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2005/05/15
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カテゴリ:読書
この本は、1982年2月の発行です。
著者のリチャード・ルビンジャー氏は、現在はアメリカの大学教授をされていると思います。
また、著者は1969~1972年までの3年間、日本に滞在し、英語の教師として働いていたそうです。

私塾は江戸時代の教育機関の一つですが、18世紀を通じて発展したようです。
都市には続々と私塾が生まれたようで、朱子学以外のいわゆる異学各派の学問をする武士たちも増加していったようです。
これが、寛政異学の禁につながる遠因の一つになったと思われます。

ここで、広瀬淡窓の私塾である咸宜園の19世紀当時の様子について、少し書いておきます。
入塾者の平均的な姿は、16~21歳で入塾し、平均2~3年間、在塾していたとのこと。
咸宜園は漢学塾ですが、蘭学を学ぼうとするにも、まず漢学的な素養が必要だったとのこと。
なぜならば、蘭書を学ぶにも、蘭書が漢訳されていたからです。

以下は、この本を読んで気になった箇所の【引用】と【感想】です。

【引用】
学問に精出すばかりでなく、賭け事に興じ、町に出ては酒も飲み、女と戯れ、また役人や市中の人びとをからかい、いざこざを起こすような存在であった。

【感想】
全部か全部そうではないのでしょうが、塾生といえども若者には変わりがありません。
今も昔も、人間がそれほど変わるはずもなく、親近感を覚えます。

こういった状態なので、咸宜園では、厳しい規則が細かに定められていたようです。
一例を挙げると、
「髪を不結、帯を不結して、外出並に礼謁、不可致事」
「小歌浄瑠璃吟詩之類、禁之候事」などと。








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Last updated  2005/05/15 04:38:51 PM
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