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April 27, 2018
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みなさん、こんばんは。
TOKIOの山口メンバーの事件、残念です。
使い古された言葉ですが、夢を売る職業ですからね。タレントというのは。
ほかにも問題があったようですね。ZIPを見ていただけにショックです。

今日もバーバラ・ピム作品を紹介します。

秋の四重奏
Quartet In Autumn
バーバラ・ピム
みすず書房

エドウィン、ノーマン、レティ、マーシャは同じ職場で働く同僚だ。いずれも退職を目前に控えるおひとりさま60代で、既婚経験があるのはエドウィン一人だけ。過去において4人の間で恋愛がもつれることはなく、友人としての付き合いを続けてきた。やがてマーシャとレティが先に退職の日を迎える。その時の取締役補佐の言葉がこれだ。

「ミス・クロウとミス・アイヴォリーの重要な点は、だれも正確にはお二人が何をなさっているのか、いやなさってきたのかを知らないということであります。」


 いやいや、あまりにこれではまずい!と思ったのか、更に続く。

「お二人はずっと、いや現在でも、だれにも知らせずにひっそりと立派な仕事をなさる、いわば隠れて善を為すタイプの方々なのであります。(中略)お二人がおいでにならなくなったあとでは、われわれはさぞお二人のことを惜しむことでしょう。あまりにも惜しいものですから、今だに後任は見つかっておりません。」

 ものは言いようだよなぁ、とは思うが、同じ職場の同僚ならば言外の意味はわかるだろう。

 なにせその前説として彼女達の仕事を
「あきらかに女の仕事で、コンピュータでかんたんに取り替えのきくものなのだった。いちばん露骨な点は、だれ一人彼女たちの後任がいないことで、はっきり言えば、この部署全体がいずれ廃止される予定で、あとはここで働いている男二人の退職の日がくるまで置いてあるだけなのだった。」

とご丁寧にばらしているのだ。バーバラ・ピムのユーモア炸裂の名場面だが、ひとしきり笑った後に過るのは寂しさだ。

 現在日本では年金支給年齢が今後も引き上げられる可能性が大であるため、ウツクシイ言葉で「高齢者の就業促進」を謳っているが、実際の職場で彼らがどう見られているかを考えると、どうにもやりきれない。

 高齢者自身の思いと社会の見方はこれだけ違う!というパターンは他にも出てくる。
「いちばんいけないのは、孤独なことよーそう言うじゃない。孤独な魂は、話し相手を必死でもとめているのよ。」

と善行を施すつもりでクリスマスにソーシャルワーカーが訪ねてくるが、マーシャにとってはうっとうしいことこの上ない。現実の日本の高齢者への対応も、似たようなことが起こっていないか。
また、会社を辞めてから4人で会うシーンがあるが、身なりを構わないマーシャの変貌ぶりに皆言葉がない。仕事をしなくなるということは、社会との関わりを断つのみならず、自分がどう見られているかという意識すらどうでもよくなるのか。未来とはいえ確実に来る「その時」を考えさせられ、寂しくなった。



【中古】秋の四重奏 (lettres)​​KSC






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最終更新日  August 22, 2019 09:25:28 PM
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