で藪コーチにとっても楽天は最後の所属チーム。ケジメをつけるためには最高の舞台となる。
藪コーチにとって、闘将との縁は浅くない。野村政権下の01年は右肩の故障もあり0勝に終わった。同年オフには星野政権が誕生し心機一転。02年春季キャンプ入り前日1月31日のミーティングでは「もっと野球を愛せ」という熱いゲキを聞き、復活への思いを新たにした。
そして連勝で迎えた開幕3戦目の4月2日の横浜戦(横浜)では完投で663日ぶりとなる1勝。宝物のはずのウイニングボールを手渡し「(自分で)持っとけばええのに」と指揮官を感激させた。チームはさらに白星を重ね開幕7連勝した。この年、右腕は10勝を挙げて見事に復活。翌03年もリーグ優勝に貢献しており、闘将とともに歩んだ再生の道だったのだ。くしくも藪コーチに球団側から提示されている背番号は星野監督が背負っていた「77」から「80」までの4つだった。
藪コーチが、直前まで現役続行を目指したこともあり17日の就任会見が引退表明の場となった。17年の選手生活に終止符を打つには少し寂しい幕切れ。ならば大半を過ごした虎で引退式が用意されてもおかしくない。
在籍11年間で84勝をマークし、奮闘したように球団への功績は大。南球団社長も貢献度を十分に認識しており、「営業に掛け合ってみます」と繰り返した。酒井営業部長も「コーチ就任でなく『現役引退』をピックアップしたものがいい。本人もファンも喜べるように」とバックアップする構えを見せた。
最終所属が虎ではないため通常の引退試合の形式(出場+セレモニー)は厳しい。だがセレモニーだけなら…。ファンの前でマイクを握るのもよし。場合によっては始球式の登板もありえる。
今後、実現へ向けて検討に入るが、本人の意向も聞きながら方針を固めていく。「3・9」が新しい旅立ち。聖地を沸かせた男たちが、盛大に再出発を飾る。