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テーマ:本日の1冊(3684)
カテゴリ:読書(ノンフィクション12~)
「ビッグイシュー281号」ゲット。久しぶりに会えた。二ヶ月ぶり。四冊飛んでいる。バックナンバー全部を紹介出来ないから、とりあえずこれから。 それにしても販売者さんは、やはり病気がちだったそうだ。毎年この時期に彼は病気になる。風邪をひきやすいのは、分かる。冬だからだ。それが直ぐに治らないのには、おそらく理由がある。医者にかからないからだ。何故か。おそらく健康保険をかけていないからだ。 そんな立ち入ったことは聞かない。ただ、無駄だと思いながらこう言ってみた。 「こういう時のために生活保護制度があるんだよ」 彼は販売者生活長いから、おそらく私の言いたいことはすべて察してくれているはずだ。販売者は、当然貧困生活から抜け出すために、この雑誌を売っている。なんとか生活費用以上を稼いで、安定的に一定住所に住むことが出来るようになれば、定職に就けるだろう。ところが、彼らはたいてい無理する生活が祟って病気持ちである。だから、雑誌を売りながらも生活保護申請した方がいいのだ。稼いだ額は生活保護費から引かれるけど、重要なのは医療費が無料になることだ。ともかく、健康な身体をつくることが、まともな労働者になる近道なのである。それが周り回って国のためにもなる。 けれども、以前彼は「生活保護申請したくないから、これを売っているんです」と言っていた。彼の基本は週休一日、正月も一日しか休まない。ひと一倍働いていると思う。そんなに無理するのは、生活保護に頼りたくない一心だと私は想像している。それなのにいったん病気になれば長期休みになってしまう。収入はなくなる。自分の首を締める。バカなのは、わかっているはずだ。 「事情があるんです」 「そうなんだろうけど‥」 それ以上言えない。おそらく事情は一つしかない。生活保護申請すれば、踏み倒した借金のことが明らかになる、ということも、もしかしたらあるかもしれないが、詳しい人から説明は聞いているだろうから、「なんとかなる道筋」は知っているはずだ。おそらく事情は「扶養照会」だ。もちろん、法の改悪で少し扶養者への圧力は増したが、決して決して親族の扶養は義務ではない。そのことは彼も知っているはずだ。それでも「照会」だけはして欲しくないという、貧困者は山といることを私は承知している。 そういうことを「想像」出来ない人たちが、あいもかわらず生活保護パッシングをするのである。 彼にも「事情」はあるのだ。それがバカなプライドなのか、それともどうしようもない理由なのかは知らない。今は聞かない。聞けるような立場ではない。私は、単なる一回に五冊買う共同購入の客の1人なのである。 「もう暖かくなったので、これからは休めないで立てると思います」 「無理しないでね」 そういうしかなかった。 さて、今月号の顔はウィリアム王子である。なんか、不倫するお父さんよりはよっぽど王族らしい。民間救急救命の救急輸送のパイロットとしてフルタイムで働いたり、チャリティ事業としてホームレス若者を支援する団体の後援者もしている。もちろん、皇族公務もこなす。もちろんそれらはキリスト教的な伝統精神の発揮には違いなくて、だから日本の皇族はダメだとは思わないが、日本もこういうのをやってくれたら、と思わずにはいられない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年03月21日 11時37分37秒
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