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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2019.07.27
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 ​フィアース・ファイヤード「アレッポ 最後の男たち」

 ​徘徊ゴジラ老人シマクマ君は、今日から夏休み。ゆっくり朝寝かと思いきや、10:30には元町映画館。今日が最終日のこの映画がお目当て。
 内戦の続くシリアにアレッポという町がある。2011年以来、反政府軍の拠点地域として、政府軍、ロシア軍の空爆が繰り返され、ほとんど廃墟のようになった町。その町で、爆撃で生き埋めになった市民を助ける、通称「ホワイト・ヘルメット」「シリア民間防衛隊」(Syria Civil Defence、SCD)の活動の記録だった。
 画面の真ん中に、井戸の底のような、穴から覗いた夜空のようなものが見える。カメラがだんだん引いていて、赤い金魚の目玉だとわかる。なぜ、金魚なんだと思っていると、爆音がする。
 男が空を見上げている。飛行機雲がたなびいて舞い上がっていく、ずっと向うの街並みから煙が上がる。出動して、がれきを掘る。子供が出てくる。二人無事で、残りはダメだった。
 男はハレドという。栄養失調の娘がいる。薬局を訪ね歩くが、必要なビタミン剤もない。トルコに移住するか、どうか悩んでいる。もちろん、難民としてだ。
 空爆がある、ハレドと男たちが駆けつける。がれきの山の中から、子どもの声がする。夜空に、美しい花火の閃光のように瞬きながら、ゆっくり爆弾が落ちてくる。救助の現場で仲間が死ぬ。ホワイト・ヘルメットの車両や、消防車も標的らしい。
 がれきの空き地に、水のない池を作っている。買ってきた金魚を放して上から水を足している。
 最初のシーンの金魚は、どこからも水が湧いてくるわけではない。誰かが器で水を運んできて、上から流し込んで、漸く生きている、この小さなコンクリートの池の金魚だった。
 最後のシーンは、ほとんど主役のように画面がとらえ続けていたハレドの葬儀だった。

 見ていたぼくには、もしも、これがドキュメンタリーであるなら、全く理解できない結末だった。こんなことがあるのだろうか。映画は、あたかも死ぬと決まっている男の活動や、生活の苦しみを撮り続けていたように見えた。
 見終わって、これほど元気を失ったドキュメンタリーも珍しい。「やらせ」であるとか「プロパガンダ映画」だという批判もあるらしい。金魚のエピソードだって、出来すぎている。
 しかし、ぼくは、そうは思わなかった。宗教であるのか、政治であるのか、それは知らない。だが、「奴らは敵だ、敵は殺せ。」という最悪の思想が、はるか上空から丸腰の市民や、何も知らない子供たちに襲いかかり。一方で、なんとか瓦礫に埋まった命を救い出そうと、文字通り命がけで活動していた人間がいた。
 それは、水なんて、どこにもない小さな池で死を待っている金魚に水を運ぶような絶望的な仕事だ。ハレドの死は、絶望に念押ししている。それでも、ぼくは、水を運ぶ人がいるという希望を失いたくないと思った。
 
監督 フィアース・ファイヤード

 共同監督 スティーン・ヨハネッセン
 製作 ソーレン・スティーン・イェスパーセン  カリーム・アビード  
    ステファン・クロース
 撮影 ファディ・アル・アラビ
 編集 スティーン・ヨハネッセン  マイケル・バウアー
 音楽 カルステン・フンダル
 原題 「De sidste maend i Aleppo
 2017年  デンマーク・シリア合作  104
 20190726・元町映画館no14





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最終更新日  2023.12.18 10:21:38
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