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カテゴリ:洋画(05・06)
年数回、ツタヤはメール会員にレンタル料を半額にするサービスをしている。近所のレンタルやではこのおかげで、一本の旧作が週105円になる。このチャンスを見計らって、借りることにしているシリーズがある。「24(トゥエンティーフォー)」である。これを観始めるとしばらく寝不足になる。1080分以上見ないと終わらないし、終われない。
知っている人は知っていると思うが、米テロ対策室(CTU)に勤める主人公ジャック・バウワーが国家を揺さぶるテロ攻撃に対して反撃し、食い止め(ようとす)るTVシリーズである。第一シーズンは大統領暗殺、第二は核兵器、第三は生物兵器と次々とエスカレートしていき、今回観た第四にいたっては4種類以上のテロが連続的に起こる。 今のアメリカにおける、テロに対する民衆感情が良く分かるシリーズで、「ミュンヘン」を見て心動かされた人、アメリカの世界戦略に対する国民の反応の一端を知りたい人、スパイ防止法をはじめとするアメリカの警察国家の威力を具体的に知りたい人には参考になるかもしれない。 番組の中で、CTUはたった一時間の間にひとりのテロ容疑者の名前が判明すると、10分以内にその人物の全てを把握し、一時間以内にその人物の家に忍び込んでドンパチやって次のテロの標的を知るのである。そのハイテクのすごさ。全ての個人情報は政府の機関が握っているという印象。 第四ではテロを行うのはアラブ人である。しかし番組の中では、アメリカ市民のアラブ人はそれに反発しているように「配慮」はしている。ただ、番組全体の印象は、まさに「戦時体制」とはこういうことなのか、というような内容だ。 このシリーズで一貫して描かれるのは、法と国家の正義の関係である。これは簡単だ。時には法を犯してでも、国家の正義が優先される。ここは国民的コンセンサスが得られているみたいである。問題は国家の正義と家族の命が時々大いに対立する。ここで、バウワーや他の登場人物たちは大いに悩んでいる。しかし、大筋としては、国家の正義が優先される。第三よりも、第四のほうがそれは顕著である。第四は去年の製作である。イラク戦争に大儀が無いとわかった後脚本が書かれる、第五(現在アメリカで放映中)は一体どうなるのだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年02月21日 01時57分13秒
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