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カテゴリ:講演を聞く
栄原永遠男大阪市立大学教授特別講演会
(2008年8月2日午前10:30~正午)ビッグアイ7F 演題「1300年の時を越えてよみがえる 新発見の木簡に秘められた歴史と文化 ~うねめ伝説とその時代~ 郡山市は夏まつり(うねめまつり)開催中です。この夏祭りの采女(うねめ)が詠んだと伝えられる万葉集に収められている和歌、「 安積山 影さへ見ゆる 山の井の 浅き心を わが思はなくに 」の歌木簡を発見した栄原永遠男大阪市立大学文学研究科教授の講演を心待ちにしていた郡山市民は300人を超える会場は満員でした。 なにしろ万葉集に収められている歌、約4500首中で、万葉集以外からの物証が発見されたのは、栄原教授が発見した「安積山の歌」木簡が初めてなのです。わがまちは、にわか万葉集関心派が一気にふえたわけです。歴史に関心のあったのは、実に平均年齢の高い講演会でありました。白い頭、光っている頭がこんなにあるのは、ひろさちや氏の仏教講座を凌ぐ量でした。 栄原教授が発見した「安積山の歌」は、「なにはつの歌」木簡の裏に書かれていたものです。 聖武天皇が造営した「紫香楽宮(しがらみのみや)」(742~745年)跡で、11年前に出土した「なにはつの歌」木簡を再調査した際に今回、裏に記された万葉集の「あさかやま(安積山)」の歌を発見したわけです。 最初は木簡の削りくずと思われていたということです。いっしょに7000点の木簡片があったわけですから。あと1ミリ燃えていたら真の文字が判読できなっかったと云います。数々の偶然が重なっての今回の発見だったということです。 「この発見が遠い郡山の皆さんに大きな力を与える手助けになり、とてもうれしい」と結んだ。 1尺を超えると大きい木簡。 歌木簡を主張している最中。(木簡には、荷札木簡や文書木簡が一般的) 刀筆が古代役人のたしなみ。(刀筆は消しゴミと鉛筆の役目) 赤外線は炭素に反応する。 木簡の年代が特定できた。 西大溝では7000点の木簡が出てきた。 今回の安積山の木簡が見つかったのは、偶然に偶然と偶然で見つかった。 万葉集は前半16巻と後半4巻、合わせて20巻で構成されている。 前半は15巻+付録の1巻。最後の16巻に安積山の歌がのっている。 古今集にセットであるかな序に書かれていた。 万葉集巻16=由縁ある歌を集めたと言われている。 3800号収、安積山の歌 木簡のレプリカが展示されておりました。 片面に「なにはつの歌」 その裏面には「あさかやまの歌」 阿佐可夜麻加氣佐閇美由流夜真乃井能安佐伎己ー呂乎和可於母波奈久尓 あさかやま かげさへみゆる やまのゐの あさきこころを わがおもはなくに 安積山 影さえ見ゆる 山の井の 浅き心を 我が思わなくに 木簡に書かれた1300年前の文字は、一音に一漢字を当てて書かれています。 日本語も時代によって変遷してきたことがうかがわれますね。 初夏の安積山遠景 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008/08/03 10:32:12 PM
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