映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさん、こんばんは。1年の三分の一がいつの間にか終わってしまいましたね。
コロナウィルス感染で引きこもりがほとんどでしたが…。

さて、今日からシャーリズ・セロン出演作品を紹介します。

タリーと私の秘密の時間
TULLY

出演
シャーリズ・セロン

監督
ジェイソン・ライトマン

脚本
ディアブロ・コディ

　マーロはまだ幼く手がかかる娘サラと息子ジョナの世話の世話でバタバタな日々の中、さらに娘を出産。明らかに疲れ果てている。聞き分けのいいサラと違い、落ち着きがないジョナのおかげでマーロは何度も小学校から呼び出される。夫ドリューは優しいが、家のことはマーロ一人に任されていた。ストレスで激太りし、赤ちゃんの夜泣きに疲弊しながら、自分を見失うマーロ。そんな彼女の救いとなるのが最強のナイトナニー（夜間専門の子守）、タリーだった。タリーとの間に絆を感じるマーロだったが、謎めいた現代のメリー・ポピンズ＝タリーには、アッと驚く秘密があった。

　『ヤング≒アダルト』のジェイソン・ライトマン監督と脚本のディアブロ・コディ、オスカー女優シャーリーズ・セロンが再び組んだ人間ドラマ。『ヤング≒アダルト』ではちょっとイタイヒロインを演じていたシャーリズ、今回もイタイ。しかしその痛さは必ずしも彼女に起因するものではない。

　なんだかんだ言ってもやはり母親に育児のしわ寄せがくる。育児を嫌がる母親なんてけしからん！という風潮が支配的だったため、“しわ寄せ”なんて言葉を使うこと自体、ひと昔前ならば咎められていた。「保育園を増やせ」という欲求にやっと社会が目を向けるようになったのは、労働人口の減少という別の原因によるもので、決して「育児が大変だから」という本来の理由によるものではない。

　日本より何でも進んでいるアメリカでも事情は同じようで、どう考えても手をかけなければならない息子と生まれたばかりの子供の面倒を母親が一人で見るのは無理だ。夫は優しいが家事と育児をかわろうという気持ちは全く見えない。結局は金を払って他人を頼るという解決になるが、誰でもできるわけではない。しょせん他人で、心から信頼できる相手がそうそう転がっているはずがないのだから、母親からすれば不安で仕方がない。ただしこの映画は違っていた。だから「ああそういうハッピーな出会いをした女性の物語」なんだと思っていたら、最後にどんでん返しがやってきた。そういえば巧妙に第三者と会わせないシチュエーションになっていた。正体がわかったところで少しも晴れ晴れした気持ちになれないが、良人の今後に少し期待が持てる。

　シャーリズは「モンスター」のときより4キロ重い18キロもの増量をした。


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