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みなさん、こんばんは。米国で、女性の人工妊娠中絶の権利を認めた半世紀前の連邦最高裁判決が覆される可能性が高まったとして、波紋が広がっています。最高裁が中絶を規制する南部ミシシッピ州法の合憲性を巡る訴訟を審理する中、中絶の権利を否定する保守派判事がまとめた多数意見の草稿を米政治専門紙が入手し、報じたためです。今日から2日間ラウール・ウォルシュ監督作品を紹介します。

決斗！一対三
THE LAWLESS BREED

監督
ラウール・ウォルシュ

出演
ロック・ハドソン　　デニス・ウィーバー　リー・バン・クリーフ

「彼が父である限り絶対に戻らないI don't back up from any man unless he was my pa.」聖職者で厳格な父に反発して家を出た青年ウェスは、ある日、賭博がもとで人を殺してしまう。追われる身となったウェスは酒場の女ロジーに助けられ、２人で逃亡するが…。

　ラオール・ウォルシュ監督が、テキサスに実在した賭博師で無法者としても名高いジョン・ウェス・ハーディンの自伝をもとに波乱万丈の半生を描く。冒頭、出所したばかりのウェスが出版社に原稿を持ち込み、編集長がその原稿を読み出すと内容が映像化される。

　本物のジョン・ウェズリー・ハーディンはサディスティックでソシオパス。少なくとも43人を殺害したという、ロック・ハドソン演じる優男とは似ても似つかない。彼が殺した実際の人数はまだ不明。猛烈なアルコール依存症で、酒によって彼の暴力性は煽られたとのこと。だから本当に彼の生涯を忠実に映画化したら“酒は飲んでも呑まれるな”的な教訓映画になったはず。しかしウォルシュ監督は、若い頃散々無茶をしてすぐ暴力に訴えた男が、年経りて考えを変え、暴力性を抑えるようになるまでの過程を描く方向にチェンジ。まあスターが主演なのだから、主人公をあまり嫌わせてもいけないので暴力性は抑えめにしたのだろう。

　ただ最後こそ改心するが、途中は本当にとんでもない奴。やめとけと言うのに賭博に夢中になると歯止めが効かなくなり、すぐ銃に訴える。もちろん腕前に自信があってのことだが、周囲がとばっちりをうける。例えば最初の婚約者のメアリー。次に妻となるロジー。何度助けても危ない方向にしか振り切らず夢ばかり見ている。

ハーディン「I'm getting out of here, clear out of Texas, Jane, and we'll get that farm, Jane, just like I promised you: the well... 俺はテキサスから出ていくよ、ジェーン。そして約束した通りに農場を手に入れる..」
ジェイン「Sure, I know. The place with the white painted fence, the green grass, and the water all year round. I don't believe that any more, Wes. I don't think you believe it! No, you'll never have that place, not now. You'll never have more than six feet of ground. ええ、わかってるわ。白く塗られた柵、緑の草、そして一年中水がある場所。でも、もう信じられない、ウェス。信じられないと思う！いいえ、あなたは今もこれからも、その場所を持つことは決してない。」

　二度目の妻ロジーが見捨てなかったから救われたけど、本当に罪な男だ。

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