映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。
今度はレスリングの川井選手がパワハラを訴えましたね。なんか体育会系の昔体質というか…。

今日から二日間ジュリア・ロバーツ出演作を紹介します。
映画​マネーモンスター​を見ました。


マネーモンスター
MONEY MONSTER

出演
ジョージ・クルーニー　ジュリア・ロバーツ　ジャック・オコンネル　
ジャン・カルロ・エスポジト　ドミニク・ウェスト

監督
ジョディ・フォスター

　リー・ゲイツが司会を務め、その巧みな話術で株価予想や視聴者への助言を行う高視聴率財テク番組「マネーモンスター」。番組ディレクターのパティの指示を聞かず、アドリブ全開でリーが生放送に臨む中、拳銃を手にした男カイルがスタジオに乱入してくる。彼は番組の株式情報によって財産を全て失くしたと憤慨し、リーの体に起爆装置を巻き付け、暴落した株の全損失額、8億ドルを要求。さらに放送中に自分を陥れた株取引のからくりを白日のもとにさらすようパティに迫るが……。

　最近は俳優として見ることが少なくなってしまったジョディ・フォスターがメガホンを取ったサスペンス。

　単独犯で警備も入っているだろうテレビ局に危険な爆弾まで持ち込んで侵入し、いともたやすくMCを人質に取る。どれだけ計画を練りシミュレーションを積んだ手練れの犯行かと思いきや、彼の言動はどうも危なっかしい。拳銃が本物なのは最初に一発ぶっ放したことでわかるが、激情に駆られてあちこちを撃ちかねない。そして最も大事なのは“行きは良いよい帰りは怖い”行きは誰も見ていなかったとしても帰りはわざわざオンエアを命じたのだから誰もが犯人を見ている。要求した金銭を得たとしても、どうやって逃げおおせるつもりなのか？おどおどした話しぶりからは、とても用意周到な逃げ道が念頭にあるとは思えないのだ。

　答えは簡単。捕らえられた者達が協力すればいい。話術のプロならばなまじ銃を持った警察よりも説得がうまい。しかし協力するからには彼等にもメリットがなければならない。本編はいち個人の復讐がテーマではなく、リーマンショックに代表される肥え太る大企業とマネーゲームに翻弄される庶民の構図である。だからといって庶民が一方的に被害者という描かれ方はしていない。どうやらカイルの訴えが正当なものらしいと放送を通じて知ると、街に出てきたカイルをむしろ庇うようなアピールをするが、彼が怯えて銃を撃てば、やはり凶悪犯として遠巻きに見る。そして一連の事件の顛末も、連綿と続く経済ニュースの中にいつか埋もれて忘れられてしまう。庶民は無責任な傍観者であり、都合よく被害者にも加害者にもなる。さて、本編のMonsterとは果たして誰を指すのか。


​
マネーモンスター【Blu-ray】 [ ジュリア・ロバーツ ]​​楽天ブックス​