【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

映画・海外ドラマ・本 ひとこと言いた~い

カレンダー

コメント新着

お気に入りブログ

海を楽しむ(沖縄友人… New! ちーこ♪3510さん

Vフォー・ヴェンデッ… New! ジャスティン・ヒーハーフーさん

絶賛、大豆の収穫中(… 天野北斗さん

憂きも一時 小烏丸の”てる”さん
いもたこなんきん クロ麻呂さん

プロフィール

hoshiochi

hoshiochi

キーワードサーチ

▼キーワード検索

全て | 料理&お菓子&旅&演劇&その他2 | フランス映画 | 韓国ドラマ・赤と黒(ナップンナムジャ) | その他の地域の映画&ドラマ | アメリカ映画 | 韓国映画 | 真田広之 | 韓国ドラマ | アメリカドラマ | その他のジャンルの日本の小説 | 日本のミステリー小説 | イギリスドラマ | よしながふみ漫画&ドラマ&映画大奥 | 漫画・アニメ | 日本ドラマ | 中国&台湾映画 | 日本の作家が書いた歴史小説 | 海外のノンフィクション・エッセイ・その他のジャンル | 東欧・ロシア映画 | イギリス&アイルランド映画 | オランダ映画&オランダドラマ | 北欧映画 | その他のジャンルの海外小説 | 日本の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説 | 日本作家によるノンフィクション&エッセイ・その他のジャンル | 日本映画 | 海外の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説 | カナダの映画&ドラマ | ドイツ映画&ドイツドラマ | 日本のファンタジー小説 | 海外のミステリー&ファンタジー小説 | 堺雅人 | 日本ドラマ:歴史ドラマ&時代劇 | 三浦しをん:まほろ駅前シリーズ | 山田風太郎 | 香川照之 | 松山ケンイチ | 海外の作家が書いた歴史小説 | ジェイク・ギレンホール | イギリスドラマ:SHERLOCK | 塩野七生 | 吉田鋼太郎 | イタリア映画&イタリアドラマ | ローズマリー・サトクリフ | 大杉蓮 | ベネディクト・カンバーバッチ | インド映画 | 長谷川博己 | 内野聖陽 | 林遣都 | ムロツヨシ | ジョシュ・オコナ― | 井浦新 | 菅田将暉 | ディーン・フジオカ | 台湾ドラマ&中国ドラマ
September 2, 2011
XML
みなさん、こんばんは。YA小説の定番ともいえる作品を紹介します。誰でも自分をもてあましてしまうこと、ありますよね?

フリーキー・グリーンアイ
Freaky Green Eye
ジョイス・キャロルオーツ(著者)
大嶌双恵(訳者)

やせっぽちで、赤毛のポニーテール。ちょっとクセのある声でケタケタ笑う、あまり深刻ぶることのない女の子。つまりは平凡な少女・フランチェスカ=ピアソンが、デートレイプの危機に。だがその時、おとなしいはずのフランチェスカが猛反撃に出たため、相手は捨て台詞を吐く。「いかれたグリーンアイめ(=原題Freaky Green Eye)」と。

 初YA作品『アグリーガール』に続き、オーツが別人格を持つ少女を主人公に据える。だが前作の単なる焼き直しではない。最初から別人格が登場していた『アグリー…』に対し、本作では、別人格は徐々にフランチェスカの中で存在感を増してゆく。主人公の境遇もかなり異なる。家は、シアトルの一等地にある大邸宅。元アメフトの花形選手で、今は人気キャスターの父レイド。アーティスト志向の母クリスタ。可愛い妹のサマンサ。大学で父の期待に応えようとする兄トッド。ピアソン家に関するこの描写からは、フランチェスカが「自分以外の誰かになりたい」と望むような外面的要素は、一つも見当たらない。にも関わらず、彼女が別人格を作り出さなければならなかった理由とは何なのか?

 この疑問に対して、オーツは序盤から、或る事に関する情報を小出しに提示する手法を取っている。ママは笑顔になろうとした。でも、ホッチキスは全部とれていて、笑顔はしかめ面の魚みたいになった。(74p)サマンサのあざのブレスレットは、だいぶ薄くなった。同じ体験をした人でなければ、それとは気づかないはずだ。(99p)情報を繋ぎ合わせると、読者は一見幸せな家庭に潜む「ある事実」にすぐ思い当たるはずだ。小説の傾向として、深刻な内容の小説であっても、読者の共感を得るため、「怖かったけれど、こんないい想い出もあった」とか「辛かったけど、こんなドジな事があって、楽しかった」とか、いくつかで心和む瞬間を作り出しておく場合もある。だが、オーツの本作は全く容赦がないのだ。最初から最後まで、読者はピーンと張った緊張感の中に身を置く羽目になるので、非常に息苦しい思いをする事になる。だが逆に、それだからこそ、ヒロイン・フランチェスカの感情に読者が共鳴しやすくなる状況が生まれたとも言える。クライマックスのそれがわかったんです。正しいのは真実を話すこと。それが、だれを救い、だれを傷つけることになっても。」と遂に立ち上がったヒロインの言葉は、暗い状況の中で、一際輝く勇気づけられるコメントだ。決してハッピーエンドとはいえない結末に打ちのめされず、立ち向かって欲しいと、彼女の強さを恃むばかりである。


【中古】 フリーキー・グリーンアイ /ジョイス・キャロルオーツ(著者),大嶌双恵(訳者) 【中古】afbブックオフオンライン楽天市場店






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  July 26, 2019 12:15:22 AM
コメント(0) | コメントを書く
[海外の絵本・童話・児童書・ティーンズ小説] カテゴリの最新記事


PR


© Rakuten Group, Inc.