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カテゴリ:読書フィクション(12~)
「ゴールデンカムイ」(ー18)野田サトル 集英社 前は12巻まで読んでレビューした。その時は「もうすぐ三つ巴の戦いに決着がつきそうだ、その時にまた書く」と言ってしまっていた。でも待っても待っても終わりそうにない。痺れを切らせて、実に久しぶりに紐解けば、なんと三つ巴の大乱混戦の、網走監獄の戦いは14巻目でいつのまにか終わっていた。しかもアシリパのお父ちゃんが出てきて、普通はココで終わるはずの展開だった。なのに、何故か続いてしまっていた。 明治の男たちの群像を縦糸に、アイヌの世界を横糸に紡いできたこの名作は、ここから一挙に明治時代の樺太に舞台を移して未知の世界を描いている。ロシア皇帝殺害事件に、まるまるアシリパのお父さんとキロランケまで関与していたと言う衝撃の展開、それに金塊の行方と言う伝奇物語王道の展開を含みつつ、少し風呂敷を広げすぎかもしれないと、心配もしつつ、まだまだ終わりそうにないので、この辺りで、ちょっと中間報告をしておきたい。 でも、言いたいのは一言。 9割方、現代日本人の知らない世界を描いているし、人物像はアイヌや囚人やら、元新撰組やら、狂気の軍人やら少しいかれた人たちが多いけど、それでも、これもたった100年ほど前の日本だった。多くは歴史的事実を基に描いていると信頼していいと思う。 読書は世界を広げる。 それはマンガでも、マンガだからこそ、可能なのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年03月31日 14時47分28秒
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