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August 18, 2020
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みなさん、こんばんは。今年は新型コロナの影響で教育実習が免除されるとか。
陰陽師シリーズを紹介します。

陰陽師 太極の巻
夢枕獏
文芸春秋

作家・島崎藤村が、いかにも考え深そうな口調で、「石というものは重い
ものですね。」と言ったそうだ。けれど、それに相手がどう応えたかは、
書かれていない。
「当たり前の事を、何を言いだすんだ、この人?」と戸惑ったか。
或いは、
「いや、これは何かの前フリで、これから本当の話が始まるの
かもしれない。」と、じいっと藤村を見つめ続けたか。
いずれにしろ、相手はとっても、返答に困ったのではないだろうか。
けれど、この人ならば、顔を作ることなく
「そうですねえ。」と言い、優雅な会話を続けていけたかも
しれない。心から、そう思っている。そんな返事ができる人だから。
この人とは、源博雅。陰陽師・安倍晴明の無二の友である。

彼は、陰謀家・策謀家には、おおよそ向いてない。
けれど、出世や陰謀に熱心な人達が見過ごしている季節の移り変わり、
自然の美しさを愛でる心にかけては、誰もかなわないものを持っている。
そして、そんな自分の能力に、ちっとも気づいていないので、相変わらず
謙虚だ。
「え、また呪(しゅ)の話か。もう、勘弁してくれよ。」
とあからさまに嫌がる博雅。晴明が了解して別の話を始めるので、
また聞き始めるが、結局呪の話だった事がわかり、騙された
ような気がして釈然としない博雅。または、何とか説き伏せられて
呪の話を聞くが、やっぱりややこしくてわからん、という表情を
浮かべる博雅。
言葉で言われると何か難しく聞こえて、こんがらがってしまうが、
実は博雅は、呪の本質はちゃあんとわかっている。
その事は先刻承知のくせに、やってしまう晴明って、本当に
食えない漢(おとこ)。まあ、ついからかいたくなってしまう
晴明の気持ちも、わからなくはないのだけれど。

本篇収録の6作のうち5作が呪をめぐる話を枕として始まっており、
これらは、もうお約束といっていい。何だか聞いていると夫婦漫才
みたいで、博雅には悪いが、笑ってしまう。

「ゆこう」「ゆこう」に露子姫の「まいりましょう」
が加わっても、晴明とは別の意味で食えない陰陽師・蘆屋道満が
「これはわしの仕事だ。あがりを半分よこせ。」とやって来ようと、
妖怪・魑魅魍魎が襲ってきても、人間のあざとさ、哀しさを目のあたりにしても、
彼等は、最後は縁側に戻ってきて、自然を愛で、語りあい、酒を飲む。
そんな縁側での平和が、ずっと、ずっと、続けばいい。
心から、そう思う。

シリーズ第5弾。
「二百六十二匹の黄金虫」「鬼小槌」「棗坊主」「東国より上る人、鬼にあうこと」
「覚」「針魔童子」収録。夢枕獏全作品リストつき。


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最終更新日  August 18, 2020 12:00:19 AM
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