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カテゴリ:講演を聞く
感声及び全国報告会の意義 「声で育む幸せづくり」参考資料 1、「感声」とは、感声アイモが10年余に及ぶ体験の中で創造した「造語」です。その中心的な要素は、知的障害・発達障害・精神障害等々と言われている方が感動を持って受入れる事の出来る「声の質」です。「心に感じる声の質」は文書で表現出来ない声の味とも言えるもので直接聴く事を通じてのみ理解することが出来ます。 2、独立行政法人福祉医療機構の基金事業審査部会委員の是枝祥子教授(学校法人大妻学院大妻女子大学人間関係学部人間福祉学科)は、感声アイモの19年度事業の現地調査に機構職員2名と来られました。視察を終えて開口一番「ホームページを全て読んでも感声について全く理解出来ませんでした。」しかし、研修実施現場の「ドアを開けた瞬間にすべてを理解しました。このような方法があったのですね。」「この手法はお金がかかりませんね。」「これは全国に拡げなければなりません。」とおっしゃって頂きました。 3、味覚・臭覚・触覚・聴覚・視覚など五感で本人が感じたままを直接、他人に伝える文書表現はありません。感声の「声質」は言語表現に加えその感覚も伝えるものです。そこではパニックを起こす方や「コミュニケーション障害」・知的障害・発達障害・精神障害等々と言われている方(自閉症・多動症・行動障害等々)が直接「感声」の声を聞くとすぐに記憶し,学習し,落ち着いて訓練が出来ます。耳で聞いて心に響き(心に感じて伝わった)楽しい「声質」とでもいう伝達方法が「感声」であると考えています。 4、自由な心を持ち行動する知的障害・発達障害・精神障害等々と言われている方が好んで受入れる事の出来る声の質「感声」。同時に感声による教育・訓練は自発性・積極性を発揮します。「奥の細道」を暗誦し、多くの人の前で朗読発表しました。学習障害も克服でき、挨拶と感謝の言葉を元気に発声出来るようになりコミュニケーション能力の育成を促し、社会参加・活躍・自立・就職機会を拡大しました。 5、事実、就職支援事業所においては例年10%前後の就職率が、感声の研修を行った19年度において、109%達成すると言う驚異的な結果を生じました。訓練にあたっては感声で行う日本語のリズムを瞬時に覚える事例が多く見られました。訓練を繰り返すうちに徐々に正確な発声になり「言語障害・言語不明瞭等々」の方の発声が短期間で自信にあふれ、非常に元気な声で挨拶し、話せるようになりました。知的・発達等々に障害があるとされている方の教育・学習・就職に大きく貢献出来たのです。 6、研修事業を実施した11箇所の知的障害者施設(更生施設・就職支援事業所等)で発達障害・行動障害・自閉症と言われる方は自然に声が出るようになり「声を出すのは気持ちいいね」と直接話しかけてきたり、研修に行くとハイタッチをしたり,抱きついたり、訓練に対して楽しい感覚を全身で表現しながら参加するようになりました。 7、この手法は早くからDV被害の家族(母親・小学4年男児・1年女児)・うつ症になった小学4年の女児・発達障害の就学前男児等々の元気回復・学習能力の向上にも成果をあげています。妊娠直後からの胎児・乳児・幼児・就学前児童の家庭教育で発達障害予防に貢献出来ると確信しています。家庭教育・学校教育での大きな課題である「コミュニケーション障害」を克服出来る訓練方法だと確信しています。 8、その理由及び根拠は、施設にいる知的障害・発達障害・精神障害等々と言われている方に1から2年という短期間の訓練(月に1度・1時間程度)で発語し学習し記憶し「コミュニケーション障害」を克服して朗読・会話まで出来るようになった事実です。施設で実現した手法を家庭教育・学校教育に応用・普及出来ればより多くの児童・生徒の心と身体の健康育成に繋がり、自然に元気になって社会生活が送れると確信しています。 9、何故、特別支援教育の対象児童が増加しているのか。その一因は様々な証言から判断しますと直接関係する家族・教師・職員等々関係者の「声が小さく不鮮明・意味不明」「声が粗暴・命令的で心への威圧的な傾向が強い」等々の自覚がなく、育み・教育するとその「声質」に依って知らず知らずのうちに児童の心の育成や言語習得に大きな影響を与えている可能性が高いと想定します。結果、言語の習熟が遅れ知能の発達と様々な学習能力・社会的適合性が健全に育まれなくなってきているのではないでしょうか。 10、そこには日本語の中心である「声」自体の大切さを自覚していない現状があると推測します。1例を挙げると「鼻濁音」の発声が出来なくなっている事です。これが出来なければ民族の心の伝承である「古典」を「声」で聞いて感じとれません。「考える力」の基本である脳内言語の「内言」が美しく育まれないのです。しかし多くの人がこの重要性を意識しておらず教育においてもその危機感を直接的に感じ取れません。 11、鼻濁音の発声は「声育」の訓練において最も基本的な内容の1つです。それは、腹膜全体の運動を伴い、特に横隔膜の強化を促します。逆に鼻濁音の出来ない要因に基礎筋力・体力の低下、免疫力の低下が想像されます。