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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2021.08.11
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100days100bookcovers no57( 57日目) 
​ 辰巳芳子『あなたのために いのちを支えるスープ』(文化出版局)​​
 みなさんのお薦めの3冊の写真集は、それぞれの写真も秀逸でしたが、「写真家の文章」にも開眼の機会となりました。そしてshimakumaさんお薦めの「ゲージツ家の小説」にも驚かされました。タレントとして認識していた篠原勝之さん(クマさん)​「骨風」​は、ゴジラ老人を涙させてしまうほどです。時間ができたら読みたいです。​
 さて、いろいろと思いをめぐらせ、写真家とかゲージツ家の文章に類するものは何かあったかな、と思って見の周りを探してみました。そうしたらこの本がありました。
​ ​辰巳芳子『あなたのために いのちを支えるスープ』(文化出版局)​​
​ まずは表紙に心をつかまれます。買った時も著者が辰巳芳子さんだったこと、「いのちのスープ」の作り方を丁寧に紹介していることなども魅力的だったのは間違いないです。しかし改めて本を手に取ると、表表紙と裏表紙に使われているこの作品(ベルリンのバウハウスで出会った作品)は、スープと同じく図式化できているということで、共感したと述べています。​
​​ 色は食材、並列は技法。それらのおのずからなる融合の美は、味というものの行き着くところと結びついた。​
 ​と。​
​ あ、文章から横道に反れてしまいました。それほど表紙にも力があるということですね。私は当時「いのちのスープ」に共感し、​辰巳芳子さん​の本を何冊か買って読んでいました。料理研究家、随筆家で、NPO「大豆100粒運動を支える会」、NPO「良い食材を伝える会」「確かな味を造る会」会長など、家庭料理の大切さ、安全で良質な食材を次世代に残したいという活動を続けています。染織家、随筆家の志村ふくみさんとも重なりますね。それぞれ母親から道を継ぎ、それを究めようと研鑽を積んだものだけが到達できる揺るぎない思想、実践の域におられます。​
 今まで生き方(哲学)と料理に気を取られ、文章そのものに注目できていなかったかもしれない…。みなさんのおかげで今日はじっくりと読み返す機会をもつことができました。​​
 作るべきようにして作られたつゆものは、一口飲んで、肩がほぐれるようにほっとするものです。滋養欠乏の限界状態で摂れば、一瞬にして総身にしみわたるかに感じられるそうです。この呼応作用は、いつの日にか解明されますでしょう。​
​​ こう書いているのは、言語障害を伴う半身不随の病苦に苦しむ父への介護の実体験があったからです。ここで表紙と関連する「図式」をもう一度考えてみたいと思います。
​​ 父に作ったまずまずの処方と、加藤先生の手法を敷衍増幅したものは、いつしか分類せずにはおれぬほどの点数になりました。分量は分類を招く道理で、いつしか、スープの図式が頭の中で形になりました。​​
 そのような図式ができたからこそ、読者に命のスープを作る法則が伝授されるのです。この図式は『あなたのために』というタイトルがつけられた理由も示しています。特にいのちの終わりを安らかにゆかしめるために、日本の病院食でこの本が貢献されること、母親が離乳食としてスープを作り、子どもの発達を守れること、学童や中高生の給食に安全で美味しいみそ汁を提供すること、家庭の愛と平和を守り育てることなどの願いが込められています。​
​​ 辰巳芳子さんがスープの湯気の向こうに見る実存的使命は、近代資本主義に抗する風前の灯のようでもあります。しかし、​辰巳さん​の無限の愛はこの本の至るところにあり、読者自身とその大切な人のために​「いのちを支えるスープ」​を差し出してくれるのです。​『あなたのために』​というタイトルの意味が、ようやく今分かったような気がします。​​
 せっかくですからスープと文章ももう少し紹介しましょう。
早春 よもぎの白玉だんごの白みそ仕立て(詳細は割愛、ポイントだけ抜き出します。)
​​ 白玉粉は常備し、生麩、餅類のかわりになにかと使えば、経済的で愛らしく、心からおすすめの一椀である。
 ここではみそ(白みそ8、赤みそ2の割合)、一番出汁(天然昆布とかつお削り節」(ちなみに出汁は「ひく」という。)​​
​ みそを選ぶ場合の心得(これは本文のまま。ただし一部です。)
​​ 何より、日本大豆使用を選んでほしい。遺伝子組替え、ポストハーベストは、時の経過の中でしか本当の結論は出せない。皆さまの見識により、日本大豆使用のみそを買い支え、日本大豆の復権をつくり出しましょう。ガンジーは綿の種子を播き、綿糸の復権を足場にインドの独立を果たしたではないか。
​ 水のこと(これも本文のまま。やはり一部です。)
​​​ 水は、天地、火、風と同一の次元にあって、始めもなく、終わりもない御者の掌中に属する。(中略)
 達人の作る汁もの、スープも水を超えることはできない。しかし水に準ずる“お養い”であるところに、汁ものを作り、すすめる意味があると思う。また、水に準じたものを作らねばならぬ意味もある。
 ヴィトゲンシュタインは、哲学を、浮力に逆らって水中深く進みゆく潜水にたとえた。永井均は浮力に素直に従うためにもまた、長期にわたる哲学的努力が必要であることを、ヴィトゲンシュタインから逆説的に学んだと謙虚に書いている。
 汁ものを水に準じて、生涯作りつづける力は、この両方をわが身に念ずることから、身につくと思う。​​

 この100days100bookcoversに声をかけていただいたのも​辰巳さんの本​がご縁になりました。​辰巳芳子さん​の母である​辰巳浜子さん​の文章も素晴らしいと、shimakumaさんに勧めてもらいながらまだ読めていません。残念ながらスープを実際に料理するという試みも、無精のためちゃんと実現していません(あ、料理は好きですからよく作っていますが、いのちのスープの域には素材選びから簡単にはできなかったのです)。しかし、この本に出会ったことは幸せなことです。いつかは納得するスープが作れるかな~?
 では、SODEOKAさん、よろしくお願いいたします。YAMAMOTO・2020・12・25

追記2024・03・26
​​ ​100days100bookcoversChallengeの投稿記事を ​​​100days 100bookcovers Challenge備忘録 ​(1日目~10日目)​​ (11日目~20日目) ​​​(21日目~30日目)​ ​​​(31日目~40日目) (41日目~50日目)​(51日目~60日目))​​ (61日目~70日目) (71日~80日目)のかたちまとめ始めました。日付にリンク先を貼りましたのでクリックしていただくと備忘録が開きます。​​​​​​​


追記
 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​
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最終更新日  2024.03.26 22:01:24
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