映画・海外ドラマ・本　ひとこと言いた～い

みなさんこんばんは。英国の総選挙で、14年ぶりの政権交代が実現しました。保守党は選挙権が拡大された1832年以来、最低の議席数でした。スナク首相は保守党の党首を辞任するそうです。
今日はアンネ・フランクが登場するアニメ映画を紹介します。

アンネ・フランクと旅する日記
Where Is Anne Frank

　現代のオランダ、アムステルダム。激しい嵐の夜、博物館に保管されているオリジナル版「アンネの日記」の文字がクルクルと動き出し、キティーが姿を現す。時空を飛び越えたことに気づかないキティーだったが、日記を開くと過去へとさかのぼり、親友アンネと再会を果たす。しかし日記から手を離すと、そこには現代の風景が広がっていた。キティーは目の前から消えてしまったアンネを探し、アムステルダムの街を駆け巡る。

　第2次世界大戦下にユダヤ人の少女アンネ・フランクが空想の友だち宛てにつづっていた「アンネの日記」を原案に描いたアニメーション映画。アンネの空想の友だち、キティーの視点からアンネの生涯をたどる。

　キティというのはいわばアンネの作り出したイマジナリー・フレンドだが、現代社会でも、見える人と見えない人がいるらしい。その理由については“信じる／信じない”は関係なさそう。日記を追う警官にも見えているから、敵意／友情も関係なさそう。どういう分け方で見える場合、見えない場合をわけたんだろう。日記から離れてしまうと消えてしまう。つまりアンネの日記が女の子になったと考えればいいのかも。キティはアンネが死んだことを知らず、オットーの日記を読みながらアンネの最後の地へ旅していく。その過程で今もアンネと同じように戦争がもとで迫害される人たちと出会い、共闘する。アンネの日記を人質に、彼等のシェルターを確保させるキティはなかなか逞しい。人生後半で隠れ家＆収容所と閉じられた空間で過ごしたアンネの鬱憤をはらすかのように、キティはスケートもするし電車にも乗る。現代にアンネが生きていたらこうなっていたかも？というもう一人のアンネ設定ではなく、あくまで別人格。むしろアンネより派手だと思う。

​
アンネ・フランクと旅する日記 [ アリ・フォルマン ]​​楽天ブックス