●6月22日
【6月27日】(June 27th, 2008)●引っ越し(Shifting)Soichi started his job at the university on Monday. My classes start in a couple of weeks. The kids like it here. Bloomington seems to be a nice town with a lot of cultural influences.++++++++++++++誠司(孫)の家族が、それまでのアーカンソー州から、今度は、インディアナ州へと、引っ越した。新しい住所(家)も決まったらしい。今朝、その連絡が届いた。新しい住所は、インディアナ州、ブルーミングトン。デニーズ(=嫁さん)は、2、3週間後から、インディナ州立大学のロー・スクールに通い始めることになっている。息子は、同じ大学の中で、コンピュータ技師として働くことになっている。……こういうことが、自由にできるところが、すばらしい。プラス、うらやましい。デニースは、全額、学費を、奨学金でまかなうという。一方、息子は、一度は、主夫業を覚悟した。2人の子どもが、まだ幼いからである。そういうことも配慮してくれたのかどうかは知らないが、大学側が、二男を雇ってくれた。ゆるやかな勤務態勢で、子育てにも支障は、ないそうだ。日本的に言えば、「夫が妻のために、犠牲になる」ということだが、息子夫婦には、そういう発想はまったくない。この前日本へ来たとき、息子は、こう言っていた。「デニーズの夢をかなえさせてあげたい」と。そのため息子は、カルフォルニアにあるグーグル社への入社を断念した。息子には息子の、コンピュータ技師としての夢があった。私の気持ちは、複雑だった。「嫁というのは、自分の娘と考えてよいのか、それとも、基本的には他人なのか」と。しかし孫の誠司と、芽衣を起点にものを考えたとき、その迷いは氷解した。繰りかえしになるが、……こういうことが、自由にできるところが、すばらしい。プラス、うらやましい。「やっぱり、アメリカだなア」と思う。この日本で、一介の家庭の主婦が司法試験に合格して、弁護士をめざすというようなことは、考えられるだろうか?しかも子育て真っ最中の主婦が!加えてデニーズは、首席で卒業はしているものの、文学部出身である。そのことを二男に確かめると、二男は、こう教えてくれた。「デニーズは大学でのスコア(成績)がよかったら、合格できた」と。しかしそれだけではないと思う。そのデニーズについて、息子が、こんなBLOGを書いている。++++++++++++++この前結婚したばかりのような気がしていたのだけど、今月でもう結婚生活6年目になる。今日友達の家族が行っているモルモン教の教会で、「トラック・オア・トリーティング」っていう、教会の駐車場でお菓子を配るイベントがあったので、家族を連れて行ってきた。今年の誠司はカウボーイ、芽衣は数年前、誠司が嫌がって着てくれなかったスーパーマンの衣装を、「スーパーガール」ということにして無理やり着せて行くことにした。(明日のトリック・オア・トリーティングでもこの衣装にする予定。)早めに行ったのだけど、もうすでにキャンディーがなくなりかけているトラックがあった。それを見てディニースが、「キャンディーは誠司だけもらうことにして、芽衣のはいらないわ。他の子供達がキャンディーをもらえなくなってしまうから」と言った。僕はこういう妻が誇りに思えてならない。他人のことをまず先に思いやり、どんなにくだらない約束でも必ずそれを守る。道徳とか、誠実さとか、そういうのはいくら本を読んで考えても、誰かから話を聞いても、簡単に身に付けられるような物ではないと聞く。しかし彼女の日ごろの何気ない行動にはいつも色々教えられてばかりだ。これからも彼女と一緒に生きていきたい。+++++++++++++++当初は、「アメリカ人の女性だから……」と思ったこともないわけではない。しかしデニーズの誠実さは、私も直接、肌で感じている。いつも私にワイフにこう言っている。「あんな誠実な女性を、ぼくは知らない」と。きっとすばらしい弁護士になることだろう。これから2年間、きびしい勉学が待っている。がんばれ、デニーズ!Hiroshi Hayashi++++++++jun.08++++++++++はやし浩司●感想(Impressions)+++++++++++++++++++++人はなぜ生きるか……?私のばあい、なぜ、こうして毎日ものを書いているか……?それは、私が今生きているという感動を、ほかのだれかと共有するためではないか。もしそれがなかったら、私はただの抜け殻。死の待合室で、死を待つ、ただの老人。+++++++++++++++++++++昨日、家に帰ると、先日掛川市の保健センターでした講演の感想記が届いていた。遅い夕食を食べながら、それを読んだ。ジンと胸が熱くなった。うれしかった。このところ日程が合わなくて、講演を断ることが多くなった。体力的な限界を感ずることもある。そうそう、私はどんな講演でも、引き受けたときは、その数日前から、コンディションを整えるため、運動量をふやすことにしている。ボンヤリとした頭では、講演はできない。いつも真剣勝負。感想記を届けてくれた、KSさん、ありがとう!本当にうれしかったです。(感想記は、HPの講演の記録のところに掲載しておきます。)