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2020年09月25日
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「光文社古典新訳文庫「古典の森」の読書ナビ  編集長の厳選 62冊」駒井稔著 光文社Kindle

人生は短く、読むべき本はあまりにも多い。

蓋し、至言と思うが、わたしが言っているのではなく、加藤周一から初めて聞いた。おそらく、最初に言った人はもっと遡る筈だ(おそらく中国古典辺り)。加藤周一は、その何代目かの(広い意味での)翻訳者だと思う。

何度も訳されると言えば古典もそうだ。「古典は「昔の物」ではなく、いつの世にも読まれるべき価値の高い本のことであると声を大にして言いたいのです。繰り返し新訳ができるということは永遠の命が宿っているからなのです。」
と古典新訳文庫の編集長たる駒井稔さんは言い、文庫の試みが成功した意義を解説しています。どの時代でも読まれるというだけでなく、新訳がいつの時代でも出てくるという意味で、目から鱗の指摘でした。蓋し真理と思うが、おそらく駒井さんが初めて言った言葉ではない。

この本はKindleで0円なので、お勧めします。200冊以上新訳を出して、その中から「入門編」「中級編」「上級編」と分けて紹介していますが、紹介文の中で時々「おゝ編集者の気持ちはこうなのか!」と目から鱗の指摘があります(例えば「星の王子さま」ではなく「小さい王子」(野崎歓訳)として出版したことについて書いた経緯など)。ラインナップが楽しい本だと思います。



光文社古典新訳文庫・駒井稔編集長が熱く推奨する「今こそ読まれるべき古典」 79冊 Kindle


前に紹介した類似本「光文社古典新訳文庫「古典の森」の読書ナビ  編集長の厳選 62冊」をKindleで読めた人には、同じく0円で読めるこの本も推薦します。軽く読めるからです。最初は短編小説を紹介している。その意図は以下の通り。
「海外文学の長編を敬遠する人が多いとよく言われます。しかし典型的な長編作家と思われているドストエフスキーもバルザックも、実は読みやすい短編を数多く書いています。『グランド・ブルテーシュ奇譚』は、そういう意味でバルザックの入門書としては最高です。」
ラインナップは、知っているのも無いのもあり、楽しいです。

前回の紹介の中で、加藤周一の言葉を紹介した意図を書くのを忘れていました。
わたしの古典への態度は複雑なモノがあります。
「(人生は短く、読むべき本はあまりにも多いのだから)読むべき本は、もう古典だけに絞って読むのが最も効率的な読み方である」と確か40年前ほどに読んだ加藤周一「読書術」に書いていて、その時は「その通り!」と思ったのであるが、根が煩悩多く欲深きわたしは、半世紀近くも濫読を止めることができていません。目の前に面白そうな本があればつい飛びついてしまいます。それなりに楽しいのですが、おそらく人生を豊かにするという点に於いては効率的では無いでしょう。このままいくら濫読しても、おそらく、あと20年で多く見積もっても3000冊は読めないでしょう。生涯読める本はおそらく1万冊前後に過ぎない。小さな図書館より少ない。おそらく、数では読書の満足は得られない。でもなかなか精読に切り替えられない。

しかし、2つ気をつけていることがある。
(1)わたしは日本に住んでいるのであるから、先ずは日本について一定語れるまでは外国文学においそれと手を出さない。
(2)加藤周一の教えに従って、いわゆるベストセラーには直ぐには手を出さない。文庫本になって、まだ読みたいと思って暫くして読むことにしている(例外は多くある。出会いは一期一会だからだ)。
そういうわけで、この本で紹介しているのはほとんどは外国本なので(新訳なのだから当然と言えば当然)、眺めるのはいいのだけど、直ぐには読もうとは思えない(例外は多くある)。ただし、古典新訳の以下の3冊についてはかなり食指が動いた。

知る人ぞ知る名著 1  〜アジア文学  
歎異抄 唯円/親鸞(述)/川村  湊(訳)
←なんと関西弁(庶民への語りかけ)で訳しているらしい。

梁塵秘抄 後白河法皇(編纂)/川村  湊(訳)
←正に歌謡曲のルーツとして訳している。

故郷/阿Q正伝 魯 迅/藤井省三(訳)
←毛沢東が「文芸講話」でまるで革命の教本として扱っていて、その視点で読んだことはなかったので再読したい。





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最終更新日  2020年09月25日 14時41分23秒
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