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『私の嫌いな10の人びと』 中島 義道 (著) 新潮社発行
目次 1 笑顔の絶えない人 2 常に感謝の気持ちを忘れない人 3 みんなの喜ぶ顔が見たい人 4 いつも前向きに生きている人 5 自分の仕事に「誇り」をもっている人 6 「けじめ」を大切にする人 7 喧嘩が起こるとすぐ止めようとする人 8 物事をはっきり言わない人 9 「おれ、バカだから」と言う人 10 「わが人生に悔いはない」と思っている人 ~~~~~~~~ 今日は第二弾である。 第一弾で『1 笑顔の絶えない人』を、見事に撃墜(笑)したので、この勢いにのって次々に狙ってゆこう。 ・・・と言いながら、実はもう、それほど、攻撃意欲は多くないのだ。 しかし、乗りかかった舟・・・という状況なので、強引に、あまり根拠無く、攻撃続行してみよう。 ~~~~~~~~ ■ 2 常に感謝の気持ちを忘れない人 この項にかぎらず、この10ヶ条は、人間として、ほぼ正しいことである。 少なくとも、激しく非難されるようなことではない。 中には、私の旧友の一人である朱鷺子さんのように、この10ヶ条のすべてに該当するという「救いようが無い」人もいるのである。(笑) しかし、ものごとには『行き過ぎ』というものがある。 『そこそこ』ならいいんだが『行き過ぎ』になると、なんともいやみなのである。 その気持ちを、フリーメーソンの秘密会員のように、顔に出さず、その人の内面で、秘かにいだいている場合は、いいのである。 しかし、例えば『私はいつも、この世のすべて、袖すり合わす全ての人びとにも、感謝しているよ~』というスタンスで、それを全面に出してアピールする人がいる。 新興宗教の会員などに多いような気がする。 その宗教の教えにドップリ依存している人などに多い気がする。 すべてはその宗教の、または教主?のおかげであり、またその宗教のご威光の効力で輝かしく照り光った幸福な世間の、そして信者の皆様方のおかげだ・・・というような発想で、やたらにありがたがり、感謝の意を、常に、強く強く、我々、宗教に無縁な平凡人にも見せつけるのである。 言いかえれば、これはその宗教の露骨な宣伝活動の一種、ノルマである会員勧誘の側面がある。 この宗教を信じて、「莫大な」お布施・献上金を捧げれば、ホラ!こういう風に、悩みも無い、幸せな人間になるんですよ~」・・・という、見せつけ・説得のジェスチャーである。 まあ、私など、そんな種類の、そんな経緯を経た「幸せ」なんか欲しくもないが、世の中には、とにかく不安感を消去したい、なにかに頼りたい、迷いから逃れ出たい、安心できる信仰を得たい・・・という願望・渇望でいっぱいの人が多いもの(らしいの)である。 ~~~~~~~~ ところで私は、そんな風に、自分の弱さに安易に負ける人が嫌いである。 えらそうに聞こえるかも知れないが、私は本気である。 例えば、昔のことだが、私自身にも思いきりつらいことがあったが、「武士は食わねど高楊枝」「やせ我慢」のようなものがあって、少なくとも他人にグチをこぼすことなど無かった。 インチキ宗教に救いを求める事も無かった。 とは言え、もちろん、心の中では泣いていた。 夜、ベッドの中で、不安にもだえたこともある。 涙を流したこともある。 しかし、問題の種類にもよるが、世の中に、人にグチって解決する問題はほとんど無い。 宗教に逃げ込んで悩みが無くなったと思っても、それはハンターに追われたダチョウが、砂の中に頭を突っ込んで安心するようなものではないだろうか? まあ、若い人のいじめ問題などは、周囲が本気で立ち向かえば、解決する可能性が高いだろうけれど、これなどは例外的な問題と言えると思う。 ~~~~~~~~ 私のケンカ友達であるmsk222さんのブログで「ふれあい、って…」というテーマが取り上げられていて、ちょっとむしゃくしゃしていた私は、彼に八つ当たりしてしまったような気がするが、とにかく、日本の歌の歌詞って、「ふれあい」とか「さびしさ」とか「ぬくもり」などの、安易で、決まった単語の単なる羅列であることが多い。 私から言えば、例え、歌の歌詞という短いスペースの中であっても、ある程度のロジックというか、ストーリーが無くては、意味をなさない。 私が感銘した歌詞のひとつに尾崎豊の「I LOVE YOU」がある。 I LOVE YOU 今だけは 悲しい歌 聞きたくないよ I LOVE YOU 逃れ逃れたどりついたこの部屋 何もかも許された恋じゃないから 二人はまるで捨て猫みたい この部屋は落葉に埋もれた 空き箱みたい だから おまえは 小猫のような泣き声で きしむベットの上でやさしさ持ちより きつく体抱きしめあえば それから また 二人は目を閉じるよ 悲しい歌に愛がこぼれてしまわぬように この歌詞は、すごいよね。 ~~~~~~~~ ちょうど今日のオダギリチガさんのブログでこの本が論じられていたので、私も次のようなコメントを入れた。 ~~~~~~~~ 私もこの本を読み、ブログにも書きました。 目次を見たら、世間でいい人と言われるタイプを軒並みに「きらいだ」と批判していることになるのですから、私はこの本は、ユーモア一杯の逆説を述べている類の本だろうと予測したのです。 しかし読んでみると、この作者はあまりユーモア感覚で書いていないんですね。 結構、本気で書いている。 私からすれば、このような内容ならユーモア無しで書けるはずがないと思うのですが、ところがほとんどユーモアや皮肉無しに書いている所に違和感がある。 だから、その主張は一応うなずけるものの、わざわざ本にするほどのことか?というレベルです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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