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みなさん、こんばんは。エリザベス一世の祖父がどんな人だったか知っていますか?
あの悪名高いリチャード三世を倒して王になった人なのになぜか影が薄いのですよ…。 冬の王 ヘンリー七世と黎明のテューダー王朝 Winter King:The Dawn of Tudor England トマス・ペン 彩流社 ヘンリアドと呼ばれるシェイクスピア史劇の掉尾を飾るのは、『リチャード三世』だ。やっと手に入れた王国を馬と交換しようと叫びながら死んでいく彼を倒したのは、チューダー朝を開いたリッチモンド伯ヘンリー、のちのヘンリー7世だ。エリザベス一世の祖父である。シェイクスピアが女王に配慮してリチャード三世を王位簒奪者・稀代の悪漢に描いたならば、彼を倒した男を史劇のヒーローに選ばなかったのはなぜか。イギリス版青髭『ヘンリー八世』は史劇になっているのに。 ヘンリー7世の出自は、実はリチャード3世よりも怪しいものだった。本当はリチャード3世を倒した彼こそ王位簒奪者として糾弾されるべきである。そこで彼は、エドワード4世の娘エリザベス・オブ・ヨークを妻に迎えて怪しさを払拭し、ランカスターとヨーク両家統一を印象づけた。長男に『アーサー王伝説』のヒーローの名をつけ、強国スペインの王女キャサリンとの結婚もとりつけた。ここまでは順風満帆だったが、長男も王妃も病気で亡くしてしまう。ざっと書いてみただけでもドラマティックで、シェイクスピアによってアレンジを加えれば、国王の奮戦記になりそうだ。 しかし為政者が手を汚さずに生きられるはずがない。ヘンリー7世の治世は、現代の東洋の彼の国も真っ青の、忖度部下が金の取れる国民にいちゃもんをつけ、搾取しまくるアウトレイジ国家だった。表ざたにできない事を隠して上演すると、悪政の記憶も生々しい観客が、あまりにも嘘っぽいと言い出して受けないと踏んだのか。 人々は汚職と腐敗にまみれた治世を恨み、新たな王の出現を切望する。しかし意気揚々と登場した新たな王も、後継者問題に悩み新たな宗教を打ち立てたことで、周辺国との関係を悪化させる。「時代が変われば世の中は良くなる」という国民の期待は常に裏切られる。にもかかわらず、人々はまた次の治世に望みを繋ぐ。東洋の彼の国も中世イギリスも、人々が思う事は変わらないようだ。 冬の王 ヘンリー七世と黎明のテューダー王朝 [ トマス・ペン ]楽天ブックス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
June 29, 2019 12:00:21 AM
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