カテゴリ:読書
1993年5月に発行されたこの本は、浜口雄幸内閣の蔵相として金解禁とデフレ政策を実行した井上準之助について書かれています。
著者の秋田博氏は、1931年山口県生まれの元新聞記者の方です。 以下は【この本からの引用】と【征野の感想】です。 【この本からの引用】 次に余は広瀬淡窓先生の『休道他郷多辛苦。同袍有友自相親。柴扉暁出霜如雪。君汲川流我拾薪』の七言絶句を吟じ・・・ 【征野の感想】 これは、井上の日記の一部です。 井上がある晩餐会で詩を吟じたと記録されています。 井上は日田県(大分県日田市)の出身ですので、広瀬淡窓は郷土の先輩にあたります。 4月16日の日記にこの広瀬淡窓の七言絶句について少々書きましたが、私にとって思い出のある詩ですので、ぐぐっと引き寄せられました。 【この本からの引用】 一般官吏の俸給につき年俸1200円を超えるもの、または月俸100円を超すものに対して、大体1割程度の減額を行なうことに決めた・・・ 【征野の感想】 浜口内閣は閣議で官吏の給料を減らすことを決めましたが、結局これはたった1週間で取り止めることになってしまったとのこと。 デフレ政策には賛成が多数でしたが、やはり己の給料を減らされるのは反対という当然すぎる結末になってしまったようです。 この減給案の狙いは、「政府自ら実践して範を国民に示し、財政の整理、緊縮、消費節約に精進して国民経済の立て直しに役立てよう」というもの。 しかし、すごい信念です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005/08/27 02:46:31 PM
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
|