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January 14, 2021
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みなさん、こんばんは。東京オリンピック 野村萬斎さんらが参加の演出チームが解散しちゃうんですね。今日からイアン・ランキンのリーバス刑事シリーズを紹介します。

紐と十字架
Knots & Crosses
イアン・ランキン
ハヤカワ・ポケット・ミステリ・ブックス

冒頭で誰かが少女を誘拐する場面が出て来る。当然ながら正体は明かされない。ただ男性というだけだ。各章タイトルがジョン・リーバス刑事に送られてくるメッセージの内容を引用している。

 本作がジョン・リーバス第一作で、日本に登場したのは「黒と青」 が先になる。「どれから読んでもらってもいい」とイアン・ランキンは述べているが、リーバス刑事の変化を感じたいならやはり第一作は読んでおくべきだ。最近作のリーバスとはイメージがまるで違うのだ。

 リーバス刑事は二人兄弟だが、結婚して子供もいて父の後を継いでいる弟の催眠術師マイケルの方が成功者だ。但しジョンがリンゴ飴みたいな甘い臭いを嗅いだり、彼が帰った後でマイケルが椅子に隠していた灰皿を出したりと、マイケルが“見せかけの成功者”であることは早々に示唆され、徐々に彼の危ない仕事が明らかになってゆく。

 マイケルを追いつつも、その兄ジョンも関わっているのではないかと二人を追う新聞社の記者ジェフ・スティーヴンスが本編のもう一人の主人公だ。「陰の大物たちが沈黙を守り、秘密を保ち、素知らぬ顔をしていること」を腹立たしく思いながらも、「陰にいる大物を狙ってはならないという暗黙の了解をわきまえている。そんなことをすればエジンバラ市の実業家や高官、爵位のある地主やニュータウンに住むメルセデス・ベンツの持ち主を巻き込むことになる」という裏の縛りに苛立っている。。“犯罪記事担当の花形記者”と持ち上げられつつ、その実「組織を背景にした力を持つメッセンジャーボーイ」に甘んじている彼にとって弟の麻薬売買に関わっている悪徳刑事は、恰好の標的なのだ。


 本編のジョン・リーバスは四十一歳。教師の妻とは離婚したばかりで、仕事にもいまいちやる気がおきない。なんてこった、熱血刑事が熱血じゃない。これでは、まだ登場しない宿敵カファティと渡り合える図太さなど欠片も見当たらない。なぜこうなったのか。離婚の原因にもなったSAS時代のトラウマが随所で紹介され、女性といる時に涙する(こういうことするからもてるんだ)ナイーヴなリーバス刑事の姿が拝める。そんなリーバスが少女誘拐事件と関わり、おまけに謎の人物からメッセージを送られることで、自らの過去と強制的に向き合わされながら、勇気を振り絞って熱血を取り戻しつつある姿が描かれる。とはいえまだ途上。彼にはこれから長い道がある。


『中古』紐と十字架 (ハヤカワミステリ文庫)​​KSC






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最終更新日  January 14, 2021 12:00:20 AM
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