カテゴリ:E【英語】英単語 英語表現
tak-shonai さんのブログで【「洗練された米語発音」 とビジネスの関係】というエントリーがあり、私もその中で言われているこの本「洗練された米語発音がビジネスを成功させる」を買って、この関連で書いてみたいと思う。
しかし、この本が未着なので、とりあえず英語の発音というテーマに関して書いた過去日記を準備期間と言うことで【復刻日記】としておこう。 □□□□□□□□ 【復刻日記】■ イギリス英語の標準的な発音は、ロンドン・南イングランドの教養ある人達によって話されている【容認発音 Received Pronunciation ; 略 RP】と呼ばれるもの 昨日の【「英語の冒険」 「英語」は、悪魔のようにイングランドに現れた。】に続いて英語・英国話題を。 まず、イギリス英語の模範的典型とされている発音について、「研究社英和大辞典」から、引用してみよう。 ~~~~~~~~~ 今日のイギリス英語の標準的な発音と見なされているものは、ロンドンを中心とする南イングランドの教養ある人達によって話されているタイプの発音で、しばしば【容認発音 Received Pronunciation ; 略 RP】と呼ばれるものである。 Received とは、【上流階級で受け入れられている】という意味で、元来は中上流階級子弟の大学予備校としての性格を持っていたパブリック・スクールで教育を受けた南イングランド出身者の発音であったが、今日ではその範囲が広がり、教育・文化・放送関係の人々によって多く使用されている。 イギリスの人口に比して使用人口は必ずしも多くは無いが、政治的文化的に高い優越性を持っている。 ~~~~~~~~~ >教育・文化・放送関係の人々によって多く使用されている。 こういう分野だけではなくて、金融・政治・産業界の各分野の上層部の人間にも、もちろん使われている。 研究社、表現が不適切だぞ。 私はロンドンの金融の中心地であるシティという地区で、日本の商社の駐在員として働いていた。 シティというのはロンドンの中でも【経済特区】で、独自の市長がいるほどの独立性のある街。 要するに銀行・証券会社・マーチャントバンク・商社などが密集している場所で、イギリスの金融界の中心と言っても言い。 このシティに勤めている英国人のエリートたちは、オックスブリッジ(オックスフォードとケンブリッジを合わせた造語)や、有名大学を出た俊英で、当然パブリックスクールを出た連中が多いから、このRPをしゃべる。 RPよりももっと範囲を狭めた表現なら、オックスブリッジ・イングリッシュという表現もある。 もちろん、オックスブリッジの卒業生がしゃべる英語だ。 さらにオックスブリッジを表す言葉、「○○大学」という、英語の表現があったが・・・忘れた。 もうひとつBBCイングリッシュという発音がある。 RPと相当重なっている部分がある思うが、このBBCイングリッシュは一種の人工的に作り上げられた発音で、BBCが複雑な方言体系を持つ英国で全国放送をするにあたって練り上げた、共通語的な発音らしい。 私が聞いた感じでは、オックスブリッジと似ているんだけれど、もう少し事務的というか、客観的というか、感情を押さえ気味、そんな感じを受ける口調だ。 放送用の英語だから、そんな傾向があるのかもしれない。 戦前の英国のニュース映画を観ると、アナウンサーが濃~いBBC口調で話している。 このBBCアクセントが、今のBBCアクセントよりずっと格調が高くて、いかにも「英国!!」という感じの響きなのだ。 それにBBCをしゃべるイングランドの男の声は、一種独特のトーンが高い鼻声のように思える。 今のBBCはそんなオーセンティックな正統的なBBCアクセントにこだわらなくなった(と思う)。 アナウンサーやコメンテーターに、スコットランド人やインド系・黒人系など、を多用してる。 時代の流れなのだろうと思う。 しかし面白いことに、インド系や黒人系のアナウンサーほど、極めてパリパリの格調高いBBCアクセントでしゃべる。 