|
テーマ:本日の1冊(3686)
カテゴリ:平和運動
【新品】【本】世界 河添誠さんのツイッターでこういう紹介があった。 @kawazoemakoto: 岩波書店『世界』6月号 http://t.co/UHoU1g10F6 を編集部から頂いた。感謝。青井美帆「安保法制は何を転換させようとしているのか」、渡辺治「「戦後」日本の岐路で何をなすべきか」、村山富市×河野洋平対談「日本の歴史認識とアジア外交の未来」など満載。読まねば。 さっそく、そこから「世界」ホームページに跳んでみると、記事の紹介らしき文章はなぜか文字化けして読めなかったのだけど、編集後記だけはしっかり読めた。「世界」の編集後記は、吉野源三郎さんのそれが有名だ。彼が日本の平和に果たした役割は小さくはない。系統だった著作を残さなかった彼の貴重な文章が編集後記だった。いつか日本思想史の中でしっかりと位置づける研究者が出て来て欲しい。 そんな中で、ホームページから編集後記が読めることを初めて知った。歴代名編集長から女性編集長に代わっていることも初めて知った。これから定期的に読んで行こうと思う。 「世界」6月号編集後記 清宮美稚子 集団的自衛権の行使容認を含む安保関連法案が、5月中旬にも国会に提出されるという。わざと難解にして煙に巻く作戦かと勘繰りたくなるくらい複雑だが、本号特集を片手に、一つひとつ解きほぐしていただければと思う。 関連して、山口二郎氏の「本音のコラム」が冴えていた (『東京新聞』4月19日付)。題して「公定国語辞典」。安倍流の「平和」や「自由」の定義をご本人のかわりに開陳し、言葉の意味が安倍政権に乗っ取られている状況に警鐘を鳴らしている。「言葉を我々の手に取り戻す戦いを始めるときである」と説く山口氏に倣って、本欄ではクイズを考えてみた。 問 次の選択肢から正しいものを選べ。 1 「War is Peace」と言った人物は? (1)ジョージ・オーウェル (2)ジョージ・ブッシュ (3)安倍晋三 2 次の中で、提出される安保法制に含まれる地域概念は? (1)後方地域 (2)非戦闘地域 (3)「現に戦闘行為を行っている現場以外」 3 次の中で、提出される安保法制に含まれない概念は? (1)存立危機事態 (2)重要影響事態 (3)国民危機事態 (4)国際平和共同対処事態 4 今回の安保関連法制は (1)屋上屋を重ねるようなもの (2)「新しい酒」を「古い革袋」に入れるようなもの (3)毒を食らわば皿までと言うべきもの (ヒント:本号 青井論文) 5 「(辺野古移設は) 粛々と進めている」の下線部を適当な言葉に置き替えよ。 (1)こっそりと (2)おごそかに (3)問答無用で 伸縮自在な概念を作り出す。「侵略」など都合の悪い言葉については「定義がはっきりしない」と逃げる。とりわけ安保法制の議論を見てみると、言葉遊びが滑稽を突き抜け、前人未到の境地に達したかに思える。しかしそのためか、現実の戦場のリアリティとはかけ離れた議論に終始している。言葉遊びで自衛隊員の命を弄ぶ恐ろしさを、政治に携わる者たちは認識しているのか。 安倍首相の言葉は、「(フクシマの汚染水は) コントロールされている」のように、単なるウソである場合もある。常識の風のひと吹きで、言葉遊びの魔法をふっ飛ばしたいところだが、国内はメディアが凪状態なのか、風そのものが吹かない。4月3日の会見で麻生財務相が、AIIBに関する質問を切り出した香港フェニックステレビの女性記者を「ハハハ」と笑い飛ばし、記者クラブの日本人記者たちもお追従笑いをしたという一件などをみると、日本のオッサンメディアに風を吹かせてと言っても無理かもしれない。ただ、安倍政権の行状は、海外メディアの特派員による記事やSNS発信で世界中に拡散され、バレバレになっている。 なお、「戦争のできる国」にすることを「積極的平和主義」と言いかえ、米軍主導の戦争への支援を恒久化する法律を「国際平和支援法」と名づける政権の姿勢からみて (本号、集団的自衛権問題研究会)、先ほどの問1の答は(3)も正解としたい。 「君はこのごろ平和についてどう考えてる?」(奥平康弘氏が奥様に語った、生前最後の言葉) さて、答はすべて3番だと私は思うのだけど、自信はない。雑誌を買ったらどっかに書いてあるのかな?それはともかくこの号は買うことにした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年05月10日 10時18分32秒
コメント(0) | コメントを書く
[平和運動] カテゴリの最新記事
|
|