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再出発日記

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2010年02月24日
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カテゴリ:邦画(09~)
《逃げろ、逃げろ、生きていてなんぼ、だ》
話の筋は単純だ。(何らかの巨大な陰謀で)首相暗殺の嫌疑が掛けられた主人公が、仲間の助けを借りながら、ひたすら逃げる話である。

ゴールデンスランバー.jpg
監督 : 中村義洋
原作 : 伊坂幸太郎
出演 : 堺雅人 、 竹内結子 、 吉岡秀隆 、 劇団ひとり 、 貫地谷しほり 、 相武紗季 、 ソニン 、 大森南朋 、 柄本明 、 香川照之

香川照之演じる警視正ならびに警視庁一課の面々は不気味であり、用意周到に主人公青柳に濡れ衣をかぶせたまま消し去ろうとする。なかなかみごとに用意周到なので、基本的に大嘘の映画なのだが、緊迫感があってよい。時には大胆にちょっと切れた刑事はショットガンを使い、白昼堂々青柳を殺そうとするのだが、ちゃんと後でそのショットガンも青柳が使ったのだと情報操作しているのだ。

けれども、これは権力批判の映画になっていない。そこが、この映画の新鮮なところである(権力嫌いの映画ではある)。青柳君は時には賢く、時には素人丸出して権力に対峙する。巨大な権力に対してどこにでもあるような商店街や住宅の路地裏が彼の逃走を助ける。巧妙な大衆のイメージ戦略に対しては、根拠も無くあっという間に「人を信じる力」が彼を助ける。

面白かった。
そうだ、逃げるしかない。
いまの世の中、
正体は分からないけど、
突然(命さえ狙われるような)攻撃を仕掛けられるなんて
決して映画だけの出来事じゃない。
「派遣切り」なんてその最たるものだ。
まじめに仕事をして何年も契約更新してきたのに、
ある日突然「契約期間満了」だと言って首を切られる。
首を切られたら最後、社会保険も役所も助けてくれずに
すぐにホームレス→死亡の道に入っていく。
ずっと前にわけのわからないときに派遣法が改正されたのが
この事態を起こしているのだ、と当の本人には理解できない。
生きていてなんぼ、だ。
もし青柳君がそんなになっても生きていけるのだとすれば、
それは彼が信じているだけでなく、
彼を信じている人間が少なくとも5人はいるからに過ぎない
それはひとつの「溜め」である。





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最終更新日  2010年02月26日 19時25分21秒
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