それに大して白人であるスコットランド人が、スコットランドアクセント丸出しでしゃべる。 これも何かおかしい。 ~~~~~~~~~ ロンドン駐在時の私のアシスタントだった女性がオックスフォード出身なので、「典型的なオックスフォード・アクセントの人って、例えばテレビに出ている政治家の中にいるの?」と彼女に聞いたことがある。 彼女は「○○さんのアクセントが典型的オックスフォード・アクセント」と言って、うっとりした表情を見せていた。 その頃の蔵相だったかな?それとも外相だったかな?その典型的オックスフォードは。 多分、今、BBCで料理番組を持っている「英国でもっとも美しい女性」「最高の美女料理人」と言われているナイジェラ・ローソンの父、ナイジェル・ローソン蔵相だったと思う。 ナイジェルって名前はイングランドの名前で、典型的な中・状流階級の名前。 ナイジェル・マンセルと言う、ちょっと挙動が粗っぽいF-1レーサーもいたが。 ~~~~~~~~~ 実はもう10年以上ロンドンに行っていない。 上に書いた事は20年近く昔の話だ。 それで、これほど、最新の英国事情のように書く私って、ひょっとしたらフィクションの才能があるのかもしれない。 それに私の英語力なんて、お笑いなんだから、あまり、私にかかってこないように!!! そこんとこ、よろしく! とは言っても、私はRPとBBC発音が好きだ。 米国英語についても日記をものにしたいと思うのだが、なんと言ってもRP+BBCは、聞いていて気持ちがいい。 昔、日本からの長旅の末、ロンドンのホテルに入って、まずテレビやラジオをつけると、さわやかで、クリスプ(ポテトチップスのように歯切れのいい)BBCアクセントが流れる。 心がス~~!と、ミントを吸い込んだような気持ちになったものだ。 (米国英語との比較は、またこの次) その他に、聞いていて気持ちのいい言語。 フランス語かな、まず。 それからイタリア語。 ロシア語も重そうでいて、響きが重厚でいい。 朝鮮語は、北朝鮮テレビの女性アナウンサーの「叱りつけるような」「女流講談師のような」おどろおどろしい口調で、だいぶ好感度が下がった。 前から高くなかったんだけれど。 ゴメン。 英国はご存じのように階級差がすごい。 階級によってアクセントも使用する単語も違う。 さらに各地方の方言がすごい。 いまだにヴァイキングの言葉のような言葉を老人がしゃべっている村も実際ある。 私が、地方と電話して苦戦していたら、私のオックスフォード・アシスタントが「私も彼の英語はほとんどわからない」と助け船を出してくれたが、日本から地方の工場見学などにつきあわされると地獄だ。 いや、地獄の下に何か他の世界があったとしたら、間違いなくそこだ。 地方の古びた工場に行く。 技術説明を現地の工員レベルの人がしてくれる。 これが地獄の下の地獄だ。 職長クラスの人はまだ、わかりやすい英語をしゃべってくれることが多い。 しかし工員さんは、自分たちの言葉しかしゃべれない。 こちらが、それを理解できない状況など理解できない。 堂々と日ごろのその村の訛り一杯、技術的術語一杯、で語ってくれる。 階級差・地方差・日本語でさえ私には理解不可能な技術術語・・・。 それが複合的効果を発揮する。 日本から出張してきたメーカーの人からは「何を言ってるのか?」と、せっつかれる。 悪夢です。 日本人はシティーでRPに慣れると、そんな発音をまねようとする。 行きずりのタクシーの運転手さんは、私たち、急造オックスブリッジアクセントを気にしないが、いつも会社で使うハイヤーの運転手の中には、階級的・人種的反感を示すものもいる。 「シティーの日本人はオックスブリッジを使って、感じが悪いよな~」などと、私に話しかける。 オイオイ! この私も、オックスブリッジ・アクセントでしゃべっている【つもり】なんだ。 私にも反感を示してくれないと困るよ! (こういうの変?) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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