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June 10, 2013
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みなさん、こんにちは。むしむしすると、さっぱりしたものが食べたくなりますよね?
そこで今日は、『風流大名蕎麦』という書籍を紹介します。

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海外、特にヨーロッパから帰ってくると、さっぱりしたものが食べたくなる。
何せ、昼と夜の前菜とメインには、バターやクリームで味付けした
かなりこってりとしたものが出るのだ。野菜はほんの申し訳に
出てくるばかりで、デザートもやっぱり甘ったるい。
だから帰りの機上で、ちょっぴりしか出ない蕎麦を見て、
「ああ、家に帰ってお腹いっぱい蕎麦が食べたい!」
と思い帰国。ところが、意気込みのわりにはさほど食べず、
「いっぱい食べるっていうから、こんなに茹でたのに。」
と、親に渋い顔をされてしまう。
けれど意に介さず、
「やっぱり日本人は蕎麦だねぇ。」
とすましてお茶を飲む。
これが帰国後の定番だったりする。

さて、そんな蕎麦と日本人との出逢いは意外と古い。最初に文献に
登場するのが、養老7年(722年)7月9日。
けれど最も親しまれたのが、江戸時代。
『風流大名蕎麦』というタイトルは、その名の通りの蕎麦について
語ったわけではもちろんなく、「蕎麦」「風流」「大名」とそれぞれに
ついて述べている。けれど結局は、蕎麦についての記述が断然多い。
蕎麦がらみの作品が山と出てくる。一番登場するのは忠臣蔵。
当時、庶民が最も好きなドラマと最も好きな食べ物の最強タッグ。

江戸在中の急進派と、決行近くなってから江戸に来たメンバーは、
当然蕎麦の好みも違ったでしょうよ、とこんな句も生まれた。

そば切が二十うどんが二十七

山東京伝は、蕎麦にちなんだパロディ作品『忠臣蔵即席日記』をものした。
塩谷判官高貞(=浅野内匠頭)は、直義公に目新しい御馳走を所望される。
判官が出した料理を高師直(=吉良上野介)にけなされ、判官が刃傷に及ぶ。
江戸時代、芝居でとちった役者は自腹を切ってトチリ蕎麦をおごるのが
ならわし。それにならって判官も自腹を切り(切腹とかけている)、
一同をもてなすが、家老の由良之介(=大石内蔵助)は遅参して相伴できない。
由良之介は、主君の無念を晴らすべく、茶屋で新規の料理を学び
(茶屋遊びとかけている)、料理巧者46人を集めて、蕎麦の
『もり』『かけ』を合い言葉に(忠臣蔵では山と川)、師直邸に討入り、
即席料理を大盤振るまいして宿望を果す。
「もう駄目、お腹いっぱいで食べられない!」と
師直が言えば、念願成就。血も流れない、こんな平和的な
討入りなら、大歓迎。民衆も蕎麦を食べながら、さぞや笑い転げて
読んだはず。

桜田門外の変は3月3日。その前日も、当日のひな祭りも、江戸時代は
蕎麦を供えていた。蕎麦は身体の汚れを除く効果があるとされたので、
あの井伊大老の最後の晩餐は、蕎麦だったかもしれない、という話も
載っている。

「もりかけ三銭=もりそば かけそば 三銭」の意味がわからず、ずっと
「もりかけ下さい。」
と言ってた菊池寛も登場する本書には、人々が、いかに蕎麦を愛したか
よくわかるエピソードがたくさん載っている。
つるつると音を立ててすすっていた、皆の
無防備な姿が浮かんでくると、
「大名も、庶民も、文人も、蕎麦の前では皆同じだったのだなぁ。」と、
何だか笑いがこみあげてきた。
涼しい時も、熱い時も、寒い時も、どんな季節にも、
どんな人にもあう、素直な食べもの、蕎麦。
これからも、どうぞ、なが~く、おつきあいしたいものである。






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最終更新日  April 17, 2019 06:41:03 AM
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