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ゴジラ老人シマクマ君の日々

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2020.06.06
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​​​​​​​​W・アルカティーブ E・ワッツ「娘は戦場で生まれた」シネ・リーブル神戸
​​​​​​​​​​​​​​​​ シマクマ君の映画館徘徊復活の二日目、2020年6月2日​シネ・リーブル神戸​にやって来ました。ほぼ50日「引きこもり生活」だったせいで、三宮行きの高速バスに乗るのも二月ぶりです。駅前で降りてあっと思いました。工事中のビルが成長していました。​
 梢はもはや夏ですが、コロナ騒ぎの中ビルは成長していました。スゴイもんです。そこから、久しぶりに​センター街​を通りました。
 結構な雑踏を歩いて、​古書店「あかつき」に立ち寄りました。一冊本を買い込み、おばさんと挨拶をして​シネ・リーブル​に到着しました。
 50日前と、そんなに変わっていないのが不思議です。三島由紀夫はあの頃見ました。ここでマスクを装着し、受付で顔見知りの青年と再会を喜び合い、客席に座ると客は数人でした。この映画館の場合、いつでもそんなものなので違和感はありません。
 映画が始まりました。​「娘は戦場で生まれた」​です。
 シリアアレッポの町に最後まで残った、反政府派の女性ジャーナリスト医師であるその夫​​​、そいして二人の間に生まれたおチビさん「サマ」ちゃんの、戦時下での生活を撮ったドキュメンタリーでした。   
 編集作業での構成はあるのでしょうが、何の脚本も打ち合わせもない映像でした。映像にこめられた、わざとらしい「意図」は何も感じません。

​​ただ、「意志」があるだけでした。​​

​​​ この町を自分たちの生活の町だと残る人がいる限り、たとえ命懸けであったとしても、​​

​​「残る」と決めた医師とジャーナリストの「意志」。​​

​​​​​​ 二人の間に生まれてきた幼い子供も、その場で共に生きると決めた母親であり父親である​「意志」​。​
 医師である、その男は医師であることの極限に挑むかのように働きます。ジャーナリストであるその女は、あらゆる悲惨の現場、虐殺というべき仕打ちの真相を撮り続けています。おそらく一人で扱うことのできる、小さなカメラを扱っているに違いありません。
 カメラがとらえている現実は、小さな子供の「死」であり、血が流れる床であり、爆撃の衝撃であり、崩れ落ちる瓦礫であり、徹底的に破壊された廃墟の街でした。
 しかし、同じカメラが​サマちゃん​のあどけない笑顔を、夕焼けと共に暮れていく空を、仮死の赤ん坊の奇跡のような蘇生を、弟の手術を血相を変えて覗き込む少年の顔を映し出します。
 カメラ操作はシンプルで、映像と撮っている人の意志が直結しているように見えます。
​​ ここまで、繰り返し「意志」という言葉を使ってきました。この映画の画面が「ぼく」に示した「意志」とは何か。彼らをこの地にとどまらせ、幼いわが子までも命の危機にさらすことの不安に耐え、空爆下での人間の悲しみと笑顔を撮り、廃墟や死体を撮り続けることを支え続けた「意志」とは何か。​​
​​ それは、「逃げない」という、おそらく

​人間であることを希求する祈り!​​

​ のようなものだと思いました。​​
​​「ふつうの人間」「ふつうに生きること」が奪われている世界に立った人間に
​、「人間」であり続ける以外に選択肢はあるのでしょうか。​​​
 たとえば、わが子を安全なところにおいて、自分が「正義」を行うというということに対する、かすかな「うたがい」や「ためらい」、それを感じていることを、あまりに苛酷な映像が語っているとぼくは感じました。
​ 「人間であること」の極致に自分を置くことで、はじめて作り出されたのがこの映像ではなかったでしょうか。​
 どうして、逃げださないのか?
 人間であるためには、逃げだすわけにはいかないということを、カメラが語っている映画でした。
​​ 映画の後味が「明るい」のは、彼らが無事生き延びたという事実以上に、彼らがそのように「生きている」ことに、未来を感じたからだと思いました。​​
​ それにしても、気の休まる暇のない、シネ・リーブル「復活の日」でした。​​​​​​​​

​​​
​​​監督 ワアド・アルカティーブWaad Al-Kateab  エドワード・ワッツ Edward Watts
製作 ワアド・アルカティーブ 

撮影 ワアド・アルカティーブ
キャスト
ワアド・アルカティーブ(本人) 
サマ・アルカティーブ(娘) 
ハムザ・アルカティーブ(夫・医者・サマの父)

2019年・100分・G・イギリス・シリア合作
原題「For Sama」
20200602シネ・リーブル神戸no54


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最終更新日  2024.01.03 21:50:21
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