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May 21, 2015
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みなさん、こんばんは。
何だか景気が良いようですね。でも実感がないのはなぜ?明け方の雷にはびっくりしましたね。

さて、こちらは荻原規子さんの最新作です。彼女は『空色勾玉』をはじめとする勾玉シリーズで一躍脚光を浴びました。

あまねく神竜住まう国
荻原規子

平治の乱後、伊豆の地にひとり流された源頼朝は、生きる希望も失いがちだった。そんな彼のもとへ、ある日、意外な客が訪れる。かつて、頼朝の命を不思議な方法でつなぎとめた笛の名手・草十郎と、妻の舞姫・糸世だった。北条の領主に引き渡され、川の中州の小屋でともに暮らし始めた頼朝と草十郎。だが、土地の若者と争った頼朝は、縛り上げられて「大蛇の洞窟」に投げこまれ…?

 敗軍の将の嫡子として、関東の豪族・伊東家のもとに身を寄せていた頼朝が、北条時政の庇護を受けて蛭が小島に流された期間の物語。そもそも、伊東家から北条家への家移りは、伊東家の娘・八重姫との間に子供が出来、しかもその子が男の子だったことから、平家を恐れた伊東家によって殺されそうになった事が原因である。そう書いたのは『曽我物語』で、近年放映された大河ドラマもこの理由を採っている。しかし児童書では、いくらなんでもこの理由は使えないため、伊東家の当主が急死したことから頼朝が「災いを呼ぶ者」として忌まれ「彼の命運を河の主に委ねる」として領地内に大蛇の潜む淵がある北条時政が引き取った、という理由にすり替わっている。ただ、血の気の多い坂東武者達が、危険な存在を自然のなすがままに委ねるということは現実的に考えにくいので、フィクション性が高いとはいえ『曽我物語』の説が濃厚である。

 頼朝の乳母である比企尼の婿である安達盛長が側近として仕えたことや、頼朝が走湯権現に帰依していた史実などを巧みにフィクションに取りこんでおり、将来彼に影響を及ぼすある人物との出会いもさりげなく描かれている。目標を見失っていた頼朝が、ある存在との対決を経て自信を取り戻し、再生するまでの過程を追った成長物語がメインで、ファンタジーの要素が含まれている。その一角を担うのが、著者が10年前に書いた『風神秘抄』で主役を務めた男女二人だ。今回は脇役のポジションであり「必ずしも前作を読んでいなくても楽しめる」と書かれたレビューもあったが、彼等の成長ぶりを見る上でも、やはり前作を読んでからの方が良い。彼等がなぜ頼朝に執着するのか、彼等の力が実際には何なのか、草十郎はなぜあの姫に対して複雑な感情を抱くのか、など、前作を読まないと分からない部分が多々あるからだ。『風神秘抄』は、ある人物の運命が変わることで歴史そのものが変わってゆくダイナミックな部分があったが、本作はそれに比べるとストーリーも地味で、場所も限定的である。ある者との対決も、対決の結果自体はもちろん彼の運命に影響を与えるが、それよりは頼朝が成長するための通過儀礼としての意味合いが強い。ボリュームもさほどなく、タイトルに著者が込めた自然への想いを理解した頼朝の今後の成長物語(あるのならば次作)、そしてこれ以前の物語である『風神秘抄』を繋ぐ挿話のように感じた。


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最終更新日  May 22, 2015 04:12:52 AM
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