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カテゴリ:週刊マンガ便 「松本大洋」・「山川直人」
松本大洋「Sunny 2」(小学館)
松本大洋の「Sunny」(小学館)第2巻です。第7話から第12話まで載っています。せっかくですから、やはり、目次を引用しますね。第7話 目次につけられている子供たちの言葉が、何とも言えずいいですね。で、今回の表紙の少年は山下静くんです。「しずか」ではなくて「せい」と読むようです。第1巻で横浜から来たばかりです。防止留め金が彼のトレードマークです。まだ「星の小学園」になじめません。 今回の第2巻の第8話の最後にこんなシーンがあります。 山下君が、通学路の途中にある階段を登って行って、途中でランドセルを置いて街を眺めています。セリフもト書きもありません。彼が眺めているのは街なのか、空なのか、それとも・・・。しかし、読んでいるシマクマ君は、このページに手を止めて、じっと考え込んでしまいました。山下君がここに座って何を見ているのか、なぜ、星の子学園への帰り道ではないこの階段を登ってしまうのか、そんなふうに考えていると涙がにじんできます。マア、そんなふうに読んでしまうのは年のせいなのかもしれませんね。 でも、まあ、そうはいっても、なぜ?とお考えになる方はどこかで本作をお探しください。マンガであろうが、小説であろうが、好き好きですから、必ずとは言えませんが、この日、学校帰りに、この石段をを登ってしまう山下君を、セリフもト書きもない、何の音もしない絵として描いた松本大洋に納得なさるに違いないと思いますよ。 ああ、それから、 第11話 の2話は、第1巻で紹介した春男くんがお母さんの家にホームステイ(?)する話でした。彼のお母さんがどんな人で、春男くんが一泊二日のホームステイの間どんなふうに暮らすのか、で、どんなふうに別れて星の小学園に帰って来るのか。 ぼくは「会いたいのんとおんなじくらい会いたないねん」という言葉の意味を嚙みしめながら、二度、読みなおしましたが、皆さんはいかがでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.08.02 23:27:10
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