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カテゴリ:洋画(11~)
原題「アクマルボワッタ」日本語と韓国語の音が同じなのは多いが、「悪魔」も同じなんですね。
監督 キム・ジウン 出演 イ・ビョンホン (Kim Soo-hyeon) チェ・ミンシク (Kyung-chul) オ・サナ (Joo-yeon) チョン・グックァン (Squad Chief Jang) チョン・ホジン (Section Chief Oh) 暴力描写が激しい、と噂を聞いていたので、相当な覚悟で観に行ったのだが、あれぐらいで済んでよかった。総ての暴力描写を克明に描いていたならば、流石に心を折れていただろうと思う。しかし、今日(3/17)しか見る機会が無かった。たった二週間で打ち切りだったからである。チェ・ミンスクの復帰作をぜひとも見たかったので、少し無理をした。 イ・ビョンホンは赤いコンタクトでも入れていたのだろうか。彼の瞳は異常だった。私はビョンホンが次第と悪魔に乗り移ったような表情になるのかな、と想像しながら鑑賞したのであるが、復讐鬼になりはしたが、悪魔にはならなかった。あれは鬼の瞳である。鬼の瞳は涙を流すのである。 韓国映画ほど、罪と罰の問題を繰り返し繰り返し描くところは無い。監督の復讐三部作。「シュリ」から始まって一連の「北」モノ。数々の「韓国戦争」モノ。「シークレットサンシャイン」などの一連の名作‥‥‥。しかしやはり究極の問題提示の仕方は、殺人事件の犯人を法が裁くだけで「許せるのか」という問題だろう。そのひとつの試みが、この映画だといっていい。 徹底的に復讐したならば、痛みや恐れを十二分に味わせ、血縁に苦しみを与えて(このあたりが韓国らしい)、それで果たして「完全なる復讐」は成り立つのか。 あとは観客に丸投げされる。 チェ・ミンスクは素晴らしかった。一時期、韓国のクォーター制度の規制緩和に反対して映画界から五年ほど離れていたのだが、どういうわけか今回再び復帰した。死刑を望む被害者の遺族がおそらく考えられる最大の肉体的精神的苦痛を彼に与えても、平然とイ・ビョンホンと闘う彼の存在感は彼でないと出来なかっただろう。思いっきり楽しんで演じているように思える。 最後の詰段階の設定は非現実的(チェ・ミンスクは警察が包囲しているところから逃げおおせるのはあまりにも韓国の警察を馬鹿にしている)だった。あれがなければ、80点だったのに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月31日 08時46分42秒
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