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「カサブランカと光子」 PART THREEです。
(まだ明日は PART FOUR もあります) リヒャルト・クーデンホフ・カレルギーが提唱したパン・ヨーロッパ=欧州統合は、その後いろんな過程を経ながら、現在はEU、つまり、欧州連合 (European Union)と言う機構になって実現されています。 このEUは、リヒャルトの思想をもとにして、さらに第2次世界大戦で疲弊したドイツ・フランスを主唱者とする欧州各国が、戦争の再発防止と欧州の復興を目的として作り上げたものです。 同時に、当時、勢力を増したソ連+東欧の共産圏に対抗する意味もありました。 EUは下記のような共同体の統合の結果です。 ---------------- 1952年 欧州石炭鉄鋼共同体(ECSC) 1958年 欧州経済共同体(ECC) 1958年 欧州原子力共同体(EURATOM) 1967年、これらの3共同体は統合されて、欧州共同体(EC=European Communities)が発足。 加盟国は六ヶ国(独・仏・伊・ベルギー・オランダ・ルクセンブルグ)、その後、イギリス、アイルランド、デンマーク、次いでギリシャ、スペイン、ポルトガルの欧州の主要国が加盟。 1993年11月、ECは欧州連合(EU)と改称 経済に加え政治についても協調体制が確立された。 1995年にはスウェーデン、フィンランド、オーストリアが加盟 15カ国体制、人口3億7000万人の大連合体となった。 2002年1月 欧州統一通貨「ユーロ」の採用が12カ国によって実施 2004年 中・東欧の10カ国が加盟を予定 ~~~~~~~~~ ここで、栄次郎のプロフィールをまとめてみる。 ---------------- リヒャルト・クーデンホーフ・カレルギー伯 日本名「栄次郎」 1894年(明治27年)駐日オーストリア代理公使ハインリッヒ・クーデンホーフ=カレルギー伯爵、妻光子(旧姓青山)の次男として東京に生まれる。 1896年両親及び兄とともにヨーロッパに移る。 1917年ウイーン大学で哲学博士の学位を受ける。 1922年「統合ヨーロッパ運動」を創始。 1923年「パン・ヨーロッパ」ドイツ語版を刊行し、その後世界各国に翻訳、出版される。本書はパン・ヨーロッパ運動の基本的構想となる(日本語版は1927年鹿島守之助氏により出版)。 1926年10月3~6日 第一回パン・ヨーロッパ会議がウイーンで開催され(24カ国より2000人が参加)各国にパン・ヨーロッパ・ユニオンが組織され、初代総裁となる。 1962年、「パン・ヨーロッパ運動」創立40周年を記念して、ウイーンで第10回会議開催、オーストリアより勲章を受ける。 1967年第一回鹿島平和賞を受賞。最初の訪日。 1972年7月27日逝去。 ~~~~~~~~~ 現在、東京・皇居前のパレスホテルで、ミヒャエル・クーデンホーフ=カレルギー絵画展というものが開催されています。 このミヒャエルという人は、光子の孫、リヒャルトの甥にあたり、有名なウィーン幻想派の画家。 なんと、このミヒャエルは、日本の相模原市に居住しているのだという。 とすれば、光子の子孫で日本に住む唯一の人と言うことになる。 ところで、この絵画展は今月の26日(月曜日)まで開かれているので、興味のある方は行ってみてはどうでしょうか? 同展に関するネットの情報を下記に引用します。 ~~~~~~~~~ 加盟国25カ国の大欧州誕生に世界が注目する節目に、その淵源に深く影響を与えたリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギー伯の史観と、卓抜な洞察力に裏打ちされた思想を凝結したク伯の全集9巻を翻訳出版された鹿島守之助氏の偉業を紹介するとともに、ク伯を伯父に、また明治の世にオーストリー伯爵家に嫁ぎ、波瀾の生涯を閉じたミツコを祖母に持ち、彼女の画才を受け継いだ現代ウィーン幻想派の画家、ミヒャエル・クーデンホーフ・カレルギー氏のファンタジー溢れる作品を一堂に集めました。 ※尚、作品は全て展示即売可能です。 ●期 間 2004年7月14日(水)~7月26日(月) ●時 間 AM10:00~PM8:00(※最終日はPM5:00まで) ●場 所 パレスホテル内パレスビル1階「ギャラリーパレス」 〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-1-1 TEL:03-3211-5211(内線2111) FAX:03-3284-0822 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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