今日までの体験において児童生徒で鼻濁音の訓練をして直ぐに出来るようになった児童は150名中10名程度で、運動能力の高い活発な児童でした。逆に同じ訓練で出来なかった児童は食欲が細く青白い低体温の児童でした。そこでは特に習熟訓練に対する意欲に大きな差がありました。 12、感声アイモは日本語「あいうえお・・・」と「鼻濁音」を丁寧に発声し、誰もが美しい日本語で話せるようになる呼吸と発声訓練をおこなってきました。リラツクスしながら訓練を受入れられる手法で、誰でも習得出来る研修方法等々を確立しています。この呼吸と発声訓練は児童生徒の基礎体力向上に繋がる体幹運動にもなり、低体温児の予防や免疫力・学習能力・思考力・集中力等々の向上にも貢献出来ます。それは、全身麻痺で重度の言語障害の青年や脳梗塞に依る半身麻痺の訓練を通じて「電話での明瞭な会話」が実現出来た結果から見ても明らかでした。 13、この訓練方法は、知的障害・発達障害・精神障害等々と言われている方が好んで積極的に受入れる訓練方法であり、当然健常者にも簡単に出来る訓練方法ですが、健常者ほど声質を向上させる訓練は不得手なようです。それは「今更(あいうえお)なんてばかばかしい」と知識中心の理性が勝ち過ぎて「習熟意欲」ともいえる「現実に出来るようになる」意識が薄く、心を解放する感性の発声自体に抵抗感を持つ傾向があるからです。しかし、あえて原点に立ち返り、感声の訓練法を習得しそれを普及することが出来れば今日の特別支援教育や生涯学習・福祉全般に大きく貢献するものと確信しています。 14、知識中心の能力向上は必ずしも応用力・実践力に結びつくとは限りません。それは全国学力テストの結果でも明らかになっています。「考える力」応用力の育成は、身体能力の向上に伴う実現能力の向上が伴わなければならないと思います。つまり個性に適した「出来る力の育成」です。テストの点数がいくら良くてもプロのスポーツ選手や芸術家にはなれません。そこには「出来る力の育成」何かを習熟する意欲が不可欠です。理科の実験・自然体験・伝統芸能の履修・英語の発音と同様に、その一環として「日本語の発声」が教育の重要な要素になっていると考えます。 15、社会問題に「鬱病の蔓延」「自殺の高止まり」や精神科の医師が指摘する「自殺と表裏一体の無差別殺人」があります。犯人の「誰でも良かった」という言葉は、表面的な社会生活の壁を壊したいという心の衝動が見えます。就学時に「まじめで良い子」だったのに「どうして」という言葉とは裏腹に、心を開けず良い子を演じている児童生徒の多い現実。一面的な「理性の壁」に縛られ、心を感じ通じ合う「豊かな感性」を育めなかった結果がその一因にあると判断しています。卒業後の社会との不適合による「ひきこもり」は「コミュニケーション障害」がその大きな要因となっています。 16、「コミュニケーション障害」の克服。理性の声とは異質で明確に区別出来る感性の「声」で行う心と身体を育む教育・訓練方法が「感声の声育」です。その技能を体得した者が「声育士」です。「声育士」は発声し会話し朗読する「感声の声質」で、心の育成を訓練出来る者の資格です。約2年間の事業で声育士が訓練した11の知的障害者施設(定員約500名)ではその8割以上が元気に発声しました。また朗読を暗誦し元気な会話が出来るようになった方が5割以上に及びました。これは現実に証明された事実です。全国報告会では、その経過報告と合わせ、そこで行なわれた実際の訓練方法を体験して頂き、さらに普及し社会貢献していくことを目的としています。 日本の伝統文化や習慣の中で継承されて来た「声」による教育を新たな形で独自に発展・開発し「感声の声育」としました。生涯学習を通じた心豊かな人材育成で社会貢献して参りたいと願っておりますのでより多くの皆様のご理解を頂きますよう宜しく御願い致します。 平成20年9月3日 特定非営利活動法人感声アイモ 理事長 木村紀子 〒273-0112千葉県鎌ヶ谷市東中沢2-24-26-103 電話047-442-7737 FAX 047-446-5471 ■感声による社会活躍・自立支援システムづくり事業の取り組み報告会 「声で育む幸せづくり全国報告会in郡山市」 ■い つ:2008年10月5日(日)(午後1時開場)午後1時30分~ 午後4時 入場無料 ■どこで:郡山市虎丸町の労働福祉会館 3F 抽選で30名にDVD「感声」(基礎編)を贈呈 感声は独自の指導にによる複式の発声法。 精神的なショックなどが原因でうまく会話ができなくなった人、障害のある人などを精神面から改善し、コミュニケーションがスムーズになるなどの効果があります。 ・感声についてのDVDを上映して、これまでの取り組みの成果を報告 ・参加者に感声の発声法を実際に体験してもらいます。 動画はこちらへ 動画はこちらへ 動画はこちらへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008/10/07 02:40:07 PM
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